21 東京 ビールと共に生きます

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夏の暑さで攫って

 梅雨が明けて、去年の梅雨の間じゅうずっと恋焦がれていた男の、香水の匂いを思い出しました。夏が来て、毎年夏だけ発売されるコンビニのイチゴのフラッペをいつも奢っ…

水
1年前
69

はるがきたね

最近のこと。 桜が綺麗。目黒川に行かなくても、上野に行かなくても、最寄り駅の改札に上がるエスカレーターから桜が綺麗に見えて、電車に乗る時眠るのを辞めてみたり液晶…

水
1か月前
58

風呂と猫とビールにサヨナラを!

まだその人とのこと、文章に書けなくて それは私が、これまで簡単にここで言語化してきた映像たちは美化できるだけの余力があったということの証明になって その人を写し…

水
3か月前
55

夢で逢えたらいいよね

「おれ、大学辞めて地元に戻る」 「今まで連絡しなくてごめん」 「お母さんから連絡があって、ずっと言えなかったけど鬱病って打ち明けられた。働けなくて、学費を払うの…

水
6か月前
27

好きな人に対する火が弱まるタイミングって、返信が来ない時でも素っ気なくされる時でもなくて、あーこの人つまんないなあ となってしまう時 感情の揺らめきを大切にしない、こちらのそれを汲み取ってくれない。人には、温度がないと、つまんない、つまんないんだよ

水
6か月前
10

私確かに、他の人みたく目の前のことを頑張るのって難しくて、寂しいって感情に左右されてしまうし、退屈で軽率な女の子だ でもさ、ビールは好きで美味しいご飯も作るしよく笑うし君といる時はいい匂いでいて髪も真っ直ぐだし、君の欲しい言葉を考えて話すよ なのにどうして魅力的じゃないんだろう

水
6か月前
9

限りなく幸せに近いだけの

お父さんみたいな古臭い陽だまりの匂いのするニット 人混みの中、君の手首を掴んだ私の手を、掌で握り返す温度 モノレールの先頭、車掌さんと同じ景色の見える窓がよく見…

水
6か月前
15

怒っても手を上げたりしない?強い口調で大きな声で話したりしない?って聞いたら、んーしないけど、ギターは強めに弾くかもしれん と答えたから、その一言で簡単に恋に落ちちゃった阿呆は私

水
9か月前
10

焼肉冷麺トマト巨峰andymori蕎麦

アルバイト先の社員がご馳走してくれた焼肉も冷麺もビールも本当に美味しくて、周りにいる優しい大人も先輩も友達も、沢山のトマトや茄子を送ってくれるおじいちゃんのこと…

水
9か月前
12

少しのお酒、美味しいご飯、貴方への優しさ

紫陽花を見ても、彼のことを思い出さなくなった。日曜日会える?と送ったメッセージがもう4日も既読がつかなくても、そこまで落ち込まなくなった。最初は1日に10回してい…

水
11か月前
26

愛していた人が裏切りをしたのちに離れても、塩気のある涙のせいで目の下がかぶれて痛痒くなっても、やっぱりお腹は空くしビールはうまい。今日のお昼もお蕎麦と卵とキノコと豆とトマトと納豆とマスカットをちゃんと食べたし、美味しかった。私はまだやっていける、1人でもちゃんと生きていける

水
1年前
8

久しぶりに会った友達とお酒を飲んで、プレゼントを貰って、可愛くなったねって褒められたりして、一緒に煙草を吸って、ココアを買ってくれて、AM3:00のコンビニで恋を語ったりして、ほんとうに幸せなひだったな、今日は。おやすみ

水
1年前
19

愛、それは例えば900円で買った靴を4000円で修理に出した時

水
1年前
16

愛があっても恋がない
恋があっても愛がない

完璧なんてむりよ、
完璧が叶ってしまったら夢が温度をうしなってしまうの

水
1年前
3

愛とはむつかしいものね

水
1年前
2

燃ゆる何かをずっと

20歳になりました。 沢山の愛を受けて、大好きな人に囲まれて、大切な時間を過ごして、幸せに歳を重ねました。 19歳の私は、知りたくもない感情を知って傷ついて、寂しく…

水
1年前
16
夏の暑さで攫って

夏の暑さで攫って

 梅雨が明けて、去年の梅雨の間じゅうずっと恋焦がれていた男の、香水の匂いを思い出しました。夏が来て、毎年夏だけ発売されるコンビニのイチゴのフラッペをいつも奢ってくれた、優しい男の子の顔を思い出しました。きっと夏が終わるころには、去年の夏の終わりに一度しか会うことのなかった髪の長いあの人を思い出すのでしょう。

18の夏、独りでいることがどうしようもなく怖くて、自分が存在することの証明はどうやっ

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はるがきたね

はるがきたね

最近のこと。

桜が綺麗。目黒川に行かなくても、上野に行かなくても、最寄り駅の改札に上がるエスカレーターから桜が綺麗に見えて、電車に乗る時眠るのを辞めてみたり液晶から目を離すだけで、いつも桜はこちらに春を届けてることが嬉しくて、凛として素敵だなと思う。

高校の時の友達が、夢を追い努力をしたり、やりたいことを現実にしようと藻掻いたり、既に大きな決断をしたりして、制服を纏って駄弁っていた放課後の私た

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風呂と猫とビールにサヨナラを!

風呂と猫とビールにサヨナラを!

まだその人とのこと、文章に書けなくて
それは私が、これまで簡単にここで言語化してきた映像たちは美化できるだけの余力があったということの証明になって

その人を写した写真が1枚もないこと、その人との思い出が風呂と猫とビールだけだったこと、私の部屋に置いていったものがランプと鏡と紅茶だけだということ
これらが総て私の救いで、貴方との思い出から私を掬うためには必要なことだと思えて

その人の置いていった

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夢で逢えたらいいよね

夢で逢えたらいいよね

「おれ、大学辞めて地元に戻る」

「今まで連絡しなくてごめん」

「お母さんから連絡があって、ずっと言えなかったけど鬱病って打ち明けられた。働けなくて、学費を払うのが難しいから、実家に相談するって。」

「お母さんが病気ってこと、お父さんからも連絡があった。おれが3歳の時離婚したから、18年振りに話したんだ」

「大学に行っても勉強したいと思えることがなくて、何となく受けている授業のためにお金を払

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好きな人に対する火が弱まるタイミングって、返信が来ない時でも素っ気なくされる時でもなくて、あーこの人つまんないなあ となってしまう時 感情の揺らめきを大切にしない、こちらのそれを汲み取ってくれない。人には、温度がないと、つまんない、つまんないんだよ

私確かに、他の人みたく目の前のことを頑張るのって難しくて、寂しいって感情に左右されてしまうし、退屈で軽率な女の子だ でもさ、ビールは好きで美味しいご飯も作るしよく笑うし君といる時はいい匂いでいて髪も真っ直ぐだし、君の欲しい言葉を考えて話すよ なのにどうして魅力的じゃないんだろう

限りなく幸せに近いだけの

限りなく幸せに近いだけの

お父さんみたいな古臭い陽だまりの匂いのするニット

人混みの中、君の手首を掴んだ私の手を、掌で握り返す温度

モノレールの先頭、車掌さんと同じ景色の見える窓がよく見える1番前の席、小さな子に人気って分かって、そっと席を立つ優しさ

私の頭を撫でる大きな手
頬を撫でる眼差し

首筋の匂いがパンのよう って歌詞がしっくり来てしまう瞬間

ボボって猫 可愛がってる
三毛の色が綺麗なんだよね、甘え上手で

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怒っても手を上げたりしない?強い口調で大きな声で話したりしない?って聞いたら、んーしないけど、ギターは強めに弾くかもしれん と答えたから、その一言で簡単に恋に落ちちゃった阿呆は私

焼肉冷麺トマト巨峰andymori蕎麦

焼肉冷麺トマト巨峰andymori蕎麦

アルバイト先の社員がご馳走してくれた焼肉も冷麺もビールも本当に美味しくて、周りにいる優しい大人も先輩も友達も、沢山のトマトや茄子を送ってくれるおじいちゃんのことも、巨峰をあげたいのだけどいつ帰って来れるのと連絡をくれるおばあちゃんのことも、私、大好きで、幸せだと思う、ありがたいと思う

それなのに、遠くに住む年下の男の子が弾くギターとか切なく歌うandymoriとか、その子が無作為に言った好きだよ

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少しのお酒、美味しいご飯、貴方への優しさ

少しのお酒、美味しいご飯、貴方への優しさ

紫陽花を見ても、彼のことを思い出さなくなった。日曜日会える?と送ったメッセージがもう4日も既読がつかなくても、そこまで落ち込まなくなった。最初は1日に10回していたメッセージのやり取りが2日に1回に減っても、特になんとも思わなくなった。寂しいと思った夜、寂しさを埋める為だけに男の子に連絡するということをしなくなった。

空っぽだと思う。会いたい人がいない。行きたいところがない。このまま感性が死んで

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愛していた人が裏切りをしたのちに離れても、塩気のある涙のせいで目の下がかぶれて痛痒くなっても、やっぱりお腹は空くしビールはうまい。今日のお昼もお蕎麦と卵とキノコと豆とトマトと納豆とマスカットをちゃんと食べたし、美味しかった。私はまだやっていける、1人でもちゃんと生きていける

久しぶりに会った友達とお酒を飲んで、プレゼントを貰って、可愛くなったねって褒められたりして、一緒に煙草を吸って、ココアを買ってくれて、AM3:00のコンビニで恋を語ったりして、ほんとうに幸せなひだったな、今日は。おやすみ

愛、それは例えば900円で買った靴を4000円で修理に出した時

愛があっても恋がない
恋があっても愛がない

完璧なんてむりよ、
完璧が叶ってしまったら夢が温度をうしなってしまうの

愛とはむつかしいものね

燃ゆる何かをずっと

燃ゆる何かをずっと

20歳になりました。

沢山の愛を受けて、大好きな人に囲まれて、大切な時間を過ごして、幸せに歳を重ねました。

19歳の私は、知りたくもない感情を知って傷ついて、寂しくて悲しくて冷たい夜を何度も何度も過ごした。それでも、そんな私でも、ちゃんと大人になれた。流す必要のなかった涙も、触れる価値のなかった肌も、過ごす必要のなかった孤独な時間も、味わう意味の無かった虚しさも全部無駄じゃなかった。そういう醜

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