キューバ日記 #1 碧い島に吸い込まれて
久しぶりの空の旅で緊張したのか、
それとも新天地へ向かう高揚感からか、
機内ではほとんど眠れずにいた。
気づけば暗闇は消え去り、
目に飛び込むのは青一色のカンバス。
空と海が混じり合った絵の具に
白い雲が点描されたような景色。
絵でも写真でもない、
紛れもなく本物の色がそこに在る。
碧い島に吸い込まれるかのように、
飛行機はそのカンバスに飛び込んだ。
高鳴る鼓動とともに降り立つと、
ハバナの暖かい風が私をハグした。
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