ジャムなんて
“ジャムなんて”
偏食偏愛偏見こだわりに凝り固まったわたしはずっとそう思ってた。
バターさえあれば良い。それが最近ジャムにハマってる。まぁ、貰い物だしせっかくだから食べないと、ってのがきっかけなんだけど、これが案外相性が良くて。
飽き性で気分屋で、「ちょっと気分を変えて」っていう気分転換が多め。そんな時、ジャムがちょうど良かった。
フレッシュなフルーツは日持ちがしないけど、ジャムならストックしておける。
芋は蒸すのが億劫だけど、ジャムならストックしておける。
コーヒー豆はすぐ酸化するけど、ジャムならストックしておける。
気分がころころ変わってもジャムなら次のターンのときまで待っててくれる。
色もカラフルでメイク道具みたいだ。
お化粧品も全員スタメンってほど、ミニマル派なんだけど、最近は口紅くらいは数本あると楽しいって思える。
意外ってよく言われるけど、他に選びたいものがたくさんあるから、お化粧品はアドバイス通りに買う。
でも美容部員さんから、口紅は重ね付けして好きな色を作っていいって聞いてから興味が湧いてきた。ジャムもそれと似てる。
苺ジャムとバターを合わせたらあどけないロッタちゃん風。カシスと黒胡椒は、赤ワンピにライダースって具合にエッジが効いてる。マンゴーとパイナップルで一気にアロハシャツ着て砂浜へ。
外国に旅するように、新しい服を買うようにジャムで気分を変えられる。
“ジャムなんて”は、撤回。
飽き性気分屋こそ、ジャムをストックしておくべし。
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