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子供は親の鏡・・子供とのトラブルは自分とのトラブルのお知らせくん

#子どもに教えられたこと

子育ての楽しさとしんどさ
正直なかなか子供に恵まれなかった私は
ようやく子供に恵まれ
幸せを絵にかいたような幸せな
親子のストーリーを思い描いていました。

しかし、その夢が半分実現でき
残り半分はできませんでした。
愚図ってなかなか寝つかない娘
訳の分からないことで泣き叫んだり
そんな娘にどうしてよいかわからずおろおろするばかりで
絵にかいたような幸せな光景とはかけ離れていました。

今迄全部自分のペースで出来た自分中心の生活から
子供のペースに全面的に合わせる子供中心の生活に変り

朝起きてから夜子供が眠るまで
全く息つく暇がないほど時間に追われ
目の前のやらなければならないことを
こなすことに精いっぱいで
食事を一人でゆっくりできる時間がなく
自分を振り返る余裕がない毎日でした。

子供と散歩したり遊んだり抱っこしたり
それはそれで心から子供を愛おしいと感じ
優しくなれる時間でもありましたが

子供がむずかり何をしても泣き止まなかったり
その声が大きく耳に響いてどんどん追い詰めれれていく
ストレスの限界を感じ自分の
キャパ以上のものを求められているような
切迫感に襲われることも多々ある
私の子育てはそれが現実でした。

このような子育てに奮闘する中で、
子育てを通して教えてもらったことは以下になります。

教え1:夫婦関係の問題が子供の情緒に表れる
私と夫とは、子供が出来るまでは比較的仲が良かったのですが
子供がいるのに3番目の子供のような状態の夫に私の不満が募りました。

次第にぎくしゃくするようになり、
何度協力を求めても聞き流す夫に
殺意を感じるほど怒りが湧きおこり
離婚を真剣に考えるくらい関係は破綻していきました。

そんな中、上の長女が学校や近所の子供達と
頻繁にトラブルが起きるようになりました。

また長女にはASDとADHDの発達障害があり、
何かの刺激で癇癪が始まり、
近所から通報されるほど激昂し手に負えなくなります。

私は長女の問題で心身ともに疲れ果て助けを求めて
市の教育相談室・児童相談所・民間の相談室など様々なところに
相談してみましたがこれと言って本当の意味で解決するような
サポートは得られませんでした。

最終的に私が取った行動は夫や娘達にいくら言葉で言っても
理解を示し改善することはないので離婚を覚悟で家を出ました。
そこでようやく夫や娘たちが事の重大さに気づき態度を改めました。

そんな経過の中で、反省した夫が行動を改善し、
家事を協力したり父親として子供達に
関わってくれるようになりました。
その積み重ねが夫への信頼回復につながり
私達夫婦の関係が修復されていきました。

そして、はっと気づくと荒れていた長女が
落ち着いて過ごすようになっていたのです。

このことを通して長女の情緒の不安定さは
私と夫の夫婦関係に原因があったからだと気づかされたのでした。

教え2:子供の親離れは突然やってくる
その1)
長女に手がかかりすぎて、
さらに、私が次女に構うと焼きもちがひどくて
次女に攻撃が激しくなるため
長女は私が担当し次女は夫が担当するという
暗黙のルールができていました。

私は、次女をかまってやれないことが気がかりで
ようやく長女が中学に入学し手を離れた頃
今迄できなかった次女との時間を作ろうと
時間を作りアミューズメントパークのチケットを購入し
次女を誘うと次女から耳を疑う言葉が返ってきたのです

次女:「おかーさん、私はひとりでゆっくりしたいの」
   「○○へはお母さん、一人で行ってきて」
 私:「え!!・・・・・」「あ!、そうなの・・・」

その2)
次女に一緒の外出を断れれ時とほぼ同じころ
それ迄毎日のようにやっていた次女との儀式がありました
一日一回次女をハグして「○○ちゃん。だーいすき」
という短時間できる愛情表現を凝縮して伝える儀式です

私が「○○ちゃん,だーいすき!!」
といって手を広げいつものように抱きしめようとすると
それまでは私の胸に嬉しそうに飛び込んできていた次女が
突然、耳を疑うことを言ったのです

次女:「はいはい、お母さんは私が大好きなんでしょ!」
   「わかった、わかった、もういいから!」
 私:「え!・・・、あ・・・そうなの!?」
私は、ただボー然として広げた両腕の
持って行き場に困りました。

子供が生まれて全てが子供中心の生活になっていました。
食事も寝る時間も行動も付き合いもすべて子供中心にしていました。

朝起きてから寝るまで家事と育児と仕事
全く自分の時間が取れずTVは子供番組中心になり
「お母さんと一緒」や「それいけアンパンマン」を子供とみて
自分の好きなTV番組や歌番組もまったく観なくなりました。
自分の時間が全く取れず食事も坐って
ユックリ食べている暇もありませんでした。

子供を中心にしてきただけに
仲の良かった友達とも距離を置いていましたが
子供が離れていった今
自分の趣味をしてこなかった自分が
何をすればよいのか
友人とも付き合わずに来た自分が
誰と付き合えよいのか分からず途方にくれます

忙しい時はあんなに一人になって
ユックリしたかった余裕のある時間が
今は何をどうすればよいのか分からず
持て余してしまうのです。

子供は成長するために母親の代わりに友達を必要し
離れていくのは成長の大切なプロセスであることは
分かっていても、幼い時に全面的に必要とされて
しんどいくらい充実していたあの時間が
二度と戻ってこないことへの戸惑いは大きく
子供が去っていく寂しさは耐え難いものである事を知りました。

教え3:良い母親に私はなれないという事実
私は幼い時に母を亡くし
アル中に近い父親と寝たきりの祖母をケアする
いわゆるヤングケアラーでした。

そのため子供が生まれて自分と同じ思いはさせたくない
いいお母さんになってあげたい。
私がしてもらえなかったことを
子供たちにしてあげたいと必死でした。

しかし子育てが始まり良いお母さんに
なろうとすればするほど仕事・家事・育児がのしかかり
疲弊して心にも体にも余裕がなくなり
助けてくれない夫に不満を持ち
いつもイライラして子供達にも優しくできませんでした。

そして唯一の逃げ場がゲームセンターでした。
毎日のように全く考えずにすむゲームセンターにいながら
「いったい私はなにをしているんだろう!」
「私にはいい母親はできない!」という言葉が繰り返しよぎりました。

その繰り返しの中で次第に良い母親になることはできない
という思いが固まり認めた時に何か吹っ切れました。
そして、ゲームセンターを逃げ場にすることがなくなりました。

そして、気づいたのですが
良いお母さんになろうと必死だったときよりも
良いお母さんにはなれないと思ってからの私の方が
夫や子供たちにとってイライラしていない
「ああしなさい」とか「こうしなさい」といわない
家族にとってつき合いやすい母親になった気がします。

教え4:子供とのトラブルは自分の中で起きてることの鏡
私は妹を毎日のようにいじめる長女に手を焼きました。
妹への虐めがひどくて見かねて叱ると
そこから地獄のような逆襲が始まり
延々と続く口論、、、

いじめられている妹は長女に責められ過呼吸まで起こし
放っても置けない。でも関わると修羅場になる。
これが延々に続き、私は長女が虐めるから悪いのだ。
長女が発達障害がありそのせいだと思っていました。

しかし、そのことと自分が幼い時
父親の激しい叱責に泣いている母を助けてあげたくても
父親が怖くて助けてあげられなかった自分を
情けないと思っていたことと重なっていると気づいたのです。
弱い母を父から守らなければという想いと重なり
長女に過剰に反応してしまっている私がいました。

長女が何故妹を責めているのかわかろうとせずに
ただ一方的に怒る私に対して、長女の不満がつのって大きくなり
悪循環になっていたんだと思います。

このように子供達とのトラブルは
私の中にある未消化な問題を映し出す
鏡でもある事を子育てを通してお教えられました。

教え5:親は子供の幸せを心から願っている
わが子を育ててみて初めて気づいたのは
親はわが子が辛い思いをしていることが
一番に辛いことであるということです。
わが子には悲しい思いや苦しい思いを
味わって欲しくないということです。

子供が学校で勉強に困らないように
塾に通わせたし体育の時間に困らないように体操教室に通わせました。
英会話・スイミング・バレエ・ピアノ・ダンス・音楽教室等など

お金を払い送り迎えに膨大な時間を費やし
わが子が困らないように、幸せになれるように必死になりました。

そして、その思いはかつて自分の親から
私に向けられていたことにも気づかされました。。

そして、親に対する感謝の想いと
心から幸せになってほしいと願える相手がいることの
幸せを教えられました。

最後に
子育てを通して教えられたことはまだまだたくさんあります。
今回私自身が教えられたこをお伝えしましたが
これは私だけではなく多くの子育てしている方々にも
当てはまるかもしれません。

大変な苦労もありますし、同じくらい喜びもあります。
ただお母さん一人で出来ることではありません。
子育ては父親と母親が協力し合いさらに周囲の人達から
必要なサポートをもらいながらみんなで育てるものです。

私が子供を育てている時、まだ社会やパートナーである父親に
そのことの理解がされていなかったと感じています。

今時代が変わり夫が共同で育てる在り方や
子供をとりまく社会がサポートする仕組みもできつつあります。

しかし、まだまだ子育ての負担が母親に
重くのしかかっているのも事実です。

今後パートナーや社会の理解がさらに深まり
子供は社会の宝物として皆で育て
母親が心から子育てを楽しむことが出来ることを願っています。




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