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背中を押されて


家族で書店に行きました。

ネットで買う時とは違う興奮が書店にはありますが、

単行本の前に立つと、

ふと(結構な出費になるなぁ)と我にかえり、

自分の欲しい本は我慢してしまうことがあります。

特に家族と出かけた時は、

子どもが「欲しい」という本は出来るだけ買ってあげたくて、

その分自分の本は後回しになりがちです。


その日は先日『52ヘルツのクジラたち』で本屋大賞を受賞した町田そのこさんの『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』という文庫本を見つけて面白そうだったので、

(文庫なら自分用に買えるかな)と、

自分のための購入本はそれだと決めました。

レジのある一階に、町田そのこさんの特設コーナーが設けられていたので(町田さんが福岡のご出身ということもあり「本屋大賞おめでとう」コーナーができていました)

そこで『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』を探していると、

『52ヘルツのクジラたち』のサイン本が置いてあることに気づきました。

52ヘルツのクジラたちは尊敬する数々のnoterの皆さんが感想文をnoteに出されていたので、

読みたいなと思っていたのですが、

積読本もまだあることだし、まだ単行本だし、と買えずに今まできました。

しかし…

目の前にサイン本が!!!

自分のミーハーっぷりが情けないのですが、

サイン本が手に入るというのも書店の醍醐味といいますか…

はやい話、

欲しい…サイン本。

買おうと心に決めていた文庫本のことは頭から消え、

欲しかったけど今まで買えずにきた単行本がサイン付きで目の前にあることに興奮して立ち尽くすしまつ。

これはどうしたものか。


そこに息子登場。

「あっ!この本、本屋大賞とったやつ!!この本のことね、テレビでやってたのよー。特集されててね、それ見て面白そうだと思ってたら本屋大賞とったから嬉しかったの」

「テレビで見た?!いつ?!」

「え?だいぶ前。ママ、一緒に見なかったっけ?」

一緒に見た記憶はないのですが、息子にとって『52ヘルツのクジラたち』は面白そうだったらしいのです。初耳。

「今ね、サイン本を見つけたのよ。ちょっと前から読みたかったのよ。でも買うの迷ってるの」と言うと、


「僕も読むよ」


「え?」


「ママが読み終わったあとでいいから、読み終わったらかして。僕も読みたいと思ってた!だから買ってほしい」


「え♡」

息子が読みたいのならしかたありません。

もしかしたら夫も読むかもしれないのです。

3人で読んだら、単行本を買ったとしても、1人あたま文庫本の値段くらいで読む計算になるのでは?!と、

脳内で自分の都合の良い計算をします。

これは…

これは私が1人で読むために買うんじゃなくて…


家族のために買うんだもーん!!!



と、いうわけで今、手元にサイン本が。

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むふふ。

背中を押されて買っちゃいました。


私、こういう「一石二鳥」的な考えで自分の中で都合の良い計算をして買い物をすることが多いです。(リバーシブルとか2way3wayといった言葉が好き)

まぁ…

「背中を押された」といっても、

ただのミーハーの衝動買いなんですけどね。

この梅雨は『52ヘルツのクジラたち』を読みながら乗り越えたいと思います。


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