【マインドを整える】 私は、私が幸せにする


1年前、同僚が残業中に突然倒れた。

彼は隣のチームのボスで、とても仕事のできる、人望の厚い人だった。

検査の結果、神経系に異常が見つかり、もう一生目覚めることはないかもしれないという危機的な状況だった。


でも、意識を失って2ヶ月くらい経った頃、奇跡的に彼は目覚めた。


これは後で聞いた話だけど、

目覚めたと言っても、文字の通り目だけ開いている状態で、意識はあるし、思考回路は正常に働いているのに、指先を動かすことは愚か、話をすることもできなかったそうだ。


バリバリの仕事人間で、なんでも一人でこなすような人だったけど、この時ばかりはとても無力で、誰かの助けなしでは、生きることすらできなかった。



驚異の回復力で復活し、何事もなかったかのような姿で戻ってきたとき、

もう彼の椅子は埋まっていた。


彼が15年で築き上げたキャリアは、とても脆く、そして儚かった。



自分の声を聴いているか


倒れる一週間前から、彼は体の違和感を感じていた。

大きな仕事を終えた後で、いつもより少し疲れているだけだろうと、

あまり気にしていなかったという。


後から振り返れば、紛れもない予兆だった。



体はちゃんと、声をあげている。

それを聴いてあげれるのは、自分しかいない。



これは、体調に限った話ではなくて、人生全てのことに通ずるものだと思う。



自分が本当にやりたいこと

自分が本当はやりたくないこと


声はいつも聞こえているはずなのに、ちゃんと耳を傾けて、それに答えたことが、どれくらいあるだろう。


あげ続けた声も、聞いてもらえないなら、悲しいだけだ。

だんだん小さくなって、そのうち聞こえなくなる。



自分の好きなことをやろうって言われても、

好きなことなんて分からないし、得意なことなんてないし、趣味もないし、

ましてや人の役に立てることとか、仕事でお金にできることなんて何もないよ


そんな風に思うのは、私だけじゃないはず。

自分にも、好きとか得意とか、きっとあるんだと思うけど、

忙しい毎日に追われて、まるでそんなもの無いように、感じるんだよなあ。



自分にとっての正解


私は大学生の時、交換留学先に、韓国を選んだ。


その理由は色々あって、自分なりに考えて出した答えだったけど、


なんでアメリカじゃないの?

なんでオーストラリアじゃないの?

え?韓国?何しに行くの?

大丈夫?卵投げられない?(笑)


っていろんな人に心配された。



でも、留学先は、世界各国から150人の留学生がやってくる最高にインターナショナルな大学で、

授業も、留学生同士の会話も英語という環境の中、結果、2カ国語を学ぶことができた。


大切な友達もできた。


「日本が好きだ」と言ってくれる食堂のおじいちゃんが、

私だけにいつも、コーラを出してくれた。



卵なんて、一度も投げられなかった。



世の中のスタンダードじゃなくても、自分の選択は、自分にとっては正解だ。



人生で唯一すべきこと


今の社会で価値があるとされているものは、実はとても脆くて儚い。


それがないと生活できないように見えるし、

それがあるととても安心できるように見えるけど、


たぶんそれは偶像だ。


築き上げたキャリアも、お金も、権力も、ある日突然容赦無く消える。




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でも、自分の内側から聞こえてくる声に生きたとき、人生は満たされる。


誰かを羨むことも、自分を卑下することも、もうまっぴらだ。



人生で唯一すべきことは、自分を幸せにすること。


会社のために、身を粉にして働くことでも、

生活のために、やりたくないことを続けることでもない。


これが当たり前になって、

みんなが幸せに生きれたらいい。



久しぶりに、復活した同僚とお酒を交わした金曜日、心からそう思った。








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