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2024年4月に読んだ本と、少ない読書時間について。

4月もあっという間に終わり。慌ただしくて、感情の浮き沈みが激しくて、なかなかじっくりと読書する時間が取れなかったなぁ。読書とは自分と向き合うことだ、とつくづくと実感した1ヵ月でした。


恋愛の発酵と腐敗について/錦見映理子

「発酵と腐敗は紙一重」という言葉が印象的だった本。パン作りにおいて、発酵しすぎると、味や見た目に変化が出るらしい。発酵は不可欠な過程だけど、発酵のしすぎはよくない。恋愛も同じで、気持ちが膨らんでいくことは自然なことだけれど、膨らみすぎは厄介になることがある。このちょうどいい塩梅は、大人になったとしてもなかなか得られるのは難しい。

歩き旅の愉しみ : 風景との対話、自己との対話/ダヴィッド・ル・ブルトン

「歩き旅」というワードに惹かれて購入した本。歩くことは現代の発展したテクノロジーから見たら限りなく非効率で無駄なことで危険な目に遭う可能性も高くて、、だけどせずにはいられない理由がある。私も歩くのが大好きだから、その哲学的な意味にとても共感できた。これからもたくさん歩くぞ。そしていつか本当の「歩き旅」なるものをしてみたい。巡礼とか!

あるルートを選ぶことは、ほかのすべてのルートを無視することだ。それでもやはり、見捨てたルートに進んでいたら、どこに向かっただろうかと、一抹の哀愁のようなものを感じる。もしこの道を選んだなら、人生を輝かしいものにしてくれる何かに出会えたかもしれない。(中略)ほかの道ではなくこの道を進むと決めたために何を失ったのか。あるいは何を得たのかは決して分からない。

歩き旅の愉しみ : 風景との対話、自己との対話/ダヴィッド・ル・ブルトン

結婚は人生の墓場か?/姫野 カオルコ

「なんでいう本読んでるの!!」とパートナーに笑われた本。カオルコさんのちょっと論理的な文体?が好きで、結婚っていろいろあるよねぇ〜って思いながら読んでた。話はだいぶ特殊だったけれど。

結局は、恋愛や結婚、友人、仕事など、「出会うべきもの」に出会うときって、だいたいは偶然だ。導かれているものであって、1つを決めたら後戻りはできない。そのなかでどのように人生を選択していくか。選択した人生をどう歩んでいくか。結婚という枠を通り越して、人生の選択について考えさせられた1冊でした。

最先端研究で導きだされた「考えすぎない」人の考え方/堀田秀吾

相変わらず「考えすぎ」というワードが付く本をたくさん読んでいる。もう、考えすぎたくないの。けど、どうしても考えすぎてしまうの。と心が叫びたがっている状態が4月は続いた。

「言葉以上のものを勝手に受け取らない」「ネガティブな状態のときは思考を変えようとはせず、まずは『あぁ、今ネガティブだな~』と認識するところから始める」「『そういうものだよね』」ひとつずつ言葉を刻んでは、実践しようと頑張っています。

世はすべて美しい織物/成田名璃子

表紙の絵が美しくて思わず図書館で手に取った本。昭和時代と現代の織物を心から好きな人を繋ぐお話で2つ時代が交互になって出てきて、時代を超えて繋がっている感じが面白かった。桐生という地、とても美しい街並みの情景が描かれていて行きたくなったなぁ。

織物に魅せられた2人の手しごとへの想いが丁寧に綴られていて、何か1つ夢中になれるって素敵だなぁと思う。気持ちが動く対象に出会えている人になりたいと強く願いたくなるお話でした。

少ない読書時間から見えてくること

4月はなかなか本を読む時間を確保できなかった。厳密にいうと本を読む時間は確かにあったのだけど、読む気になれなかったのだ。下のnoteでも書いたけれど、心の余裕と読書量は比例する、と思う。今月は感情の浮き沈みが激しかったから、読めなかった時は、ただひたすら読めなかった。

けれど、そんな日々を越えて、最後の10日間で4冊の本を読んだ。気持ちは揺れ動く。ダメな時はダメだし、元気だなと思える時には、少しずつ本を読んで回復させたい。

本を読むという行為は、まさに「私の心のバロメーター」なのだ。言葉からでしか得られない、なんだろう、気持ちを穏やかにさせてくれるパワーなるものがあると信じているから。気持ちを整える時や元気を出したい時は、やっぱりカフェに行ってコーヒーを飲みながら本を読むのが、私にとっては一番の癒やし。そんな時間を過ごせる心の余裕を、ちゃんと5月は持てるようになりたいな。


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