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ドラゴンをさがしに、を遊んでみた

アナログゲーム療育講座で紹介された『ドラゴンをさがしに』を遊んでみました。

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どんなゲーム?

ゲームというより、絵本に近い。というか絵本。読み聞かせしながら、登場人物になって物語を進めていき、物語の中で現れる選択肢(進路)をよく考えながら選ぶとハッピーエンドにたどり着ける。

一言で言うなら、仕掛け絵本でやるRPG風ゲームブック。
ゲームブックでいう選択肢をページ3分割にして3分の1のページを読み進めてアイテムゲットしたり、ダメージ受けたりする。
本体に円盤がくっついていて、そこにはアイテムやダメージを管理できるようになっている。

架空の物語が好きな子にピッタリだ。

初回プレイは恐る恐る?

息子氏4歳、好奇心全開で触り出す。少し放っておいたら、ペラペラめくったり、円盤をクルクルしたり。遊び方はよくわからないようだ。全部ひらがなで書かれているので、読めることは読めるのだが、文字の塊が多いのであえて読もうとはしなかった。
遊び方も含めて、1ページ目からゆっくりと読み聞かせをする。
まずはルール説明。

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円盤を何も無いところに合わせてくださいと指示をするも、絵柄が気になる。そこはスルーして問答無用で『何も無い』状態にするお話の途中で道具をもらったらクルクルしてね、というと、素直に返事をする。

最初に選んだ主人公は、散々迷った挙句、魔法使いのチモンを選ぶ。
(海外の翻訳モノなのでキャラデザが何とも言えない感じ)

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一つ目の選択肢、当たり前のように地図じいさんの地図を盗みにいって、失敗して怒られる。(講座の中でも、子どもに好きなようにやらせると必ず短絡的な行動をとる、と事例紹介があったがまさにその通りだ)
なんとなくどういう遊び方かわかったようで、前に戻ってやり直そうとしたり、他の選択肢をめくってみようとする。
そんなのを無視して、次のシーンを順番に読み進める。
意外にすんなりといくが、今度は選択肢をどう選んだらいいかわからず迷う。なんでもいいやとばかりに選んでみる。たいていうまくいかない。
しかし、結果はどうあれ、自分で道を選んでストーリーが展開していくのは新鮮でワクワクするようだ。最終的な結末はアイテムを手に入れられず、キズ(ダメージ)2つで、ギリギリ『上出来』判定。
結末が変わる、ということに気づいたようで、もう一回やるー、とねだることになった。今度こそアイテムもらって円盤をクルクル回したいようだ。

まだ、キャラの特性やアイテムをここでつかうのかな?と言ったような読みは出来ないようで(当たり前かも)、初回プレイらしくなりふり構わない感じでそれはそれで物語として楽しんだ。
初回は15分強かかった。

2回目以降は大胆に

すぐに2回目をねだるのでもう一回最初からやり直したが、選択肢でうまくいかない度に全部の選択肢を覗き見しようとしたので、一旦時間を置くことにした。

後日、またやろうと誘うとすぐに興味を示した。今度は自分で円盤をデフォルトに戻して、素直に出発だ。主人公はしのびネコのサシャ。これ以降サシャとリナ以外選ばなくなった…。女の子大好きらしい。
サシャを選んで、また地図じいさんの地図を盗みに行くのか、学んだな、と思ったら、そうではなくて小屋で探しものを始める。単に選んでいない選択肢のストーリーが気になるようである。
このように、2回目以降、もちろん正解ルートを探すつもりなのだが、ルート選びに失敗してもめげずに見たことないストーリーを楽しみにしていた。もちろん結末は『上出来』ばっかりで、ハッピーエンドには当分辿り着けない様子。

次の段階は?

このように、冒険を単純に楽しめるのは第一段階だろう。
次の段階は『考えて』選択肢を選びたい。
チラホラヒントを散りばめて読み聞かせをしているが、まだまだ点と点を線で結ぶような閃きは難しいのかもしれない。というか、道具を使うシチュエーションを想像するほど、道具の使い方を知らないのだろう。読み解くのもいいけれど、たくさんの物に触れて工作やらをしてみても面白いなとも感じた。
発達の答えは一つではないのだろう。まだまだ先は長そうだ。

遊び方いろいろ

ドラゴンをさがしに、の面白いところは、本体には一対一で読み聞かせついでに遊ぶことを想定しているような説明書きがあるが、講座でも紹介があった協力プレイも面白い。
協力プレイとはなにか。今回で言えば、選択肢を選ぶのを『みんなで決める』のだ。
一緒に考え、なぜその答えになったか説明し、選択肢を共有し、うまくいった・いかなかったで一喜一憂する。
もちろん、数人の子どもに囲まれて、紙芝居のように読み聞かせをできればいいだろう。でも、今のご時世、密です、になってしまうのでzoomのようなツールをつかうのも悪くないかもしれない。

一対一でも複数でも冒険が楽しめる。
本として、少々値が張るが、オススメの一冊だ。
デメリットはひとつだけ。それは繰り返しプレイすると口がくたびれること…。


参考記事

ドラゴンをさがしに、が紹介されたアナログゲーム療育講座の感想は↓から


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