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今日のごはんと本 妊娠中期編 12/2(土)〜12/8(金)

妊娠20週目。ついに半分!
つわりはまだあるものの、妊婦の体にだんだん慣れてきた。
そして、移住のための引っ越し目前。
そわそわする特別な日々。

12/2 土曜日 晴れ

胸が張るなーと思いながら起きたら、つわりがぶり返してくる。
モーニング嘔吐そしてオートマティック落涙。
慣れてもきつい。
もう6ヶ月なのに、しぶとく消えないつわり。

朝ごはん
マルちゃん正麺醤油味。
吐いたあと、つわり対策のために、ぐったりしたがら茹でて食べる。
ひとまず落ち着き、夫と子どもと出掛けることに。

間食
米粉ヨーグルトマフィン。
つわり対策のため、出先で散歩がてら食べる。
子どものリクエストで、都電荒川線に乗りにいく。
途中、引越し前に行きたかった、夫と自分の母校近辺にも立ち寄る。
前に住んでいた場所やよく行った公園を巡る。
母校、新しい建物がバンバン建っていた。
懐かしい風景のなかを子どもと歩いていて、ものすごく不思議な気分を味わえて、とてもよかった。

昼ごはん
唐揚げ、サラダ、ごはん、ルイボスティー。
都電荒川線の車庫の近くにある思い出広場で遊んだあと、有名なプラレールカフェで昼ごはん。

おやつ
チョコバニラミックスソフトクリーム、コーヒー。
あらかわ遊園にて。
みんなで観覧車に乗ったあと、スカイサイクリングに乗る夫と子どもを地上から見守りながら、ソフトクリームをテラス席で食べた。
晴れていて空が広くて、夕焼けがまぶしかった。

間食
クロワッサン。
帰路、つわりの波が来て、鎮めるためにパンをかじった。
きつい。

夜ごはん
鍋焼きうどん。
つわりがきつくて料理を作る元気はないけど、添加物が入ってないシンプルな味のもの、かつ野菜たくさんのごはんしか今は食べられない、というコンディションだったので、がんばって作る。
でも出汁は出汁パック。
おいしくできて、たくさん食べたら、つわりも落ち着く。
ほっとした。

読んだ本
『フランス女性は太らない』
ものすごく昔に読んだ気がするし本棚のどこかにある気がしつつも、読みたくなって購入。
読み進めてみて、読んでなーと確信。
こういうケース、年々増えていくんだろうな。

『人生の旅をゆく』
吉本ばななさんのエッセイ。
今の日々の憩い。


12/3 日曜日 晴れ

間食
林檎。
つわりでぐったりしつつモーニング林檎。

朝ごはん
クロワッサン。
昨日の食べかけをもそもそと食べる。

間食
焼きカレーパン、ホットのカフェラテ。
人を待ちながらつわり対策でカレーパン。
中身のカレーがしっかりうまい。
安らぐ。

昼ごはん
サラダ、クアトロフォルマッジ、アラビアータ、ステーキ、レモネード。
地元在住の弟が出張でやってきていたので、近所まで遊びにきてもらい、夫と子どもと一緒に食事。
ごはんのあと、川沿いをのんびり散歩した。
引越したら近くに住むのですぐにまた会えるのだけど、もてなせてよかった。

おやつ
フライドポテトのスイートチリソースとサワークリーム載せ。
弟を見送り、公園で遊び回り、その帰りにポテトをテイクアウト。
子どもは昼寝、ノンアルコールビールを開け、夫と乾杯して、録りためていたドラマを観る。
和む。
ポテト、魔的なおいしさ。
ふたりでむしゃむしゃとあっという間に食べた。

夜ごはん
白菜としめじと鳥もも肉のうま煮、だいこんの塩もみ、もち麦入り白米、干しえびと大根のスープ。
前からずっと作りたかった、干しえびと大根のスープ、酒徒さんという方の『あたらしい家中華』のレシピ。
太白ごま油で干しえびと生姜を炒めて香りを出し、大根を投入して油が回ったら水を入れ、煮込んで最後に塩とごま油少しで仕上げ。
おいしい!
シンプルなごちそう。
油は少し控えめがわたしの場合は合いそう。
白菜のうま煮もおいしくできた。
野菜をたっぷり食べるいい宵。

間食
林檎。

読んだ本
『君に努力はいらない』
伝説の雀士であり、雀鬼と呼ばれたかたの本。
帯の写真がとんでもなくかっこういい。
本の内容もかっこういい。
夢中で読む。


12/4 月曜日 晴れ

新聞を読んで、暗澹たる気持ちに。
現代の出来事とは思えない、とは思わない。
毎日のように、不穏な夢を見て目覚め、不安をかみしめ、それでも朝の光を浴びて、自分の暮らしをはじめる。
できるのは、心を寄せることと祈ること、自分の生活を精いっぱいに送ること。

間食
林檎。
丑三つ時に目覚め、つわりを消すべく、枕元の林檎を食べる。
子どもの寝顔を見つめ、さっきまでの悪夢の怖さが抜けていき、やっとまた寝る。

朝ごはん
レトルトのチキンカレー、林檎。
元気出すぞ! と朝カレー。
なにがなんでも楽しく生きてやる。
投げやりになるんじゃなくて、今この瞬間のこの場所に、意識と感覚の焦点を、合わせ続けていたい。
なんといっても、もうすぐ引っ越し。
この街で暮らすのもあと少し。
大事に過ごそう。

昼ごはん
鮨!
夫と念願の回らないお鮨屋さんへ。
住宅街のどまんなかなのに満席で、今日しか予約が取れなかった。
おいしかった、というか、すべてが素敵だった。
お鮨は、ひと口分ずつ全然違う料理を作ってその場でサーブしているようなもので、途方もない手間ひまがかかっている、そういう料理としての特殊さを改めてしみじみと感じた。
驚きとときめきの、めくるめく1時間だった。
握ってくださった職人さんが、つい最近、わたしたちの引っ越し先に研修で行ったと話していて、偶然にびっくりした。
そのお店の大将が気に入っているという、新鮮な魚介や野菜が豊富な場所、それが今度住むところ。
土地に呼ばれているなあと思えた。
たれでお願いした穴子が、目の前に置かれたとき、そのふんわりしっとりしたたたずまいに思わず、エロっ! と言ってしまいそうになったのを、あやうくこらえた。
それでも、官能的ですね……と言い換えて感想を述べずにいられなかった。

おやつ
チーズケーキ、ルイボスティー。
いただきもののチーズケーキでおやつ。
あまりにおいしい和紅茶をお鮨屋さんでデザートの玉子焼きと一緒にいただいたため、ハンパな茶は淹れられねえ、と思い、家でもいただきもののおいしいルイボスティーを引っ張り出す。
大好きなTWGが引っ越し先の近くには残念ながらないけど、オンラインで買えるので、問題なし。
ありがたい。

おやつ2
いちごアイス。
アイスのストックを今のうちに食べておかないと、と思い、アイスも食べる。
おいしい。

仕事終わり、家事をしながらなぜか無性にレキシの『KMTR645 feat.ネコカミノカマタリ』が聴きたくなり、布団カバーをかけながらひとりで熱唱する。
へんなテンション。

夜ごはん
ジャーマンポテト、お惣菜のうなぎのエスカベッシュ、お惣菜の唐揚げ、納豆玉子かけごはん、干しえびと大根のスープ。
夫のジャーマンポテト、おいしい。
子どもももりもり食べる。
夕飯を食べながら、お昼に食べたお鮨のすごさについて、夫とえんえん語り合う。

読んだ本
『君に努力はいらない』
子どもとごろごろしつつ読み終える。
流れるような読みやすさ、そして深さ。
かっこういい本だった。


12/5 火曜日 くもり

寒い!
冬らしい冬の日。

朝ごはん
ホットケーキ、キーマカレー。
子どもが食べ残したホットケーキをつまんだ、あと、レトルトのカレーを食べる。
つわりが消えそうで消えないので、対策を怠らず続ける。
朝からカレーをぺろっと食べられるのも、きっと今だけのことなので、楽しもうと思う。
昼前に仕事で外出。
よくいくカフェで、熱いアッサムティーをタンブラーにいれてもらう。
いつもの店員さん、いつもの窓からの景色。
もうすぐお別れで、寂しい分だけ、きらきらして見える。

昼ごはん
サラダビュッフェ、カレー、ポークソテー。
お仕事でお世話になっている方々とランチ。
サラダを食べまくり、カレーをおかわりする。
なごむひととき。
引っ越し前にお会いできてよかった。

出先での仕事のあと、素敵な餞別をいただく。
また必ず会いたいし会えるはず。
引っ越し前に会えなかったかたもたくさんいるから、用事を見つけては東京にちょいちょい来よう、と決意を新たにする。

帰路、妊婦は動いが遅くなるなあと考えながら歩いていたら、すれ違った見知らぬ人がダッシュでおいかけてきて、引きずってますよ、と言われる。
手に持っていたストールが、地面に垂れてずるずるぞろびいていたのだった。
全然気づかなかった。
追いかけてきてくれたかたにお礼を言って、ストールについた落ち葉をはたきながら、親切な人はいるものだ、とうれしくなった。
彼女になにかものすごくいいことがありますように!

夜ごはん
白菜鶏肉鍋、だいこんのお漬物、白菜のお漬物、もち麦入り白米。


読んだ本
『人生の旅をゆく』
こつこつと読む。


12/6 水曜日 晴れ

引越し準備が佳境。
午後は仕事をお休みすることに。

朝ごはん
きのととポークのカレー、バナナ。
餞別でいただいたレトルトカレーを朝ごはんにさっそくおいしく食べる。
ありがたい。
つわり対策にバナナも。

昼ごはん
柚子塩ラーメン、炙りチャーシュー飯。
夫と大好きなラーメン屋さんへ。
食べはじめると、お腹の中の人がぎゅんぎゅんと動きだす。
食いしんぼうになるかもしれない。

おやつ
生ドーナツのプレーンとレモン。
いつも並んでるドーナツショップにはじめて並んでみる。
きっと最後だから、と意気込むものの、引っ越し先の遠くない場所に同じお店があると発覚。
でもいい機会だし、並んでみてよかった。
おいしかった。

おやつ2
チョコパイ。
放置していた冷凍パイシートを使い切るべく、チョコパイを焼く。
めんぼうで伸ばして板チョコを挟んでオーブンで焼くだけ。
簡単でおいしく子どもにも好評。
達成感。

夜ごはん
味噌バター鍋。
今の部屋では最後の自炊。
食材をおいしく使い切る。
いろいろ食べすぎていて、お米はあまり入らず。

間食
林檎。
夜更けのつわり対策。


読んだ本

『酒と恋には酔って然るべき』
日本酒飲みたい、と思いながら最新刊まで読む。
出てくる人がみんな愛らしくて、たのしい読書。

『I(アイ)』
ずっと存在が気になっていた怪作をついに読む。
すさまじかった……。
夜中に読んで頭がギンギンになった。
ぼのぼのくんの作者さんのマンガを、初めて読んだ。
すごい作家さんに出会ってしまった。
忘れられない読書体験になった。

12/7 木曜日 晴れ

引っ越しDAY1。
荷詰め。

朝ごはん
味噌バター鍋ののこり、納豆、梅干し、もち麦入り白米。
とにかく冷蔵庫をからっぽに!
おいしくお腹いっぱいになる。

引っ越し業者さんが早朝からやってきて、荷造り作業。
立ち合いを夫にお任せして、わたしは東京では最後の妊婦検診へ。
経過順調。
問題なし。
ほっとする。

昼ごはん
ワカモレバーガー、ポテト。
午後は東京最後、そしてたぶん出産前最後の美容室へ。
10年以上お世話になった美容師さんにご挨拶。
しゃべりまくった。
さみしい!
けど、髪をさっぱり切ってもらって、さわやかに別れる。

夜ごはん
サイゼリヤ!
保育園帰りに、夫と子どもとはサイゼリヤへ。
わいわい食事したあと、銭湯で温まって、ダンボールがぎゅうきゅうに詰まれた自宅へ帰る。

読んだ本
『魂の退社』
何度か街角で姿をお見かけしたことがあり、いつかご、著作を読んでみたいなと思っていた。
経験によって導き出された実感は、資本論ととても近しいと思った。
おもしろくて一気読み。


12/8 金曜日

引っ越しDAY2。
積み込み。
すかんとした冬の晴れの日。

間食
林檎。
引っ越しの朝もモーニングりんご。
食べまくり。

朝ごはん
肉まん、海老グラタン。
早起きして、夫と子どもとコンビニへ朝食を調達しにいく。
りんごをたくさん食べたのに、まだ食欲があふれていて、食べすぎた。
子どもは、かにぱんとポッキーとりんごジュースという、自由な朝食。
引っ越しという非日常をみんなで楽しむ。
その後、子どもは保育園最終登園。

引っ越し会社のかたがたがやってきて、積み込み作業開始。
夫の勧めもあり、わたしは近くのカフェで待機。
とことんいたわってくれる夫のおかげで、早産の兆候なしにここまでこられた。
ありがとう。

少し前にできたカフェ、来るのははじめて、そしてたぶん最後。
ホットのカフェラテを頼んで、ひざかけをかけ、窓際の席でのんびりする。
わたしが妊娠中だとさっと見抜いたお店のかたが、白湯をサービスしてくれた。やさしい。
吉本ばななさんの過去のnote記事を読みながら、ちょっと休んで窓から景色を眺めて、のんびりと過ごす。
街と別れるさみしさが、じわっとしみだし、どんどんあふれてきて、あふれたそばからそれを、晴れた空と街の風景と、血の通った文章が、慰めてくれる。
離別の痛みに怯えず、いまは存分にさみしがるときだと思えた。
お店へやってきた出勤前の若者の常連さんとお店のかたの楽しげな会話が聞こえてきて、とても和んだ。
そうこうしていたら、吉本ばななさんのnote記事を、すでに読んだところまで読み進めてしまった。
さみしい!
でも今も書き続けてくださっているから、これは前向きな寂しさ。
長居してしまったので、レモネードをおかわりする。

昼ごはん
副菜盛り合わせ、水餃子、魯肉飯、鶏肉飯。
引っ越しのトラックが出発し、大好きな台湾料理屋さんで夫と定食を食べる。
ていねいで、しみじみおいしい。
前からほしいなーと思っていたお店のTシャツもこの機会に買う。

おやつ
コーヒーソフトクリーム。
食後にテイクアウトして、食べながら帰宅。
荷物を運び出された部屋は、がらんとしていて、さみしさと清々しさの両方がある。
用事を全部済ませたあと、近くのホテルへ移動し、チェックイン。
荷物を置いて、子どものお迎えに。
保育園の同じクラスの子たち、お世話になった先生がた、みなさんで見送ってくださる。
子どもはカラッとにした笑顔で、ばいばーい、と言っているものの、赤ちゃんのときから見守ってくださった先生は泣きながらだっこしてくれて、わたしもぼろ泣き。
泣き笑いでお別れ。
子どもは終始にこにこ明るかった。
この子の心が悲しみやさみしさで苦しくならなくてよかった。
ただ、はじめてのさよならを、この先どう理解していくのか、わたしにはまったくわからない。
今回のような、自分自身ではどうにもできない出来事に、子どもは今後ばんばん相対していくのだという事実の重さと切なさに、涙が出たのだった。

夜ごはん
焼肉!
カルビ、サーロイン、そのほかいろんな部位、キムチ、サンチュ、白米、冷麺、ノンアルコールビール。
最後の夜は焼肉。
夫もわたしも肉をたくさんは食べられないので、事前になにを頼むかミーティングして臨んだ。
子ども、めずらしく積極的に、お肉をぱくぱく食べる。
楽しい晩餐。
活気があって店員さんが親切で、なによりおいしくて、素敵なお店だった。

読んだ本
『724の世界 おまけ版あるいは予告編』
吉本ばななさんの日記が復活。
ちょうど過去の日記を一気に読んでいたこともあって、すごくすごくうれしい。
本が出る前の、2ヶ月分の電子書籍をほくほくと読む。

夜は、ホテルの大浴場の熱いお風呂でくつろいで、みんなすぐにベッドへ。
明日はとうとうこの街とお別れ。
さみしさと寄るべない心地、そしてわくわくする気持ち。
いろんな思いが混ざり合いながらも、とても穏やかで、静かな夜。

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