春空に 見上げ数える 十月かな 時を待ちわび ハートの一枚
「え、幻覚？」焦った。なぜならば突然大空にハートの形をしたものがいくつかちらついたからだ。目をつぶっても瞼の裏側にハートの形が見える。もう一度目を開いてもやはり見えた。思わず鳥肌が立つ。突然の視界の変化に怖くなる。目をつぶっても見えるということは目の病気なのだろうか？
といっても今すぐに病院に行ける状態ではない。だがその必要はなかったようだ。それから十秒程度すると、突然ハートは見えなくなった。良かったとため息をつく。だけど見えなくなってしばらくすると、寂しさを感じている。不思議なものだ。
「あ、」お腹が動いた。私は3月に臨月を迎える身重の立場である。「え、もしかして」勝手に想像した。今見えたチカチカしたハートは、お腹の子からのメッセージではと。そんなことを考えてもう一度空を見る。もうハートのチカチカは見えないが、自分の身に宿って間もなく10か月となる小さな命のことを頭に浮かべる。順調にいけばまもなく私の体から誕生し、それから成長するまで親という立場になって、小さな命のための子育てが始まるのだ。
春空に 見上げ数える 十月かな 時を待ちわび ハートの一枚
（はるぞらに みあげかぞえる とつきかな ときをまちわび はーとのいちまい）
おまけ：
あこはるかさんの企画です。撮ったのは、イベントチラシの中にひときわ目立つハートのマークです。
また今日の記事「河内長野駅前で行われるはーとフェス」を参考にしました。
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