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55.”熱”い夏

チームつくばタイトル

絵の制作に関する権利問題が(最後のラスボス登場に震え上がったけれど)7月中に無事解決したことで、思い付いたことがあった。
間に合うなら、この絵を8月30日より前に届けたい。
クラウドファンディング第4弾の締め切りが、8月30日だったのだ。

考えたくはないが、今回の事件で、プロジェクトの先行きに不安や疑問を感じ、支援を躊躇する人がいるかもしれない。
私自身は、プロジェクトの成長の証だと楽観視しているけれど、そう捉えていない人もいるだろう。
だからこそ「一人のクラファンサポーター」として、目に見える行動を一刻も早く取りたかった。
絵が出来上がり次第、keikaさんから直接つくばに送ってもらうことも考えたが、keikaさんが「ちゃんと直接渡して!記念写真も撮って!あとサイン!サインももらうのよ!!!(←いやそれ絶対無理だし…)」と、鼻息荒く押しまくってくる。
「keikaさんも一緒に行きましょうよ~」と誘ってはみたものの、彼女は広島在住である。さすがに無理すぎる。
覚悟を決めた。
お盆過ぎまでは仕事の関係で難しい。直接渡すとしたら、早くても8月末か…。

keikaさんが相馬くんのユニフォームの「五三の桐」と格闘している頃、私は弘山さんに再び連絡をとり、可能であれば…と、つくば訪問の打診をした。
弘山さんから、8月22日まで夏合宿、その後フリー期間(お休み)を挟んで再集合日が8月29日なのでその日でどうか、とのお話をいただけた。
ギリギリ、クラファン締め切り日前に滑り込める。速攻で有休を取った。

クラウドファンディングのサイトには、新体制発表後、相馬くんの箱根駅伝出場を振り返るレポートを皮切りに、続々と学生さんたちの手記が公開されていった。
新主将の大土手くん、新入生で学年リーダーを務める小林竜也くん、最終学年となる金丸逸樹くん、春からプレマネとしてチームを支える上迫くん、前駅伝主将であり、医学群5年生として最後の箱根駅伝に挑戦する川瀬くん
8月に入り、弘山さんからの合宿レポートも回を重ねた。
プロジェクトの本気が、今までよりさらに熱く、力強く伝わってくるレポートだった。
彼らが支援者に伝えたいことは、クラウドファンディングのサイトに、全て書かれている。
彼らの本気に応えるためにも、支援者の本気を行動で示すのだ。

そうはいっても、一度も行ったことのない筑波大学の陸上競技部を、たった一人で訪れることを想像すると、さすがに身震いした。
学生さんたちは、この「脳内妄想をこじらせた、陸上シロートなクラウドファンディング支援者」の突然の訪問を、どう思うだろう…
変な汗が噴き出す。

大丈夫、きっとkeikaさんの絵が、私に勇気を与えてくれる。
私がクラウドファンディングから何を授かったか、それを彼らに話す勇気を。

”熱”い夏が、静かに過ぎていった。

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