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燃ゆる何かをずっと

20歳になりました。

沢山の愛を受けて、大好きな人に囲まれて、大切な時間を過ごして、幸せに歳を重ねました。

19歳の私は、知りたくもない感情を知って傷ついて、寂しくて悲しくて冷たい夜を何度も何度も過ごした。それでも、そんな私でも、ちゃんと大人になれた。流す必要のなかった涙も、触れる価値のなかった肌も、過ごす必要のなかった孤独な時間も、味わう意味の無かった虚しさも全部無駄じゃなかった。そういう醜い全てが私の血肉になって、私は20歳になった。ちゃんと、大人になりました。私はそれが嬉しくて、私のことを辛抱強く愛してきてくれた沢山の人々に、私も同じくらいの愛を送りたいと思っています。


18歳、19歳の苦しむ貴方へ。大人になろうと藻掻き足掻きながら、子供でいたいと願う貴方へ。

20歳になっても、ほとんど何も変わりません。今貴方の傍に居る大切な友人は、変わらず傍に居てくれて、生まれてきてくれてありがとうとメッセージを贈ってくれることでしょう。ケーキは誕生日でなくても、いつ食べても甘くて柔らかくて幸せのつまった味がします。貴方が忘れられない貴方の心の中のあの人も、どこかの街で変わらず息をしています。

唯一の大きな変化は、酔いに身を任せたい夜や、 かつて恋焦がれた人を思い出して同じ煙を纏いたい夜に、お酒や煙草を買うことが出来ること位。貴方を社会的に20歳たらしめるのは、唯一、法だけです。

貴方の存在を、私の存在を証明するのは、社会でも法律でも免許証でも学生証でもなく、貴方の信念。何か1つ、些細なひとつでもいいから、どうか、睫毛の先まで行き渡った信念を貫いて生きて。貴方のなかで燃ゆる何かが、幾つになっても貴方や私の存在の証明になると、私はそう思っています。

貴方の毎日が、幸せでありますように。
私は毎日、幸せです。

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眠れない夜に

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