一人で幸せになるより、誰かとなった方が簡単かも。
ここ数年、一人でいかにして幸せになれるか考えて来た。
だが、一人で幸せになるよりも簡単に幸せになれる方法があった。
それは、目の前にいる人と何かを共有すること。
一人で映画に行ったのが高校一年生になる直前の春。
それ以降、私は一人行動の面白さにハマってしまった。
映画を観た後、興奮を胸に秘めて帰る優越感。
カラオケでひたすら好きな曲を歌う5時間。
本屋で一生かけても読みきれない量の本と顔を突き合わせ、世界を旅する休日。
どれも私にとってはかけがえのない時間だった。
けど、思っていたより一人で幸せになるのは難しかった。
一人であれこれ考えていると、段々ネガティブ思考になっていくことに気がついた。
最初は自分の未来ややるべきことについて考えている。
それがエスカレートしてくると、不安や焦りが出てくる。
最終的には、何をどうすればいいのかわからなくなってしまう。
このネガティブ思考化現象に気づいてから、一人行動の限界を感じた。
一人でいると深く物事を考えられたり、想像したりできる。
けど、二人なら違う側面からも考えることができる。
三人よれば文殊の知恵だ。
一人だとどんどん狭い視野になっていってしまうのではないかと考えた。
それでは考える時間としては効率が悪い。
そこで私は試しに色々な方とお話をしようと試みた。
できるだけ幅広い方と話をすることでネガティブ思考化現象を抑え、さらには広い視野で自分と向き合えるのかを調査するためだ。
バイトの先輩、社会人の方、家族、友達との会話をいつもより意識してした。
その結果、人と話すことでポジティブに考えられ、自分の知らなかった世界が見えた。
20歳で投資をしている人、教習所で失敗した話、青年海外協力隊に行ったことがある人、友達の恋愛話など。
自分ではまだしたことのないことや、できないことの話が聞けた。
また、家族とは私がドン底に落ちた時の話を詳しくして、改めて自分と向き合うことができた。
ただネガティブ思考化現象が抑えられただけではない。
一人で好きなことをするよりも、楽しくて幸せだった。
ただ話をしているだけなのに、どうしてこんなに楽しいんだろうと思う程楽しかった。
楽しかった原因は、相手が私の話を聞いてくれていたからだと私は思った。
大好きなオードリー若林さんのエッセイにこんなセリフがあった。
”話を聞いてくれる人”というのは、理解者のことである。人間は、人生で理解者に何人出会えるのだろうか。
理解者までは行かなくても、その場では私の話を聞いてくれて、私も相手の話を聞いていた。
これは当たり前のようなことだけど、本当はすごいことなんだと思う。
誰でも発信者になれる時代、情報が溢れる世界で、目の前にいる人は今、この瞬間は私の話を聞いている。
このことだけでもうお腹いっぱいになる程、嬉しい。だから幸せを感じたのだと思う。
「なんだ、幸せって一人で必死でなるよりも、誰かと時間を共有してなった方が簡単じゃん」という結論に至った。
気張らなくても、独りよがりにならなくてもいい。
気楽に、時には真剣に誰かと何かを共有する。
それだけで一人では味わえないものを味わうことができる。
けど、一人でこうしてnoteに考えたこと書くことや、ゆっくり読書することも楽しいし、幸せだ。
自分の中で何か思うことがないと、人との会話も楽しさが半減してしまう気もする。
だから、バランスよくやっていけたらいいなと思う。
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