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未鳴
2024年6月23日 21:30
幸せって何だろう。星明かりの下、ひとり物思いに耽っている。夜の海はただ美しく、空虚な闇だけが広がっている。波の音がやたらと孤独を誘う。風は涼しいのに何だか温かい。幸せって何だろう。何度目かの同じ問いを繰り返しながら、自然の奏でる音楽を聞いている。そう、ただ、聴いているだけ。
2024年4月23日 20:33
「すべての痛みを知ってる人なんていないんだよ。」彼女はそう言って笑った。だからこそ僕らは、きっと誰かに優しく出来るんだろうね。僕の知らない痛みを知る誰かに。それでも僕はあなたの痛みだけは知っていたかったな。それはさ、僕の痛みでもあるから。
2024年4月22日 21:05
寒さに震える。もはや慣れてしまったかじかむ痛み。風が冷たいな。手を擦りながら信号を待つ。摩擦熱なんかじゃこの寒さはどうにもならないようだ。僅かな熱が虚しくとけてむしろ寒さを助長する。ただ春だけが待ち遠しい。それなのにどうして、どうしてこんなにも。嗚呼、凍える月が綺麗だ。
2024年4月21日 21:02
空を飛べたら良いのに。そう願わなかった人がいるんだろうか。地を這う僕らは、今日もなぜだか空を見上げる。届かぬ何かを慕うように。ただ空を。あの空を。嗚呼、今もただ一陣の風が遥かな虚空を駆け抜けた。もしも、そうもしも。僕らを包む風も空の一部だというのなら。今、僕らは空で暮らしている。
2024年4月19日 21:01
今日もどうでもいい言葉を綴っては悦に浸っている。果たして書き捨ててるのとどこが違うんだろうか。何かある度に見上げる空に、結局答えなんてありはしないのに。明日も日が昇るなんて誰が決めたんだ。冬の後に春が来るなんてわかりはしないだろ。それはそう、共通認識。常識という名の信仰の類だ。
2024年4月18日 22:09
「よく分かんないんだけど」そう前置きして君は話し始めた。案の定、あまり中身があるとは思えない話だったけど、あんまり瞳が輝いているから遮る事もできずに。僕は適当に相槌を打ちつつ、君の若干大きな身振りを見ながら思う。こんな日々に名前をつけるとしたら、それを幸せと呼ぶのかもしれない。
2024年4月17日 21:29
強さってなんだろうか。守りたいものすら守れなかった僕はあの日のまんま、弱いままなんだろうか。心が凍ってしまったみたいに涙が出てこなくて、泣けないまま僕は空を仰いだ。守るって一体何からだろうね。涙の代わりに歌でも歌おうか。ギターが僕の代わりに泣いてくれているから。今なら、歌える
2024年4月16日 20:58
なんだかよく聞く経験、その程度な体験談。それなのに、あなたの人生変わったの。結局人間の本質って大して変わんないものなのね。自虐気味にそうひとりごちた。そう、こんなものよくある話なのに。いつの間にか流れていた涙を乱暴に拭い、もう一度目を閉じる。願わくは次こそは安らかな眠りを、と。
2023年7月15日 00:00
ふと集中が切れて、PCから目を上げそのまま天井を見つめる。蛍光灯の光が眩しくてぎゅっと目をつむる。今何時なんだろう?時計すら見る気力が湧かない。少しだけ歩いてこようか暗い夜道にほっとため息が出る。このまま夜が明けなければ良いのに。歩道橋の上でひとり明日が迫る音に耳を傾けている。
2023年6月30日 19:11
夜、ひとり受付の前にぽつりと座っている。BGMが思考を阻んでやけに鬱陶しい。たまに感じる人の気配に少しだけほっとする。それでも世界に忘れられたような不安は拭えなくて。繋がる先を求め、何となくスマホを開く。もっとも、その向こう側が確かに存在する保証なんて、どこにもないのだけれど。