勉強法小説:「ごほうび(1/4)」
【話の概要】 中学2年生のこまちちゃんはさらなるダンスの上達を目指して個別ダンスレッスンスタジオ「ダンシング・リワード」への入会を決意する。そこで出会ったのは、優しそうな先生「しんみ」先生。こまちは喜んで指導を受けるが、徐々にその異常性に気づいていく・・・・"
YouTubeを見るこまち
こまち ああ~。ウチもこの世界的ダンサー、「ミチャエル」みたいに踊れたらなあ~。こんなにキレッキレに踊れるようになるにはどうすればいんだろう・・。今のレッスンだけじゃちょっときついよなあ~。うーむ・・・。ん・・・?
机の上の新聞紙などのチラシの中に、ある紙を見つける。
こまち なんだこれ・・・。「上達確実!個別ダンスレッスンスタジオ:ダンシングリワード」・・・。あなたのダンスに対する熱意を最大限発揮しながら、確実な上達コースをご用意!個別だからあなただけにあったレッスンが出来る!か・・・なんか凄く良さそうなのサ・・・
こまち 今なら1回体験無料!って書いてあるのサ!これは行くべし!行くべし!なのサ。
チラシを置いて、もう一度YouTubeを見る
こまち このスタジオなら、ミチャエルに近づけるかもしれないのサ!よーし!今から少し自主練して、新しい先生に実力を認めてもらうのサーー!
こまち ごめんくださーいなのサ~
奥の事務所から女性の先生が出てくる。
しんみ先生 あっ!こんにちは!あなたが暮尾こまちちゃんね!初めまして!このスタジオで先生をやってます。「しんみ」と言います!今日は無料体験に来てくれてありがとう!
こまち はい!こんにちはなのサ!暮尾こまちなのサ!今日は楽しみにしてきたのサ!よろしくなのサ!
しんみ先生 そっか!楽しみにしてくれてたんだね!それは嬉しいなあ・・。じゃあ早速、あのお部屋に行こうか。あそこが今回のレッスンのお部屋だよ
こまち なるほど~個別の部屋が何個かあって、そこで1対1でレッスンを受ける感じなのサ
しんみ先生 その通りだよ!他の人関係なく、マンツーマンで出来るのがいいんだ。
こまち じゃああんまり他の人たちとしゃべることとかはないのサ?
しんみ先生 うーん・・基本的にはあんまりないけど、1か月に1回、「総合練習」ってのがあってね。そこで色んな人のダンスを見ながら学んだり、自分のダンスを披露したり出来るんだ!そこでお友達とかを作ったらいいよ。
こまち そういうことか~。分かったのサ!先生!
2人が部屋に入る
しんみ先生 早速レッスンを始めていくんだけど、こまちちゃんはどのくらいダンス経験があるの?
こまち 別の教室にも1年くらい通ってて、でももっと上手くなりたいし、「ミチャエル」みたいになりたいから、ここに来たのサ!
しんみ先生 へえ~。こまちちゃんは「ミチャエル」みたいになりたいんだね。
こまち そうなのサ!だから昨日も一昨日も、ミチャエルの動画を見ながら自主練してきたのサ!
しんみ先生 そうなんだ!こまちちゃんはダンスが大好きで真剣なんだね!よし、じゃあまずはこまちちゃんの実力を見せてもらおうかな~
こまち 分かったのサ!
こまちがダンスを踊ってみる
しんみ先生 凄い!上手だね。上手に踊れたから、はいこれ。スポーツドリンク。これで疲れを取ろうか。
こまち えっ。いいのサ!?うちちゃんと水分持ってきてるのサ・・。
しんみ先生 いいんだよいいんだよ。頑張ったからね。
こまち (むちゃくちゃ優しいのサ~)
その後も練習に励む
しんみ先生 お疲れ様!今日の体験はここまでだね。じゃあこまちちゃんよく頑張ったし、今から一緒にコンビニ行って、好きなアイス買っていいよ。
こまち えっ。いやそれは悪いのサ。さすがになのサ。
しんみ先生 もうこまちちゃんと会えないかもしれないからね。プレゼントさせてよ。
こまち うるっ※単純すぎ
こまち じゃあ…お言葉に甘えて。。。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーつづくーー
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