好きだから、〜でしょう?

好きだから、この国に来たのでしょう?
好きだから、この国に暮らしているのでしょう?

結婚生活20年のうち、
夫との会話で、何度かこの言葉を聞くことがありました。
そして離婚の話し合いの時も、
夫はこの言葉を発しました。

結婚当初、
慣れない海外生活の中、
すぐに子育てが始まり、
自分の時間がまったくない中、

好きなバンドのコンサートへ行ったり、
サッカーの観戦に行ったり、
趣味に時間を費やしたりして、

結婚する前も、結婚した後も変わらず、
好きなことができる夫に嫉妬したことが
何度かありました。

私も日本で好きなバンドのコンサートに行きたい。
日本で興味のある講座にも行ってみたいけれど、
私にはできない。
なんだか不公平。

夫に愚痴をこぼすと、

夫が冒頭に出てくる言葉を出してきました。

それを言われると、私は何も言えなくなってしまい、
誰にも理解してもらえない気持ちを
封じ込めました。

日本に帰国した時も、
同じようなことがありました。

この国での生活の大変さなどを愚痴ると、
友達などは、

でも、好きで行った国でしょう?

その一言で、その会話は終わってしまいました。

さらには、子供達にさえも
同じことを言われてしまいました。

今回の次女の日本留学に私がついていくことを
子供達に話した時に、

なるべく納得してもらえるように、
私の気持ちを含めて、話してみました。

去年、日本に帰国するはずだったのが、
コロナでキャンセルすることになり、

どれだけ私が日本を離れて、
寂しい思いをしてるのか、

そして時には、
孤独に感じることもあるので、

次女の日本留学に一緒について行って、
日本で1年過ごしてみたい、と
子供達に伝えてみました。

話し終えた時に、
子供達から出た言葉が、

冒頭の言葉でした。

たとえ自分の血を分けた子供であっても、
私の気持ちを理解してもらえなかったことに、
ショックを受けました。

確かに、
この国は、
私が憧れた、大好きな国でした。

でも、異国に来て、
失ったものも多く、
今はそれを取り戻したい気持ちが
大きいのです。

失ったものとは、
日本での生活
日本人であるオジリナルな自分

外国人として、外国で生きていく自分は、
本当の自分でないことに
気がついたのです。

国際結婚していて、私と同じような言葉を
言われてる人って、多いのではないでしょうか?

その言葉で、我慢を強いられてるなら、
気持ちが変わったことを
認めてあげてください。

そして、自分の幸せについて、
これからはもっと、
目を向けていきませんか?












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