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IT化の壁_20230111

「データとデジタル技術の活用を!」「IT技術でビジネスモデルの変革を!」
ビジネス界隈では、このような言葉が毎日のように交わされています。

そのために、IT人材の育成や、ツールの開発・導入などの施策が採られています。

でも、IT化の壁って、人材不足やツールの不足なのでしょうか?

私は、「古いルール」「慣習」がIT化の障壁になってると思っています。
多分、人材もツールも、それなりにそろっていますよ。


最近、会社でデータ作成のIT化を進めています。
これまでは、社員が提出する書類を、手入力でデータベースにしていました。
これを、提出書類をエクセルで統一することで、人間の作業を大幅に減らせる見込みが立ちました。

ところが、この統一エクセル書式を全員に使ってもらうのが、一苦労。
「これまで部署内で、なんとなく良い感じでやっていた作業を、変更しなければいけないのか」という苦情が、びっくりするくらい出てきました。

もちろん苦情がでることは、当初から予想していたので、エクセルの新書式を作成するときには、これまでよりも少ない労力で入力できるようにしていました。

数式で自動入力できるようにしたり。
記述でなくプルダウンで記入できるようにしたり。
不要と思った項目は、関係者に確認して削除したり。

でも、問題はそんなところではありませんでした。

どのような案件に対して、このエクセル書式を使うのか。
つくった書類を、誰に回覧するのか。
回覧した記録をどうやって残すのか。

このあたりのルールが、びっくりするくらい、バリエーションがありました。
しかも言語化されてない、闇ルール。

ルールを整えないと、エクセル書式を使ってもらえません。
私はルールの調整に取りかかりました。

業務を成果物ごとに分類して、各分類のルールを策定。
部署長にルールを見せて、所感を確認。
部署長の意見が対立してたら、両方の意見を深堀して、落とし所を探る。
そして、最低限の作業量で、手順に落としていく。
そうやって作ったルールと手順を部署長に見せて所感を確認。

このあたりの作業を行ったり来たりして、とうとう、3ヶ月経ってしまいました。
もう、とっくにエクセル書式はできてるのに!

そして現在、各部署を行脚して、エクセル書式を使ってもらえるよう、説明に回っています。苦情的なコメントも浴びますが、どの部署も、1月中には実運用してもらえそう。

今回の作業を通して実感しました。
マニュアル作業をITシステムにするだけでは、IT化はできません。
マニュアル作業に関係するルールの見直しが必須です。
しかも、どちらかというと、IT化よりもルール策定の方が業務量が多い……。

ルールを現場の人が受け入れるように作らないと、使ってもらえないIT技術が乱立することになり、結局は業務のIT化が進みません。


IT化の障壁は、旧来のマニュアル業務をドライブしてた「暗黙の闇ルール」でした。


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