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震度被害マップを見てみよう【ハザードマップを理解するコツ:地震災害編part3】

前回記事では「震度被害マップ」がどのようにしてつくられているのか?について紹介しました。

今回は実際に事例となるマップを見てみましょう。

実際に見てみましょう

では仙台市の「揺れやすさマップ(震度被害マップ)」を見てみましょう。
まず下図の凡例をご確認ください。 

揺れやすさマップの凡例:仙台市

そして仙台市で想定している3つの地震のうちの以下2つのマップを見てみましょう。

・宮城県沖地震(単独型):想定した地震の規模:マグニチュード7.5
・長町-利府断層による地震:想定した地震の規模:マグニチュード7.5

どちらもマグニチュードは7.5ですが、震度分布は全く違います

揺れやすさマップ①:仙台市より

・宮城県沖地震(単独型):想定した地震の規模:マグニチュード7.5
大部分が震度6弱(黄色)で、部分的に震度6強(橙色)が見えます。

揺れやすさマップ②:仙台市より

・長町-利府断層による地震:想定した地震の規模:マグニチュード7.5
上のマップとは大きくことなり、大部分が震度6強で一部震度7(赤)の地域があります。

このように、たとえ地震の規模(マグニチュード)が同じでも、震源の位置や地震の性質の違いによって震度分布は全く異なる場合があります。
ですので、お住いの地域で複数の地震が想定されている場合、全ての地震の震度分布を確認することが非常に重要だとお分かりいただけたと思います。

震度だけではない!

ここまで震度被害マップ(震度分布図・揺れやすさマップ)についてお話ししましたが、地震関係のハザードマップは、これ以外のマップの方が重要です。
 
なぜかと言いますと、地震被害の場合は「建物の耐震強度が想定震度に耐えられれば大丈夫」と言うわけではないからです。

これについては、次週以降で詳しくお話しします。

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