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何もできない大人の初めての伊勢神宮一人旅 その6 内宮参拝編

バスの時刻表の写真を撮ったあと、なんとなく人が流れている方向に向かって自分も歩き出すと、内宮入口の、映像で見たことのある橋にたどり着いた。

周囲を見回しながら橋を渡り、手水舎でまた身を清めて正宮へ向かう。

途中で五十鈴川に立ち寄った。五十鈴川の水は澄んでいて、とても綺麗だった。澄んだ川と目の前に広がる沢山の緑に目を奪われた。

今振り返っていて五十鈴川も御手洗場だったと知る。洗いたかったな…

正宮にお参りし、荒祭宮でお願いごとをした。

伊勢神宮でやってはいけないことを調べていた時に、踏まぬ石という踏んではいけない石のことが書いてあったので、踏まないようにと気をつけて歩いたが結局どこにあったのか分からなかった…分からないから自分が踏んでしまったんじゃないかとびくびくしていたが、見るからに違う石みたいなのでちゃんと見て歩いてたから踏んでないだろうと自分を落ち着けた。

改めて調べてみると、荒祭宮に向かうときに降りて行く石段の真ん中にあったらしい。端っこを歩いていたので大丈夫であろう。

踏まぬ石を踏んでいないかそわそわと不安な気持ちを抱えながら、風日祈宮に向かった。伊勢神宮の中で、なんとなく一番好きだなあと思った場所だった。

この先が風日祈宮

橋で写真を撮っていたら、素敵なマダムに話しかけられた。

「(川の中に建っている木を見て)あれ何だと思う?」

「全然考えてなかった…!なんだろう…」

なんだろう?って視点を全く持たずに見ていた自分に気付き、なんだろう?って興味を持ちながら見ているマダムが素敵だなあと思った。

少し笑って話して別れたあと歩いていると、またマダムが話しかけてくれた。

「流木避けだって」

伊勢神宮の人に訊いたらしい。わざわざ教えてくれたことが嬉しかったのでお礼を言った。

歩いていると、目の前に馬が現れた。写真を撮ろうと試みるも、一向にこっちを向いてくれない。みんながこっち向かないなあと思っていた時、馬に近寄ってきたお姉さんの発言が面白くって、そこにいた皆で笑った。笑っていたら馬がこっちを向いてくれて、また皆で笑った。

順路通りにまた歩きだし、最初に渡った橋をまた渡り、鳥居で一礼して元の世界へ戻った。

参拝できたことも嬉しかったが、なによりマダムが話しかけてくれたことや、その場にいた人たちと笑いあえたことがとても嬉しかった。

一期一会だなあ。こういう触れ合いも旅の醍醐味だよなあ。タイミングだし、ご縁だなあと考えながら、ホテルが怖くなかったら私は早くホテルを出てなかったし、時間がずれていたら、このタイミングじゃなかったら、この出会いはなかったんだと気付いた。

ホテルありがとう!の心境に達するには恐怖体験すぎたので厳しいものがあるが、それでも素敵な出会いがあったことに関しては心から良かったなあと思ったのだった。


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