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10年後にわかった事実

今回は、前回の記事↓で登場した『身体症状症』について話そうと思う。


初めてこの言葉を聞き、最初にしたことはネットでの情報収集。検索エンジンで「身体症状症」を調べると↓このように解説されていた。

理解出来ただろうか…?
職場の上司に言われたことだが、「調べてみたがよくわからなかった」と。
ごもっとも!

自分の状態=身体症状症

と、当事者でさえすぐには理解出来ないでいた。

精神疾患の中でも聞き覚えがあるのは、うつ病・双極性障害(躁うつ病)・パニック障害・適応障害などだろうか。
わたしが患っている身体症状症も精神疾患の一つで、以前は「身体表現性障害」と呼ばれていたようだが、そう言われても全くピンとこない。

そう!他の精神疾患に比べて明らかに情報が少なく、認知されていないのだ。

わたしは病気になった時に、その病気についてを徹底的に調べて理解したい。見通しが持てないと不安。他の人はどんな生活を送っているのか。どう病気と付き合っているのかを知りたい。そういう人間なのだ。

だから、もしわたしと同じような人がいるとしたらと思い、この記事は絶対に書きたかった。

(さぁここからが本題…お付き合いください)


身体症状症の説明、もう少し簡潔に書かれた記事を見つけたので参考までに載せておく。


治療は8月下旬から抗うつ薬を服用し始めた。
身体症状症の治療には抗うつ薬が有効な場合がある。プラス不眠の症状に対しては睡眠薬も処方された。
(わたしは片頭痛の予防薬など、他の薬も数種類服用しているため全体量としてはそこそこある。)

抗うつ薬には「トリンテリックス」が選択された。
この薬は2019年11月に発売された比較的新しい薬のため、まだジェネリック医薬品は発売されていない。つまり、薬価が高い。
それでも副作用が出にくいとされている点でカバーしている薬ではないか。

薬の効果が出るまでは2〜4週間。個人差はあると思うが、わたしも効果を感じ始めたのはそのくらいの時期だった。

抑うつ状態にいたわたしは、物事を整理して考えることが出来なかった。
そもそも、「考える」エネルギーもなかったのだ。エネルギー不足ではあるものの、病気のことを考えられるようになったのは10月を迎えてからだった。

診断を受けた時に、???だったわたしは、「抑うつ状態」の方しか頭に入ってこず、頭痛や吐き気の症状もそのせいだと思っていた。
実際、抑うつ状態(うつ病を含む)の症状にも当てはまるからだ。
「抑うつ状態」で全て説明がつくのに、Dr.はなぜ「身体症状症」と診断したのか?

もう一度頭を働かせ、自分なりに考えたことをイラストにまとめてみた。


病状の理解

もともとは身体症状症を発症していて、そのことが原因で抑うつ状態に陥った。つまり、抑うつ状態はあくまでもおまけに過ぎなかったということ。
ちょっと時間はかかったが、そこに気付けたことで、一気に病気への理解が深まることとなる。
ちなみに、身体症状症の患者の中には、抑うつ状態やうつ病を合併することがあるとされている。
(わたしの抑うつ状態については別の記事にまとめる)

身体症状症を発症する年齢は、通常20〜30歳頃。
既にわたしは40歳。あれ?例外なの?と腑に落ちないでいた。しかし、いくつかの記事を読むことで新たな発見があった。

身体症状症は、以前は「疼痛性障害」と呼ばれていたということ。

ん?なんか聞いたことある。

そう、聞いたことあったのだ!
少し言い方は異なるが「心因性疼痛」と心療内科で診断された過去がある。

30歳になる前だったはず。当時のわたしは原因不明の身体の痛み(左の肩甲骨付近の持続的な痛み)に苦しんでいた。
整体・整形外科などで診てもらったが、医学的な異常は見つからず。そこで、当時通っていた頭痛外来に心療内科も入っていたので相談したのだった。そこで言われたのが「心因性疼痛」だろうということ。
(この頃の記憶が曖昧な部分があり、時期など前後しているかもしれない)

この時も抗うつ薬を処方されたが、痛みへの効果は感じられなかった。身体の痛みに加えて、不眠、過食嘔吐などの症状もあり、相当辛かったと記憶している。

まだ独身で、仕事のストレスが凄かった。プライベートも上手くいっていなかった。わたしの暗黒時代。ちなみに、この暗黒時代をどうやって乗り越えたか…それは結婚という転機が訪れたからだった。
妻でいることをやめると決断したわたしが「結婚」で救われていたなんて。今となればおかしな話ではあるが、環境が変わるということ、誰かが傍にいるということが当時は一番の薬だったようだ。

少し話が逸れてしまったが、「あぁ、この時にすでに発症していたのか」とようやく腑に落ちたわたしは、後の診察で自分なりに考えたことをDr.に話した。すると、Dr.からは病気に対する考え方は間違っていないとお墨付きをもらえた。

40歳で「身体症状症」と診断されたが、本当は30歳前には発症していたということもわかり、実は10年もわたしは精神疾患患者だったのだ。

この病気、症状は固定されず時期により変化もするようだ。
そして繰り返し、長期間の寛解はまれ。
どこかの記事に「なんでもありな病気」と書かれていた気がする。
そう言われてしまうと、ちょっとネガティブに思えて悲しくもなる。

一つ誤解がないように言っておきたいのが、身体症状症の解説に書かれていることの全てが当てはまるわけではない。関連症群として「病気不安症」という病態も出てくるのだが、わたしはこれではない。参考までに載せておく。

少しまとめると・・・

現時点で身体症状症の症状の主は、頭痛と吐き気。

片頭痛は元々もっている疾患ではあるが、純粋な片頭痛とは別の説明のつかない頭痛が上記に該当すると考えられる。
片頭痛については脳神経内科でもフォローを受けている。

精神科のDr.が身体症状症と診断した背景には、過去のこともあったから。そして、わたしが自分の不調へのこだわりのため、執拗に悩んで日常生活に支障をきたしているということだと考えている。

特に頭痛に対しては過剰に反応していしまい、日常生活に支障をきたしてきた。「また頭痛が襲ってくるのでは」と常に不安が消えない生活をもう何年も送っている。
(このあたりの心情は、片頭痛との付き合いの今後に書きたいと思う)

さて、肝心な治療についてだが、わたしは投薬だけでなくカウンセリングも併用している。10月始めから、週1回のペースで通っている。
カウンセリングは合う合わないがあるとよく聞くが、わたしには合っていた。この病気と向き合い、付き合っていくためには必要なことだと確信している。
病気になった原因を知ること、そして自分の生きづらさと向き合い、少しでも生きやすくなる方法を身につけることが大切だからだ。
ここでも「元気になりたい」「幸せになりたい」、その想いに繋がっていく。

今後は、カウンセリングを通じて気付いたことなどを記事にしていこうと思う。

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