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【イベントレポート】実践者に聞く!ミライの教育の見つけ方 Vol.1 ゲスト 今井美香さん

※本noteは、2022年7月16日に開催した「実践者に聞く!ミライの教育の見つけ方 Vol.1 親子で日本一周~津々浦々旅をしながら子育てをする~」のイベントレポートです。

「実践者に聞く!ミライの教育の見つけ方」 毎月第3土曜オンライン開催

はじめに

こんにちは、ミライの学校です。2022年7月16日、我ら初めての主催イベント「ミライの教育の見つけ方」の第1回を開催いたしました。

「教育」というかためのテーマでありながら、土曜のラジオ番組のようなライフスタイル・ワークスタイルのトークイベントとなりました。チャット欄の方も参加者の皆様からの「いいですね〜!」「うらやましい〜!」「●●ってどうですか?」と大いに賑わいました。スタッフ一同うれしい限りです!

では、改めてイベントレポートをお届けします。どうぞご覧ください。

(1)スピーカーのご紹介

ゲスト:今井美香(カミイマイ)さん

今井美香(カミイマイ)さんと息子さん

福岡県福岡市出身。15年の転勤族暮らしを経て、コロナ禍をきっかけにライターに転身。インタビューや観光地の取材、写真撮影を中心に活動中。実践者であることを生かし、親子ワーケーション事業にも携わる。
現在は5歳の息子と2人で日本一周ワーケーション中。

モデレーター:高畑拓弥

ミライの学校 代表理事 高畑拓弥

神奈川県横浜市出身。柏陽高等学校卒業後、慶應義塾大学SFC在学時に株式会社COMPASSファウンダーの神野のもとITスタートアップを経験。
県立海部高校の魅力化コーディネーターとして県外生を10倍以上に。辺境の地では異例の第2寄宿舎設立を実現。

ミライの学校 公式Webサイトより)

(2)本編1 旅の思い出

今井さんが撮影した写真を中心としたスライドを見ながらお話をうかがいました。

1枚目:北海道らしい風景(北海道鷹栖町)

北海道鷹栖町 車を止めて「これが北海道なんやで」と息子に見せた風景

子どもの頃だと風景を見てどこだとわかりにくい。けれど、これぞ北海道!という風景だったので、わざわざ車を止めて「これが北海道なんやで」と今井さんが息子に見せた風景だそう。北海道鷹栖町は旭川の近く。「ぴっぱら」という先鋭的な森の幼稚園があり、ワーケーション期間は息子さんを「ぴっぱら」に体験入園させたとのこと。

2枚目:長崎県五島列島での必須アイテム

長崎県五島頓泊海水浴場 2022年5月GW 海パンの活用

素晴らしい透明度の海の写真は、五島列島のお写真。5月でちょっと肌寒かったけれど海辺で楽しんでる様子。今井さんいわく「タイミングを逃したくないので、実は冬でも海パン持っていってます。」とのこと。隠れた必須アイテムだったんですね。

3枚目:青森県黒石市 封じていたゴールド免許を使う

青森県 黒石市 中町 こみせ通り 約15年ぶりにゴールド免許の出番

今井さんは親子ワーケーションにあたり、腹をくくって運転を決めて久々にドライブしたのはこちら青森県黒石市。さらに景色がお気に入りなので採用したお写真。車でないと行けないところもあるので、地方へ行くと車の免許のありがたさを痛感したそうです。

4枚目:鳥取県岩美町 シェアハウスオーナーのお誘い

鳥取県岩美町 シェアハウス「タコブネ」から徒歩5分の風景
タコブネのオーナーさんから声をかけてもらい、岩美滞在が決まった

鳥取県は「ワーケーション」「親子ワーケーション」などの関係人口創出に力を入れているそう。特に特徴的なのは、鳥取県は周囲の協力を得て子育てをする、「子育てのしやすさ」の評価が高い地域。

5枚目:福岡県田川市 面白い大人との出会い

福岡県田川市 株式会社LIFULL主催 地域体験ワーケーション 
廃校を活用した宿泊施設「いいかねPalette」で、地元の大人と音楽ワークショップ

地元の面白い大人との出会いも旅の醍醐味。今井さん自身が息子さんに教えられないことを、他の大人から教えてもらいつつ体験することができるのも貴重。詳しい様子は下記の「LIFULL 地方創生」さんのnoteをご覧ください。

6枚目:福岡の屋台で国際交流

今井さんの地元、福岡 屋台で食事中
隣のお兄さん(英語)と息子さん(日本語)でなぜか会話成立

その時息子さんが着ていた「サウナイキタイ」Tシャツについて会話が弾むの図。

7枚目:愛媛県愛南町 「ウニッコリー」

愛媛県愛南町にあるウニッコリーの養殖施設にて
ウニッコリーを網で取ろうとする息子さんを大人二人でがっちりガード

オールモスト高知(高知に限りなく近い地方)にある、愛媛県愛南町。こちらでは、食用外のガンガゼウニにブロッコリーを食べさせて食用化させた「ウニッコリー」の養殖施設の体験施設での様子。

8枚目:青森県弘前市 アートワークショップ

青森県弘前市 HIROSAKI ORANDOでのアートワークショップに参加した様子 
スケールの大きなものでも家の外でならできる

コワーキングスペース兼カフェで仕事をしていたら「あなた子どもと一緒にいるなら参加してみたら」と声をかけてもらい参加したワークショップの様子。今井さん自身、子どもの内からアートに慣れ親しむのは良いことと思いつつ、どう関わっていったらいいかわからなかったとのこと。とてもいいタイミングでいい機会に恵まれたんですね。

9枚目:北海道知床半島  「クマ活」「シャチ活」 大人と合流

北海道知床半島 カムイワッカの湯の滝にて 大人も子供も旅人はすぐに意気投合
この後、どんどん大人を滝に落としていく息子さん

一風変わったツアー「クマ活」「シャチ活」のコースの一部に親子で合流。期間中いつ来ても帰ってもいいフレキシブルなツアー。全行程に参加した訳ではなく、無理なく参加できる部分で途中合流。息子さん曰く、大人がすぐにフラットに受け入れてくれたのが嬉しかったとのこと。

10枚目:鳥取県八頭町 ファミリーワーケーションでできた友達

鳥取県八頭町 ファミリーワーケーションツアー 牧場ようちえん「ぱっか」 2022年7月

牧場で乗馬体験のみならず、「馬を友だちとして受け入れる」マインドセットもあったツアー。息子さんの印象に残ったようで帰って来てからも友達に「僕、馬ふたり友達にしたから」と語ってたそうです。動物とのふれあいだけでなく地元の体験もセットになっていたのがよかったとのこと。

11枚目:10枚目と同じく鳥取県八頭町ワーケーション 縁側でスイカをいただく

なんとうらやましい(←スタッフの心の声) 2022年7月

となりのトトロのような世界。10枚目の写真に続き、2022年7月上旬にして夏休みの楽しさを全て満喫している様子。

12枚目:徳島県海陽町 小学生のお兄さんお姉さんと一緒

徳島県海陽町 サテライトスクールに参加している小学校の生徒さんと一緒に滝に向かう

当時徳島県に最大の寒波が襲い、雪がチラチラと降ったにも関わらず、長袖Tシャツで果敢に進む息子さん。小学生のお兄さんが自ずと小さい子を支えている様子。こういった年齢の異なる子ども同士の交流も良いですね。

(3)本編2 参加者の方から質問など

a. 旅先・滞在先についての質問

すっかりなじんでいる息子さん

Q. 旅先ではいつもどれくらい滞在していますか?

A. 本当は1週間〜2週間滞在したいところですが、期間内(子どもが未就学児の間)に日本一周をしたいということもあり「3日・4日滞在」が多い。息子にはいつも「早い」と怒られます。まずは1周目をして、気に入ったところを2周目で行く感じです。

Q. 旅先はどんなふうに決めていますか?

A. (前提として)日本一周は一筆書きではなく、分割して進めています。
理由は、子どもが普段通う保育園と両立させたいから。クリスマス会とかイベントに参加して思い出ができるように、「1ヶ月半 保育園へ行く」「1ヶ月 旅行する」というスケジュールを繰り返しています。これが実現できる地域のうち、「うちにおいでよと言われたところ」「面白そうなイベントをしているところ」「親が楽しめそうだなと思うところ」を直感的に決めて選んでいます。

Q. 滞在先の宿泊施設は何を利用していますか?

A. HafH、ADDress、LivingAnywhere Commons などサブスクサービスを利用して探しています。


b.親子旅・親子ワーケーションならではの質問

親子旅の必須アイテム 案外盲点なグッズもあります

Q. 旅の準備のコツや工夫を教えてください。これは必ず持っていくものなど。

A. 水陸両用のパンツ(海パン)はマストです。他には、
①旅の思い出づくり=息子用カメラ(防水カメラ)とスタンプ帳、地図の絵本
②多世代の人と遊べるもの=UNOや色鉛筆
③1人時間用=SwitchとiPad


一人でも誰かとでも 旅の時間を満喫している様子

Q. 仕事中息子さんはどうしていますか?

A. 取材についてきたり、1人の時間を過ごしたり、「お母さんの仕事中と移動中は好きに過ごせる時間」なので、退屈というよりも満喫しています。
どうしても仕事が終わらない時は夫やお友達がオンラインゲーム+ボイスチャット遠隔子守してくれています!令和を感じます。


息子さんのコミュ力にますます磨きがかかるの図

Q. 最近地方はワーケーションに力入れるところが少なくないですが、「親子ワーケーション」となると、旅先に特に求めることって何かありますか?

A. 自分目線でいうと「余白」があるのがいい。表のいい面を目一杯見せていただくよりは、その土地のしみじみとした良さを知る機会があるといいです。地元の方からすると全く価値を感じていないようなものでも、隠さずに見せてくださった方がとてもいい。例えば、ゲストハウスに突然おばあちゃんが来て「チョコレート食べる?」と声をかける日常の様子とか。地元の人の普段の暮らしに溶け込むようなイメージ。海がいい山がいいはどこでもある。けれども、また何度も同じ地に足を運ぶのは「人」。子どもは一人では育てられないので、人という面は大きい。
なにか拠点があると交流しやすいと思います。外の人半分来るし内の人半分来るような、公民館でもカフェでも居酒屋でもいいんですが、地元の人が集まってる場所で私達も交流できるといいですね。


2016年秋 徳島県で全国初の「デュアルスクール」実施

Q. 今後、お子さんが小学校にあがったらこうしていこう!みたいなものはありますか?

A. 今のところは私立受験は予定しておらず、公立の小学校へ通う予定です。頻度は落ちても、引き続きいろんなところを回っていろんな人と関われる経験がしたいなと思っています。オンラインの交流ももちろんいいんですが、私としてはなんか物足りない。なぜかというと同世代と直接関わって何かしら失敗する経験が必要だなと思うから。そういうことが実現したいので、「デュアルスクール」を見つけてミライの学校に連絡しました。 

(高畑より 補足)「デュアルスクール」は住民票の異動なしに公立の小中学校に通学できる制度。現在、実現できる地方自治体が限られるので、今後全国に広げるべくミライの学校は活動中です。また、参加者のみなさんも「ぜひここの町でデュアルスクールを実現してほしい」など直接地方自治体にお声をあげられる方はあげていただけるとありがたいです。


Q. デュアルスクールとっても気になっています!授業の進行具合などの違いで、子どもや受け入れの学校さんが、とまどったりすることはなんでしょうか?

A.(高畑から回答)地域が違う・学校が違うと、教科書が違う。率直にいうと、義務教育の間は単位制ではないので留年することはない。受験に関わることでいうと、出席日数に注目するぐらい。それも、デュアルスクールは小学校を中心に実施しているので影響が少ない。もれなく学習を継続することよりもむしろ、教科書が違うことを知る・文化(東京⇔徳島でも)が違うことを知ることに価値があります。徳島県型のデュアルスクールは徳島の学校通学中に、学習フォローを目的としたデュアルスクール専任講師が県教育委員会から派遣されるが、ここが人がいなかったり予算不足になるとデュアルスクール希望者を受け入れられないというボトルネックになってしまっている。できるだけ運用負荷を軽くして、本取り組みに価値があると感じてる学校現場だけで対応ができるようにやっていきたいです。



(4)今回のまとめと次回イベント

高畑より、最後にイベントに参加いただいた皆様へ

今回初めての取り組みで今井さんとご一緒させていただきました。こんなに面白い出演者の方がたくさんいるので、ご参加いただいた方はぜひ安心してください。「案外日本のミライは明るいですよ」「まだまだ捨てたもんじゃないな」と感じていただけたらと嬉しいです。

次回8月20日(土)10時からの「実践者に聞く! ミライの教育の見つけ方 Vol.02」のゲストのご紹介

第2回もPeatixからお申し込みください  オンラインイベント・参加費無料!
LCA国際小学校 参与 今井洋介さん

東京都町田市出身。横浜美術館子どものアトリエが教育活動の原点。公立・私立・会社立の小学校の先生として教壇に立ち続け21年。途中アーセナルサッカースクールを起業するなど、今もパラレルワークしながら活動する、ちょっと変わった?先生。
昨年度まで副校長を務めたLCA国際小学校で、サテライトスクールを牽引。次の時代を生きる子どもたちに向けた教育を実現しようと日々奮闘中。

LCA国際小学校は、2022年6月に授業を持ち運んで旅する新しい小学校「サテライトスクール」を実施しています。

こちらも土曜の朝から楽しいお話をお聞きいただけること間違いなしです!またチャット欄でたくさんのコメントもお待ちしております!
お忘れにならないうちにぜひ下記のPeatixからお申し込みください。

▼イベント概要▼

名称:実践者に聞く!ミライの教育の見つけ方 Vol.02
   ~アフターGIGAスクール〜遠隔授業を活用したサテライトスクール~
日時:2022年8月20日(土)10:00-11:00(毎月第3土曜日開催)
方法:Zoom(オンライン) 
参加費:無料
申込:
https://peatix.com/event/3304017/