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マインドフルネスとリラクゼーションの違いを知ってる?

日本マインドフルネス学会によるとマインドフルネスとは「今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、 評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること」と定義しています。

なお、「観る」とは、見る、聞く、嗅ぐ、味わう、触れる、さらにそれらによって生じる心の働きをも観る、という意味となります。


「今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、 評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること」

わかったようなわからないような表現ですが、簡単に言えば「囚われなく今ここの体験に気づき、ありのままに受け入れている状態」でしょうか。(簡単ではないね)

意味は実践経験を積んでいくと腑に落ちてきます。マインドフルネスは頭ではなく身体で理解するものです。頭で理解しようとすると迷路にハマります。

この定義を見てもマインドフルネスの瞑想や実践は、現実逃避やリラクゼーションでないことがわかると思います。

むしろ現実逃避の逆です。現実(自分の内側と外側)を思いっきり観ることです。

世間一般で広がっている「目を閉じて呼吸をする」「呼吸をイメージする」「雑念を消す」などはリラクゼーションであり、現実逃避です。マインドフルネスの瞑想ではありません。ただの休憩です。


外から見ればリラクゼーションが目的の「瞑想もどき」とマインドフルネスの瞑想は同じに見えますが、脳の活動がまったく違います。

どちらも身体の無駄な緊張が緩んだり、スッキリしたりと同じような感覚があるかもしれませんが、身体の中で起きていることは別です。

例えば、マインドフルネスの瞑想ではDMN(デフォルト・モード・ネットワーク)の安定や囚われの抑制が観測されます。

対してリラクゼーションではそのようなことは観測されません。

*デフォルト・モード・ネットワークとは?
特別あることに注意が払われるのではなく、ぼんやりとして雑念にふけっている時や睡眠中の脳が示す神経活動のパターン。一日のうちの多くの時間をDMNが占める。DMNはうつ病や不安症に大きく関係している。


残念ながらマインドフルネスというタイトルがついている多くのセミナーや講座では、ここでお伝えしたような違いをわからずに現実逃避のような瞑想を教えている所ばかり。

なぜなら少しマインドフルネスや瞑想をかじった程度の指導者が大半だからです。私が知る限り、指導者の9割以上がそんな感じです。

残念ながらそれが現実です。瞑想の指導者は慎重に選んでください。

最後にリラクゼーションや現実逃避が悪いと言ってるわけではありません。マインドフルネスとの違い理解し、実践してくださいということです。


プロフィール
西山 純一 
大阪マインドフルネス研究所
https://www.mindfulness-lab.com/

メンタルトレーナーとして多くのプロアスリートや経営者、アーティスト、医療従事者、教師や心理士、学生やビジネスマンなど幅広い人にマインドフルネスをベースとしたマインドの使い方やメンタルコントロール、食事改善や運動、ダイエットを指導。

指導歴は18年 1000人を優に超える人達に指導してきた。

20代前半でアメリカのパーソナルトレーナー資格を取得して、大手フィットネスクラブや関西のスポーツ強豪大学や高校でスポーツトレーナーとして活動。

同時期に大学で心理学の単位を取り、心理カウンセラーとしての訓練も受ける。専門僧堂や禅寺でも禅や瞑想を学び実践する。

プロアスリートや年商数十億円を超える経営者をクライアントに持ち、うつ病を始めとする精神疾患やガン患者、難病患者のカウンセリングやメンタルケアも行う。

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