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批評:卒業制作に見る「今日」 - 八戸工業大学感性デザイン学部
はじめに新型コロナウィルスの感染拡大の初期、アーティストの多くがフリーランスであるため、人と人との接触の低減のために作品発表を取り止めること、つまりは仕事をする機会を喪失してしまうことに対し、その社会的かつ経済的な支援をめぐってさまざまな議論が起きた。この議論は、卒業制作等を発露する機会を失いかねない学生にとっても喫緊の問題である。
美術・デザイン系の大学では、卒業制作がその後の将来の活躍に影響を
「アーティストは必要不可欠であるだけでなく、生命維持に必要なのだ。特に今は」
ドイツにおける「フリーランス」への支援は非常に興味深いが、日本にこれと同等のものを求めるのは、それ以前の制度の問題をクリアしなければならない。
しかし、ともすればごく普通の日常においてでも、生命維持に不必要で、生活にまで不要とされかねない「ART」は、こういった厄災の中ではまず見過ごされるのだが、その辺りをしっかりとフォローしようという意識はさすが、という感じである。
ただし、ドイツがなぜこれほ