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気移りしてもいいんじゃないの?

あれもスキ♡これもスキ♡
ちょっとずつ、つまみ食い。


あ、不倫はダメです。
たくさんの人を地獄に落とすので。
どろっどろのぐっちゃぐちゃになります。
(私、経験者じゃありませんよ)

ウチのダンナも、取らないでね。


日本語教師になるための学校
(日本語教師養成講座)に
通っていた頃、
様々な先生にこう言われました。


引き出しを出来るだけ多く
 持っていて下さい」


これは私には
眼から鱗でした。


私は福祉職に長くついていましたが、
何回か同業種で転職したんです。


当時は一つのことを
長くやった人が勝ち組
のような
雰囲気がありました。


友人たちの間でも
「私、この会社で6年も
勤めていて〜」など、
一箇所で長く働くことが
美徳のように考える人が多く、
転職を繰り返したことは
私にはコンプレックスでした。


私は趣味もふわふわしていて、
ピアノと美術館巡りはずっと好きですが
歌舞伎はよく観るけど詳しくない。

文学は触りだけ。

茶道も好きだったけど3年だけ。

楽しかったクラシックバレエも
やめちゃった。

ダメだなぁ、自分。と
思っていました。


それを、養成講座の先生方は
「出来るだけたくさんの経験を
持っておけ」と仰る。


一つのことを極めない人間でも、
大丈夫なのかな?
極めていないと
役に立たないんじゃないの?


⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎


日本語教師になって割とすぐ
夏目漱石マニアの学生に聞かれました。


「先生は、漱石の何の作品が
 一番好きですか」


......セーフ‼︎


私は文学は「日本語教師になるために」
「有名どころだけを」
読んでおいたのですが、
(つまり純粋な文学ファンじゃない)
漱石は辛うじて個人的に好きで
大抵の作品は読んだことがあったのです。


「三四郎です。
 三四郎は、あ〜たらこ〜たら...」
と話したところ、
大変に気に入ってもらえました。


数年前、今度は「ちはやふる」が大好きな
女子学生に聞かれました。


「先生は百人一首のどの歌が
 一番好きですか」


......これもセーフ!  


私の中学高校は(一貫校)
毎年、百人一首を全首覚えさせて
百問テストをしていたんです。


恐ろしいことに百点になるまで
99点でさえも
何度でも永遠に追試でした。


つまり、百人一首を百首、
6年間毎年スパルタで
完璧に覚えさせられたので
今でも百首、覚えているんです。


「6番の、かささぎの〜ですね。
この歌は、どうちゃらこうちゃら...」
と、

「意外と役に立つのね、こんな知識」など
思いながら話した後で、


「新もいいし〜。太一もいいし〜。」
と言われました。
漫画のちはやふるの話です。


ふふふ。私は少女漫画も好きなのだ!
なめるなよ〜!


「私はもちろん新ですよ。
黒髪メガネ男子大好き♡」


と話に花が咲き、
卒業式まで大変、懐いてもらいました。


3年だけかじった茶道は
日本語学校では大抵教える項目です。
適当にする訳じゃないですが、
1日教えるだけなら
3年のみの経験でもじゅうぶんです。


ファンの友人ほど詳しくない
歌舞伎の知識でも、
DVD選びや説明に役立っています。

女形の声の出し方やしぐさ、
連獅子などのアクロバティックなダンス、
お化粧のしかた、
花道の説明などすると
学生たちは熱心に見入っています。


着物はもちろん、何度も授業で
取り上げました。
民族衣装は留学生は大好きです。
授業の終わりに拍手喝采されたことも
ありました。


歌を教える時はピアノ室を借りて、
ピアノを弾き語りしながら教えます。
五線譜など見たこともない学生や
ピアノなど触ったこともない学生は
大喜びです。


あぁ、これでもいいんだな。


何でも一つのことを
極めないとダメだと思っていたけど、
さわりだけ、浅く広く、でも
いいんだ。


この仕事をはじめて
そんな風に思いました。


だから、あまりに多く転職するのは
困りますが、
例えば趣味なら
興味があったらとりあえずやってみて、
合わないな、と思ったら
しがみつかないできっぱりやめて、
また他のやりたい事をはじめるのも
いいんじゃないかしら。


人生は有限だし、
好きなことをやった方が楽しいでしょう?


一つのことを極められる方は
今でも尊敬しますし素敵だと思います。


でも、色々なことを広く浅く。
こんな人生もアリですよね。


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