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病気のラベルがわたしをホッとさせた

8月の下旬、総合病院の精神科を受診した。

数枚に渡る予診票を書いていき、それを基に臨床心理士との面談(予診)を受けた上で、精神科医が診察する流れだった。
初診は時間がしっかり取られている病院で安心した。

この時の自分は話をするエネルギーもあまりなく、ゆっくり、言葉を詰まらせながら話すので精一杯。さらに話し始めると涙が止まらない始末。

この状況も以前なら考えられないこと。
普段のわたしは早口に喋る人間だった。自分で言うのも何だが、頭の回転は早い方でポンポン言葉が出てきていた。そんな自分を嫌に思うこともあったくらいだ。

Dr.は今何が一番辛いか・困っているかを確認することからはじめ、たくさんの質問を通して病状を見極めていた。

そこでついた診断名は『身体症状症・抑うつ状態』というものだった。

抑うつ状態は何となくわかる。
精神科を受診する前に自分の病状を考えた時に、うつ病を疑ってみていたからだ。ネットで検索するとチェックリストがあり、一項目を除いて当てはまっていた。

問題は『身体症状症』の方。
初耳なため思わず「どんな字を書きますか」とDr.に尋ねていた。

診断書を提出する職場の上司に説明するために、持参したメモ用紙に「身体症状症」と書き留めたが、どんな病気なのかの説明はなかったのだ。
本来ここで確認すべきことではあったのだが、そこまで頭は働かず。抑うつ状態であることは間違いないからと思い、今後の治療方針の確認だけを済ませた。

(身体症状症については次の記事にまとめる)

精神科を受診するまでにすでに休職をし自宅療養(休養)していたが、病状は回復傾向にないことから、投薬とカウンセリングでの治療を提案された。

精神科の薬を飲むことに抵抗のある人も多いだろう。
わたしも不安がなかったかと言われればゼロではなかったが、それよりなにより「元気になりたい」という気持ちのほうが強く、そのために出来ることは全部やりたかった。
泣きながらそうDr.に伝えたことははっきり覚えている。
そして今もその想いは変わらない。

「元気になりたい」

大げさに聞こえるかもしれないが、もうずっと願ってきたことだ。

受診後、わたしはホッとしていた。
ずっと苦しんできた不調に名前がついたことで「あぁ、病気だったんだ」と思えたからだ。この時はまだ病気への理解はなかったけれど、自分を甘やかすためには十分すぎる出来事だった。

自分を認めることってそう簡単ではない。
でも認めなければ何も始まらない。
あの時自然と受け入れることができたから今があると思っている。
この記事を書いている今もまだ休職中だが、語れるほどになれたのだから。
確実に前へ進んでいる。


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