暮れない日々を 覚えてますか あなたが暮れた 夏はもう来ないわ それでも確か 明日を見ていた から 暮れない日々を 覚えてますか
見上げれば そら
何色かも知らないまま クラめいてさ 分からなくなるわ 見上げた空ほど 遠のくから 何色かも 知らないまま ねえ
ある日回り疲れた 地球は止まっちゃって 僕らは空へ 放り出された
この夏をおいて あの夏を追う 慰めすら 多幸に過ぎぬ
夏を見上げる 眼差しと 日差しがぶつかる 揺蕩うように
見上げてばかりいた あの夏を どこかに忘れてきたのだ
思い出なんて嫌いだ 身に余る感情を 感じ尽くそうと藻掻いた日々すら ただ懐かしく 思い返すなんて
暮れないに 色褪せるとも 空は空 空は空色 間違いないの
さよなら 一言で終わるなら こんな気持ちなど 知りはしなかったわ
五感を震わせて 何物でもない何かを 掴む あなたはさては、
君がいた夏を通り過ぎたら 何でもないと笑えますか
世界が何色なら あなたは満足しただろう?
手鏡を じっと見ている 宵の闇
甘ったるいフラペチーノを飲んでいる 小さな詩を紡ぐ 一瞬、そよ風が吹く 寒気を感じて上着を羽織る 汚れた白い靴 儚い、心の柔らかい部分
小さな春につまづいて さめざめと泣く 空を見た あなたはきっと 優しいから、 優しさのまま 死ぬんでしょう
ただ春を ただ春を待つ 枯れ木かな
あの夏を 思い出れば 君がいて かくも哀しき 夏と知りせば
夏を待つ。
私はもういちど 前を向く