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【ドラマ感想】それでも僕らは走り続ける


「未生ーミセンー」が観終わったら次はあなたに決めていました。
え、これってイム•シワンを愛でるドラマですか?
そうですよね?
もう、ドラマの中のイムシワンの愛らしさが爆発してるじゃないですか。
製作陣の方も絶対イムシワンのことが好きですよね。
毎話毎話イム・シワンが可愛くて可愛くて…
今日も可愛い、明日も可愛い
オ・ミジュ、羨ましすぎる。

教室の窓際に配置して、ぼんやりと窓の向こうを眺める
イム・シワンを遠くから鑑賞して
お腹じゃなくて胸、でもなくて心を満たすつもりが、
なんと席替えで隣になっちまったよ、
こっち向いて笑ってるぜ、
やべ、話しかけられちまったぜ、
え、笑顔が可愛いんだけど、
あなた、可愛いって気が付いてないでしょ。
だめだめ、他の人のまえでは笑っちゃだめだからね、
みたいな心境で観ていたのは私だけだろうか。
ご馳走様でした。
このドラマを作った監督もイム・シワンの魅力の
虜になっているに違いないと思うのだけれど。
噛み合わない会話をして首を傾げる彼の可愛さよ。
わからない単語をスマホで調べる彼の愛しさよ。
泣きながら「僕のことをずっと好きでいて」と言われた日にゃ、
私が走っていって抱きしめてやろうかと思った。
30オーバーで泣き虫なのに許されるって
希少生物もいいところ。
こんな、ぼんやり、おっとりした可愛い生き物は私の人生の中では
出会ってこなかった。
韓国ドラマではいろんなタイプの男性がいて、
それぞれに魅力的に描かれていて…
なんだろう、人生を二度も三度も生きているような
このお得感。

ところで、私は高校生の時
翻訳家というものに憧れていた時期がある。
塾の英語の教科書が楽しく、
直訳じゃなくて意訳をきちんと教えてくれる塾の教科書が楽しかった。
学校の英語は直訳しか教えてくれなかった。
また同じ時期に、戸田奈津子さんの著書を読んで
「翻訳家っていう職業があるんだ、素敵!」と
思った。
けれど、高校の担任の先生に「翻訳家になりたい」と言ったら
「現実的じゃない」と一蹴された。
元々皮肉っぽい話し方をする先生で、
私は嫌いじゃなかったけれど
苦手とする生徒も多かった。
私はすっかり心砕かれて、「翻訳家になりたい」とは
言わなくなった。
私はすぐ心折れるところがある。
こう、と思い込んだらそればっかりになるところもあるのに、
誰かの一言ですぐに「あれ?違うのかな?」と
思ってしまう。
そうして、「翻訳家」という職業とはそれきりになってしまったけれど、
映画や韓国ドラマを見るたびに
「翻訳家の人ってすごいなあ」といつも思う。
noteでも何人か翻訳家の方をフォローさせていただいている。
日本語しか理解しない私にとって、
ドラマの世界に入り込めるのは、その「字幕」あってこそなのだ。
その「字幕」こそが、その俳優たちの言葉なのだ。
それぞれの文化に合った、
理解できる「生きた言葉」に直してくれる。
「感情」の乗った言葉は、なかなかAIに翻訳することはできないのではと
私は思っている。
海外の小説も時々読むが、
やはり内容そのものを理解していないと、
伝わる文章にはならないのではと思う。
「RUN O N」の主人公、オ・ミジュはフリーの翻訳家だ。
今回、その生活や仕事の中身が見られてすごく嬉しかった。
オ・ミジュ。割とがらっぱちというか、
乱暴なところも、率直すぎるところもあるけれど、
かっこいい、好感の持てる女性だった。
生きるのが大変な人生だったようだけれど、
地に足をつけて、自分の力で走り続ける姿がかっこいい。

しかし二十年前から、韓国ドラマは良かったけれど、
今のドラマは、恋愛ドラマ一つとっても
内容が種々様々。
コメディ要素もあれば、夢見がちなところもあったり、
ミステリー要素のある恋愛ドラマもあったり、
優しい男性がいれば
守ってくれる男性もいたりと
本当にバラエティに富んでいる。
今回の「それでも僕らが走り続ける」の独特のテンポ、
会話のやり取りも、俳優陣の魅力的な演技ももちろんだけれど、
脚本の会話のセンスがいいと思う。
「そうくるか?」と思うような会話の返しがたまらん。

イム・シワンの独特の空気感に
時々癒されたくなってしまう、
素敵な恋愛ドラマだった。


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