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のんびり鎌倉紀行 三番『安養院』/十三番『別願寺』/十二番『教恩寺』/十一番『延命寺』

 お待たせいたしました!
 のんびり鎌倉紀行、本編。
 行ってまいりました。
 今回も、フォトグラファー空の写真たっぷりでお送りいたします!

 さて、いつもは何年の何月何日に行った、とは書かないのですが、今回はあえて書かせていただきます。
 2023年4月27日。
 なぜ?と申しますに、問題は「お花」でございます。

 有名な『安養院』のツツジをどうしても満開の時に訪れたく、機会を狙っていたのですが、花の満開・見ごろに合わせて出かける、ということはなかなかにハードルの高いことです。

 以前、尊敬するnoterさんの千世さんが、記事でこのようにおっしゃっていました。

チコさんが
「今度はアジサイでも見に行く?」
とニタリと笑いながら言うので、
私は、
「花巡りしだしたら、完全に年寄りやな💧」
と返し、二人で苦笑いしたのでした。

 そう。確かにそうなんです。
 「花巡り」というのは、満開がいつになってもいいようにスタンバっていられるという条件が必要です。正直、リタイア後くらいしか、その「ちょうどいい時」に行くのは難しいこと。仕事をしていたり、スケジュールが詰まっている世代にはちょっと大変です。それで、千世さんはそんなふうにおっしゃっていたんだと思います(千世さんの記事の「法雲寺」のツツジは見事!ぜひ記事を訪れてみてくださいね)。

 実際、今回も私たちも仕事が休みの日に合わせて出かけるほかなかったので、こんな事態に。

ガーン😱

 前の日に春の嵐のような雨が降ったのです。「これはだいぶ散ってしまっているかもしれないね」と言いながら向かいました。空ちゃんは、マメにTwitterをチェックしていたのですが「ううう、間に合わなかった・・・」と残念そうでした。今年はイレギュラーに早い開花だったこともあって、こればかりは仕方がないことです。

 しかし、見ごろが過ぎてしまったと言っても、まだまだ見事なツツジが咲いていました。

外の石垣の方から見たツツジ
花のひとつひとつが大きい
青空とのコントラストが見事!
確かに向かって右側は、やはり
だいぶ花が落ちてしまっています
少し斑点が見えますが、これは雨が当たった後
仏足石
御朱印をいただきました。
500円

 さて、御朱印をいただいた時に、何気なく空ちゃんが「見ごろが終わってしまったんですねぇ、残念でした」と言ったところ、今回思いがけず住職さんがお話をしてくださいました。

そうなんですよ、昨日の雨で。今年は本当に早い開花で。ツツジは雨に大変弱いので、雨が降るとすっかりダメになってしまうんです。つぼみの時期に雨が降るのは構わないんですが、咲いてしまってからはどうにもいけません。お花に雨が当たると、白く色が抜けたような斑点が出来たり、全体的に白っぽく色が抜けてしまうのです。日ごろから一生懸命お世話しているツツジですので、ぜひまた来年は、見ごろの時にいらしてくださいね。

 ツツジ愛を強く感じるお言葉でした。

安養院のツツジは大きくてプリッとハリがある
樹齢100年の見事なツツジ
お寺の奥には北条政子のお墓があります
このお寺はもともと
「善導寺」というお寺でしたが
頼朝が亡くなった後
菩提を弔うため政子が建てた
「長楽寺」が焼失したため
鎌倉末期に「善導寺」跡に「長楽寺」を移し
政子の法名をとって「安養院」となりました。
本堂のガラス窓に映る
ツツジも美しい
本堂のわきを通っていきます
左手奥の小さい方が政子のお墓
政子のお墓は、寿福寺にもあります
北条政子の墓
帰り道
本堂には源頼朝の紋と言われる
笹竜胆ささりんどう」が見られます
でも、実際「清和源氏」の紋と言われる
この「笹竜胆」を実際に頼朝が
使っていたかどうかは
定かではないのだそうです
ここにも「笹竜胆ささりんどう

 本日は、実を言うとこのツツジが目当てだったので、『安養院』さんのみで他のお寺は今度でもと思っていました。が、この見事なお天気はあまりにももったいない、ということで、時間の許す限り近くのお寺を回ることにしました。「安養院」さんを出て、道なりに駅の方面に歩いていくと「別願寺」さんがあります。

見事に建て替えられていました

 「別願寺」さんに限らず、このところ、大規模に寺院を建て替えたり補修したりするお寺が多くなりました。コロナ禍、もしかしたら観光客の少ない今のうちに修繕しておきたいと思ったお寺も多かったのかもしれません。

 本堂の手前の、新しい木の匂いのする綺麗な玄関。
 残念ながら御朱印は紙御朱印。300円でした。

どちらかというと
西洋風の花壇がしつらえてありました
お花がないほうのアーチは
バラのアーチになりそうでした
途中、「コトリ」文具店を見かけましたが
まだオープン前でした

「別願寺」を出て向かったのは「教恩寺」。

立派な総門


民家の立ち並ぶ奥にあります

 中に入ると、ウグイスのいい声が。
 とても近いところで聞こえました。
 すごくいい声で鳴くね、と言いながら、お参りをして御朱印受付へ。
 御朱印をお願いして待つ間も、時折ウグイスの声が聞こえます。

小さくてかわいい花
お庭の自然なしつらいが素敵です

 御朱印を受け取る時、またウグイスが鳴きました。
「あら。またウグイス。今、鳴きましたでしょう」
 と、お寺の方。
 私たちも思わず「うんうん」と頷きました。
「入ってくるときに、いい声で鳴くウグイスだねって言っていたんです。すごく近くにいる感じで」
「あのウグイスね、人が好きみたい。人が入ってくると鳴くんです。今朝もお洗濯ものを干していたら鳴くので、気が付いたんです。人がいる時しか鳴かないな、って」
「挨拶してくれているんでしょうかね」
「誰か来たらすぐわかるんですよ」
「お知らせしてくれてるんですね」

 そんな会話ものどけき春。
 今回は、お寺の方との会話が多く、嬉しかったです。
 ちなみに御朱印は500円です。

春ですが、真っ赤な紅葉がありました
後で調べたら
「ノムラモミジ」というのだそうです
春と秋に楽しめるため
「春もみじ」ともいうのだそう。
新芽から赤くて
一年中、ずっと赤いのだとか
「ノムラ」は「濃紫(のうむら)」の意味
神々しく光がさしてます
昔の鬼瓦
「折敷に三文字」の紋ですが
由来はわかりません
神社系の紋のようですが
神仏習合の名残でしょうか

 帰る時は、お庭の反対の方からホーホケキョが聞こえました。「あ。挨拶してる」なんて言いながら、お寺を出ました。
 なんとなく、清々しい気持ちになりました。

 次に向かったのは「延命寺」。
 こちらは、前回(4年前)訪れたときにちょっとだけお寺の方にご注意をいただいたことがあり、若干緊張して向かいました。
 でも、そんな記憶があるのは私だけで、空ちゃんは「そんな感じだったっけ?叱られた記憶は補陀洛寺さんしかないなぁ」と言っていましたので、私だけが気にしていた可能性も大(確か、夕方でお寺の方のご機嫌が少々麗しくなかったのと、御朱印帳の該当ページをちゃんと開いて渡さなかったので、ちゃんと開いてくださいと少し強めに言われたような気がします)。

道に接しています
フェンスが新しくなっていました
今回は本堂を少しだけ
のぞき見ることができました
(前はぴっちり閉まっていました)
「未来は善き縁で開かれる」
有難い言葉です

 今回はご住職さんがいらっしゃって、御朱印を書いてくださいました。
 500円です。
 やはりこちらも綺麗に改装された部分があったり、表のインフォーメーションの張り紙が増えていたりと、以前とは違う雰囲気でした。

 さて、朝早くから出発して、いよいよお腹も空いてきたので、本日のランチへと。

「そらふね」さん。
マクロビオティック&ビーガン料理のお店です
もちろん、提案者は空ちゃん
いつも調べは完璧
100年前の古民家を改装したそうです
味が薄いということはなく
ちょうどいい美味しさでした
おばあちゃんちを訪れたような
ほっとする雰囲気
「黒糖豆乳きなこラテ」
ほっこり和む上にメチャメチャ美味しい!
ガラガラガラと開けるとき
つい「こんにちは~」と言いたくなります
ゆっくりのんびりできます
私たちは縁側の椅子席でした
お庭もいい雰囲気

 今回は、思いがけず沢山のお寺を回ることができて、大満足の旅でした。
 早起きは三文の徳といいますが、少し早めにお寺に行くと、お寺の方にも余裕があるのか会話も弾み、いいことばかりでした。

 お花巡りはなかなか難しいですが、やっぱり次回は紫陽花。
 実は観音様参りは足掛け2年目となっていて、すでに紫陽花で有名な「明月院」さんには昨年伺っています。

 次回は「極楽寺」の紫陽花を目指しております。
 もとい。
 紫陽花の「極楽寺」を目指したいと思います!

初公開⁉
私と空ちゃんのシルエット


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