あの頃のび太だったボクへ
STAND BY ME ドラえもん2を観て
昔のぼくに言ってやりたいことができたのでここに記す
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小学生のボク!
三日坊主もいいところで、努力するのが嫌いなくせに良い結果をすぐに求めたがるからちぐはぐなことばっかりしていたな
誰がみても努力不足なのに、どうもそれは自分自身じゃなくって周りの誰かや何かのせいにしていないかい?
一旦落ち着いて、よく自分のことを振り返ってみなよ
中学生のボク!
そんな小学生時代を過ごしたんだから、成績が悪いのは当たり前だよ
何をテストの点数で一喜一憂しているんだい
そんなことしている暇があったらできない問題を一問でもできるようになる努力をしなよ
努力することを他人に見られるのが恥ずかしいって?
そんなこと言うくせに、服装には流行りのものを取り入れようと躍起になったり、みんなが聞いている曲や観ているものや持っているものを同じように取り入れたり、とにかく周りのことばっかりだな、どうしたどうした?
見られたいのか見られたくないのか点でわかりゃしないな、一体何がしたいのさ。
ベッドに入ったのに遅くまで友だちと電話したり、返信が来てないかセンター問い合わせをしたりする時間があったらさっさと寝なよ、成長期終わるよ?
だから、無理してオールナイト日本聞かなくていいんだってば
あーもう、CDTVだって観なくても誰も何も言ってこないってば
そんな時間の使い方していると、後からもっと後悔するぞ?知らないぞ??
高校生のボク!
なんでそんなに自分に自信がないの
え?成功体験がない?
んーそうかなー、決してそんなことはないと思うけどね
ほら、自分のやってきたこと思い出してみたら?
え、そんな時間はない?
部活に定期考査に課外でいっぱいいっぱいだって?
いやいや、最近さ、彼女といっぱい遊びに行ってるじゃん、知ってるぜ、バレバレ
時間は自分で作るものだし、どれだけ忙しくても世の中の大半の人はその状況に応じて対応していかなきゃいけないんだよ
え、指図すんなって?
こわいなーそんな言い方しなくてもいいのに
もう少し人の話は聞いたら?
大学生のボク!
そんなに人と自分を比較しなくてもいいよ
だってキミはキミなんだからさ、他の誰でもないわけで、そういうのは無い物ねだりってやつさ
人は学歴で一生が決まるわけじゃないし、学歴がその人の全てではない
一つの指標に過ぎないし、そういう物差しでしか人を測れないうちはそういう物差しの人としか世界を過ごせないぞ
土俵から降りて、もっと違う世界もあることを知ったらいいさ
景色が変わると思うよ
そろそろ、自分のことも、色々と許してみたら
社会人のボク!
やあ!いろいろあったと思うけど、最近どうだい
「そうだねー、なんか転職した方がいいのかもしれないとか、自分には特に何もできることがない気がして、仕事で何か自分の可能性みたいなのを探ってみようと迷走していた気がするな、時間がたくさんあったから」
え、マジで?
あーそっか、コロナ禍だったもんなー2020は
それで、どうだった
「まーとりあえず、転職とかそんなことする前に、自分のできることとかできないこととか、やってきたこととかやろうと思っても挑戦してきてないこととか、とにかく自分についてたくさん考えてみた」
自分自身を見つめ直したわけだ
「そうそう。それでさ、なんか、今までずーっと無意識にだけど、減点方式だったなーって気づいたよ」
ん?それはどういうこと??
「なんかさ、自分に対してずっとバツばっかりつけてたなーってさ。あれもできないこれもできない、あれはダメだったこれもダメだった。しまいには、どうせダメだ結局ダメになるってまだやってない未来のことにまでバツにしてる自分がいることに気づけたよ」
なるほどね
「もちろん、マルをつけるときもあるけどさ、大抵がバツなんだよね。だから、思い切って今年はたくさん自分に丸をあげようと思って色んなことに挑戦してさ。その都度100点じゃなくても、マルを自己採点でとにかくつけてみたわけ。ま、部分点みたいな」
それはどうだった?
「些細なとこでも自分自身で自分を認められるようになってきたら、なんか楽になった。するとさ、今度は過去の自分にも目を向けて、今までダメだと思ってた自分にも部分点があげられたりするようになってきてさ、不思議とね」
なんかいいじゃんそれ
「うん。でさ、そうすると前向きになって、これからのことも考えられるようになった。しかも、楽観的に」
そうかそうか!
なんか、その話が聞けてよかったよ
自分で言うのもなんだけど、ボクと話ができてよかった
じゃーさ、ボクからボクに言わせてもらっていいかな
ほんと、まずはよくここまで生きてきたね!
ちゃんとこうやって、息してるのがまずは何よりさ
「いや、なんかありがとうねそう言ってくれて。あ、言うの忘れてたけど、ずっとできるようになりたかったバク宙も自力でマスターしたよ」
いや、そうだったわ。
ボク、すげーじゃん、もはや怖いものなしだよ。
バク宙できる人生にしてくれてなんかありがとう、特に何もなかったけど
それだけで自己肯定感上がったよ
じゃあさ、最後にこれからはどうしようとかある?
「んー、そうだなぁ…不器用なりに、大人になってものび太な自分と、どうにかこうにか頑張っている自分も認めながら、ゆっくりでいいから今後も成長していきたいと思っているなり」
最後コロ助になっちゃってるから
ドラえもんに怒られるから二度とそんな口きくなよ!
「キテレツ大百科好きだからさ! あー!そういえばドラえもんの映画あってたな。ちょうど今夜時間あるから、観にいってみようかな。サンキュー!」
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こんなやりとりができたらいいな
のび太は自分に向かって忠告もできるし、アドバイスももらえる
そんなことができたらな、そんなわけないのにな、といつだって視聴者に思わせるからドラえもんがいつまでも愛される
まだ観てない人は、ぜひ!
お心遣いに感謝です。今後も励んでいきます!