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2024年5月の記事一覧

「花」(詩)

「花」(詩)

花が湧く
咲くために
咲くために
すきまを探り当てて
ひかりをきき分けて
花が湧き上がる

つよく

あたたかい拍手はない
とめどない平日
夕暮れ

うつくしくも派手さはない一点
花は湧く

沸き立ち
蕾は顔を上げる

さあ
咲け

「書かなければ死ぬ」(詩)

「書かなければ死ぬ」(詩)

書かなければ死ぬと思う

こんなにも読むために
私が集めた本たちに
呆れられようと
私は書く合間でしか
読むことのできない
よろしくない読書家だと
みなが理解してくれたため
やはり書くほうを選び選び
本を途中で閉じるのです

静かすぎる唇に投げかけるものを淵に滲ませ
閉じた本は またひたと時の安らぎに
自己の痛みを放つのです

『花の娘の園』(短いお話)

『花の娘の園』(短いお話)

 私が越してきた地域には、不思議な土地が存在する。
その土地は私の暮らすアパートのすぐ隣にあり、まわりをフェンスで囲われているわけでもない。ただ、少し小高くなった土地の上に、背の高い花が咲き乱れ、誰の手も入っていないはずはないと思うのに、そこを手入れする人の姿を、私は見たことがなかった。そこはとてもうつくしい場所なのだ。そして、不思議な。
ご近所さんとのお付き合いに苦痛を感じない私は、古くからアパ

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「海のたね」(短いお話)

「海のたね」(短いお話)

 生まれた場所は、それは小さな島だった。
 自然は豊かで、花や蝶の彩は、鳥や魚にも写し込み、そこへ差し込む光さえ様々に様子を変える。うつくしい島。わたしの故郷。
 そこにわたしが居られなくなったのは突然だった。
 ある夕暮、これからを誓い合ったひとと浜辺を歩いていた。
 可愛らしい子供たちが笑いながら手を振った。振り返すわたしに、そのひとは静かにこれからのことを話していたのだった。
子供が群れて家

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長男との共作写真➕詩集『空』と『風景』ができました!

長男との共作写真➕詩集『空』と『風景』ができました!

両方とも、
先に写真を選んでプリントアウト、
それを見ながら私が詩を書いたのですが、
写真のおかげもあるのでしょう、
すらすらすらーっと書けました。

まずは『風景』。

本当はタイトルつける気なかったのですが、
どっちがどっちか、
私が分からなくなるのでつけました笑

そして『空』。
もともとこれがこの企画の最初でした。

こんな感じで、
すべて書き下ろしの2冊、
そして『花』『町』とつくりたい

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