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金融フルタイムからフリーランスへ、子育てを通して気づいた自分の時間の価値

妊娠、出産などのライフイベントによって影響を受けやすい女性たちが、納得したキャリアを選択できるようなサポートやサービスを提供するMimosa。
代表の西田氏に続いて、数回にわたってミモザメンバーのキャリアを深堀りしていきます。今回は、Mimosaの広報チームで活動する安岡萌氏です。

経歴

安岡 萌
フリーランス
Mimosaメンバー

■2017年 国内大手証券会社入社、経営企画部配属
■2018年 子会社の証券会社立ち上げの広報責任者として新会社・サービス開始の記者会見広報戦略立案に責任者として携わる
■2019年 大手IT企業との業務提携など、複数アライアンス先との記者会見や広報対応を担当
■2020年 広報に加えてアライアンスチームに参画、顧客基盤の拡大を目的に他社との業務提携を企画、提案、プロジェクト推進まで一気通貫で行う
■2021年7月~2022年4月 育休および産休
■2022年5月 アライアンスチームにフルタイムで復職、メガバンクグループとの業務提携など複数案件を担当
■2023年4月 証券会社を退職。個人事業主として独立、広報や事業開発に従事。

キャリアの中で、「一番のターニングポイント」は?


ターニングポイントは、産後5ヶ月頃からコーチングを受け始めたことでしょうか。産後は、多くの女性と同様にキャリアに対する強い不安を覚えると同時に、これまでの自分から変わりたいと強く思うようになりました。とにかく自分に自信がなくて、このままの人生では終われない!、そういう感覚だったと思います。これは、きっと出産するまでも心のどこかで感じていたことですが、子育てという新しい要素が人生に加わり、今後はある意味で「制約」も出てくるという焦りから、顕在化した想いだったと思います。コーチングを通して、自分の強み、弱みや思考の癖、さらには自分の理想の姿を言語化することで、今必要なものが明確になり、会社員を辞めてフリーランスになるという決断に至りました。
会社員を辞める決断に至るまでは色々悩みもありましたが、えいっと辞めることができた理由は、大きく分けて2つあります。
1つ目は、得たかった経験やスキルがある程度満たされたということ。2つ目は、子育てをするなかで「自分の時間の価値」を意識するようになったこと。

1つ目は、この会社でやりたいと思っていたことはやり切ったという思いからです。部署横断的な業務やプロジェクトに携わり、全社をあげて取り組んでいたプロジェクトの前線で旗振り役を一部任せてもらい、それをなんとかやり遂げた。絶対成功させたい!と思い入れを持って取り組んだプロジェクトをやり遂げることができて、この経験を生かしてキャリアを歩めば大丈夫という自信がついていました。

次に、「自分の時間の価値」ですが、出産後に「貴重な自分の時間をなにに使うべきか」を強く意識するようになりました。出産前は、日中は仕事に集中して、19時頃に同僚や先輩とその場の流れで飲みに行ったりしていましたが、小さい子どもを育てていると、我が家は、そういうわけにはいかなくなりました。仕事が終われば定時でまっすぐ帰宅し、保育園から帰宅した夫と娘のために食事の準備、お風呂、遊び、寝かしつけまでタスクに追われます。その状況では、終業後は当然のこと、業務時間中も発熱などによる保育園からのお迎え要請が、多いときは毎週、少なくても月に1回はある状況。どんなに忙しくても、どんなに自分がやりたい仕事でも、強制終了を余儀なくされるのです。
思ったように物事を進められない、そして常に体力的にも精神的にも疲弊している日々を送るなかで、「こんなにしんどい思いをしてまで、いまの生活を続けたいのか」を自分に問うようになりました。どんどん成長する娘との貴重な時間と引き換えにやりたい仕事はなにか、を自問自答し続けた結果、環境をガラッと変える決心がつきました。

ちなみに、辞めると決めたとき、自信があったわけではありませんでした。むしろ、辞職を上司に伝えたあとは「ついに言ってしまった」という震える思いでしたし、どうやって仕事が見つかるのか不安しかありませんでしたが、とにかくその選択に納得していた自分がいたので、信じることにしました。

今振り返っても、2つの理由のうちどちらか1つが欠けていても、同じ決断はできなかったと思います。さまざまな要素や状況の最大公約数を考えたときに、ストンとスポットライトが当たって見えたのが、会社員を辞める=柔軟に働くことと、フリーランスになる=自分のやりたいようにやってみるという姿でした。

今、ご自身のターニングポイントと同じような状況で悩んでいる方がいたら、どのように声をかけますか?


私の場合、ターニングポイントがコーチングセッションだったので、前提の状況をコーチングの有無を問わずに、「子育てと仕事で毎日疲弊していて、とにかく状況を変えたい場合」とします。

まずは「Me Time(自分だけの時間)」を持つことをおすすめします。頻度や時間は個人の状況によると思いますが、例えば週に1回、1時間を自分がやりたいことのために充てる時間とすること。その時間はとにかく自分のためだけに時間を使うこと、ショッピングでも家族の買い物をしている時間はカウントしません。「自分のため」だけに使うことがポイントです。

そうすることで、自分との約束を守れていると感じられたり、エネルギーチャージされたり、やりたいと思っていたことに気が付いたり、思っている以上の発見があると思います。私は平日18時~、2週間に1回のパーソナルトレーニング、毎月1回にコーチングのセッションを受けていました。コーチングで取り組んでいた内容は前述のとおりで、トレーニングは雑念を排除して没頭できるので、心と体のリセットタイムとして取り組んでいました。

大きく変化するのは、文字通り大変なこと。生活に余白を作って、日ごろから自分と向き合う時間を作っていれば、チャンスが来た時につかみとれると思いますよ!

ずっとやりたかったトレーニング、
少しずつできることが増え自信にも繋がりました!


子育てと仕事で毎日のスケジュールが埋まってしまってしんどい方、そのなかでも自分が好きなことややりたいことが分からなくなってしまっている方は、ちょっと無理してでもMe Timeをつくってみてください。

今後、どのようなキャリアを築いていきたいですか?


前の回答とつながるのですが、自分が時間を使いたいと思えるようなサービス、分野でなにかビジネスを起こしたいと思っています。ここらへんはまだふんわりしています笑
仕事自体は大好きなので、そればっかりを考えていることが苦にならないくらい、心血を注げる仕事を見つけることが理想(今のとこは)。そのために、今は家族との時間も持ちながら、アンテナを広げたり、トライ&エラーしたりする時間だと思っています。

最後に話が少しそれますが、昨年11月から3週間、娘と私の2人でオーストラリアに行ってきました。コロナ禍に生まれた娘は初めての海外旅行で、「日本語を話し始めたタイミングで、言語や人を含め生活環境をガラッと変えてみたい」という親の勝手な思いで渡航しました。往路のフライト当日は、「なぜワンオペで海外旅行を企画してしまったんだろう」と少し後悔しながら、空港に向かっていたのを覚えています。しかし、現地についてしまえば、人の温かさや自然に触れ、今しかできない時間を娘と一緒に過ごすことができました。

この旅行を通して、仕事かプライベートの2択で人生を考えるのではなく、「人生を豊かにするものはどういう時間や経験なのか」を軸に選択をしていきたいと感じるようになりました。「家族と一緒に」挑戦することが私のキーワードになりそうです。

シドニーの公園にて、娘のチャレンジのひとコマ

安岡萌
フリーランス(PR)、Mimosaメンバー
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