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Week 3-6 感覚と感情のレベルに気づく

感情は私たちを一度に打ちのめすことがあります。

困難な感情は、強風が叩きつけるようなものです。

台風の映像で強風が木を激しく打ち、建物を破壊していく様子を見たことがあるかもしれません。

マインドフルネスで学ぼうとしていることは、たとえ強風が私たちの感情の世界を襲っても、やがて、それは過ぎ去り、何も吹き倒されることはないということです。

例えば怒りという感情は、もし何も術がなければ、心が引き裂かれるように感じられるでしょう。

しかし、感情はあくまで感情で、心を引き裂くことはできません。

私たちは、感情の嵐を受け入れ、良く観察し、その強さを感じ、そしてその風雨をしのぐことを学ぶのです。
 
手始めとして、自分の「感情のアイドリング値」を認識してみることです。

例えば、車は、止まっている時でもエンジンのアイドリングを行っています。

あなたの感情のアイドリング値はどの程度でしょう?

適正な回転数でアイドリングしているのか?

それとも、普段からアイドリング値が高く、エンジンが高回転で回っている状態なのか??

アイドリング値が高くなると、少しアクセルを踏んだだけでも、急激にエンジンの回転数が上がり、エンジンに負担がかかるだけでなく、走行も不安定になります。

私たちの感覚や感情も同じです。

感覚や感情のアイドリング値が高い状態にあると、心は落ち着かず、少しの刺激に対し過剰に反応し、身体も思考もバランスを失って不安定になってしまいます。

マインドフルネスは、感覚や感情のアイドリング値を適切な状態に保ってくれる働きがあります。


では、自分の感覚や感情のアイドリング値を知るにはどうすれば良いでしょうか?

自動車でいう「タコメーター」を持つことです。

例えば、「イライラ」「不安」「痛み」「興奮」などのレベルを10段階で評価してみます。

タコ

頭の中でイメージしても良いですし、ノートに書いてみても良いでしょう。

その時に、大切なのは、自分の身体の感覚や感情を「観る」ことです。

マインドフルネスプラクテイスを毎日実践していると、「あ、今日はこのレベルか」というように自然に今の状態に「気づく」ことが出来るようになります。

感覚や感情のレベルに気づくことで、冷静に嵐が過ぎ去るのを待つ術を知ることができます。
 
私たちは「身体に現れる感覚」や「心にある感情の状態」に、より深く耳を傾けるためのトレーニングを始めようとしているのです。

さあ、プラクティスをはじめましょう。


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