見出し画像

やっぱり私は異邦人

クリスマスの日。

前日とは、違った気持ちになりました。

これが、現実なのだろうか?

やっぱり、私がここに住むことは、
もうないのだろうと思いました。

昨日までは、
ここにまた戻ってこようか、迷っていたのに…

でも、やっぱり無理だと思うような
出来事がありました。

2年近くも、子供達と離れていた月日は、
埋められない。

私がいなかった空白の時間。

そして、これからも
ずっと、

その空間を埋めることもできずに、
穴が空いたまま

子供達との距離がずっと広がっていくのだと、
悟ったのでした。


クリスマスの夜の余興で、

私達家族4人と義母、そして長女の彼もいて、

YouTubeクイズをしたり、

ジェスチャー連想ゲームをしたりして、

楽しい時間を過ごしていました。


本音を言うと、

私にとっては、このYouTubeゲームが苦痛でした。


ネイティブでない私は、聞き取りも字幕を読むのも、
もちろん、遅いので、

聞くのを理解したり、読む途中で、

すでに、誰かが答えてしまうのです。


それは、仕方ないとしても、

そこで、夫から、

ほら、何も答えてないよ。

何か、答えてみたら?

そんなことを調子に乗って言われてしまうと、

あ、また始まった、と不快な気持ちになるのです。


早くこのつまらないゲームが終わればいいのに。


ゲームも終わりに近づき、

最後のゲームとなったところ、

長女からの提案で、

じゃあ、次のゲームで買った人3人に、
私からプレゼントがあります!

と、長女は嬉しそうな表情で、
みんなに伝えました。

そもそも、私も義母もゲームにはついていけず、

夫と次女、長女の彼の3人が競い合っていましたが、

そのゲームには、その3人が勝ちました。

娘は自分のバックから、
ゴソゴソと何かを取り出し、

優勝者3人に、何かを手渡しました。

それは、あるバンドのライブチケットでした。


そのバンドは、私達家族と深い関わりのあるバンドで、
いつか、家族でそのバンドのライブに行きたいねって、
いつも話していたものでした。

長女は、小学校のお別れ会で、
そのバンドの曲をピアノで弾いたこともあります。

喜ぶ優勝者達。


長女は、

さあ、これでみんなに、

”何かを体験する” プレゼントを渡すことができた!と、

ご満悦でした。


長女から義母へのプレゼントは、

二人で行くアフタヌーンティーの招待状でした。


私は、ショックでした。

私が除け者のように扱われてるのが、
ショックだったこともありますが、

それ以上に、

この子の未来に、私はいないのだということが、
あまりにも、ショックで、

娘が彼の実家に行くことになり、

義母も家に帰って、

いなくなった後、

泣き出したい気持ちになり、

2階の寝室に、篭りました。


夫は、すぐに気がついて、

様子を見にきてくれたのですが、

私は、あまりにも、
取り乱していたので、

夫を追い払いました。


早く日本に帰りたい。

やっぱり、私は異邦人なのだ、ということを

思い知らされたのでした。

つづく







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?