【90%以下は危険】パルスオキシメーターがあれば呼吸器の緊急事態がわかる【日本製&医療機器認証済みパルスオキシメーター】

看護師の友人・雪ちゃんは、昨年から某大都市の保健所内に臨時設置されたコロナ患者対応のための電話センターに派遣勤務しているのですが、

病床使用率が高いから無症状や軽症の方には「自宅にこもって安静にしてください」と電話で伝えるんだけど、無症状・軽症から数時間で急変して重篤な状態に陥るケースも多いから怖いよね。

としっかり私を脅かした上で、

万一のために自宅用にパルスオキシメーターを買っておいた方がいいよ。絶対。感染してからだと後悔するよ。絶対。

と教えてくれました。

パルスオキシメーターとは動脈血酸素飽和度(SpO2)と脈拍数を測定するための装置

皮膚を通して動脈血酸素飽和度(SpO2)と脈拍数を測定するための装置です。赤い光の出る装置(プローブ)を指にはさむことで測定します。

パルスオキシメーター、見たことありませんか?こんなやつです。


動脈血酸素飽和度(SpO2)血中酸素濃度あるいは血中酸素飽和度とも言われます


つまり、血液中の酸素の濃度のことです。(そのまま)

雪ちゃんいわく、

この血中酸素濃度の数値(動脈血酸素飽和度=SpO2)が90%を下回るときは、発熱などの自覚症状が全くなくても呼吸器がかなりヤバい状態。すぐに医師や専門家に連絡すべき。生きて。

だそうです。コロナ感染であろうと通常の肺炎であろうと「呼吸器がかなりヤバい状態」なので、自覚症状の有無に関わらずかかりつけの病院又は診療所に【必ず電話で】連絡して相談してください。

【注釈】一般的には血中酸素濃度(血中酸素飽和度)の正常値は99~96%とされていますが、95%未満で通常の生活を過ごしている方もいます。


パルスオキシメーターの数値90%未満は即入院レベル。但し、医療崩壊していなければ。


雪ちゃんの話ですが、現在のようにコロナ病棟の病床が逼迫している状況では

患者さんから電話で「いつもより少し呼吸が苦しいような気がします」とか「咳がたくさん出ます」とか自覚症状を聞いても、高齢者や基礎疾患がなければ多くの場合は「しばらくは自宅療養のままで様子を見てください」と回答するしかない。

のだそうです。まして、自覚症状が無いか軽症だと、なおさら医師のいる病院に入院することは難しいようです。

一方、パルスオキシメーターで測定していて明らかに異常値を示している患者さんの場合、自覚症状があろうがなかろうが通常は即入院の判断だそうです。

「普段はパルスオキシメーターの数値が97~98%なのですが、昨日の夜から95%以下で今日は90%前後、ときどき80%台です」と言われたら即搬送しないと命が危ないので、そのまま自宅療養で様子見して、ということにはまずならない。(但し、医療崩壊していなければ)

という話でした。今の状況じゃなくなったら命が危なくても入院できないケースが出てくるんですね・・・。医療崩壊こわい・・・。

いわゆる医療崩壊の状況になったら「もうしばらく自宅でがんばってください」と言わなければならないのかな。考えるだけでしんどいわ。

現場の医療従事者にとって本当に苦しいことだと思います。けして遠い話ではないという切迫感を受けました。


パルスオキシメーターで新型コロナの感染予防はできませんし、感染判断はできません。


これは大切なことなので強調しておきますが、パルスオキシメーターで新型コロナの感染判断はできません。数値が高いからコロナ感染していないわけでもなく、数値が低いからコロナ感染しているというわけでもありません。自己判断は禁物です。

パルスオキシメータの数値によって、新型コロナウイルスの感染判断はできません。病状の重症度の判断には有効で、急性呼吸不全を起こす可能性のある慢性疾患患者様の日常管理や、医療機関・介護施設などでの患者様・入所者様の病状判断に重要な製品です。急性呼吸不全を起こすリスクの高い家族がおられない一般家庭で、パルスオキシメータを感染予防目的のために購入されることはお避け下さい。本当に必要な方への供給を優先いただきますよう、お願い申し上げます。
引用:コニカミノルタジャパン株式会社「パルスオキシメーター知恵袋」


コロナ感染しているかに関わらず血中酸素濃度が低いならあなたの呼吸器が緊急事態であることは間違いないです。正しい機器で正しく測定しているのに普段よりも数値が低いときには急いで医師の判断を仰ぐべき。まずは必ず電話です。

第三波も収束の方向に転じているようですが、これから再び感染拡大して需給がひっ迫してくる状況になったら本当に必要な方が優先されるべきです。

いま現在は余裕があり、Amazonや楽天にも普通に購入できるようです。パルスオキシメーターが必要と感じる方は、いま世の中に在庫がじゅうぶんあるうちに備えておきたいですね。


日本製・医療機器認証済みのパルスオキシメーターでないと意味がないという医療従事者さんのこだわり


現役看護師の雪ちゃんは、昨春の緊急事態宣言の少し前にパルスオキシメーターを買おうとしたけど日本製・医療機器認証済みのものが在庫切れでまったく入手できなかったそうです。

Amazonでは医療機器認証済みではない海外製(主に中国製)の安いものが出回っていたそうですが、雪ちゃんは「命にかかわる動脈血酸素飽和度(SpO2)の測定をするのに医療機器認証済みではないパルスオキシメーター(のようなもの)を入手しても意味がない」と考えたそうです。


日本製&医療機器認証済みの医療用パルスオキシメーターが安心ですが高額、一般家庭用やアップルウォッチもあります


日本製でなくても認証済みでなくてもフィットネス用のFitbitや最新のアップルウォッチなど、家庭で使うなら医療用パルスオキシメーター以外の選択肢もあるとは思いますが、

そのあたりが看護師のこだわりですね、、、

昨夏には在庫が回復してパルスオキシメーターを入手できたとのこと。2つ購入してひとつは自分用、もう一つは両親のいる実家に送ったそうです。

なお、彼女の実家のお父さんは数年前に肺がんの手術で片方の肺を半分くらい切除していて、コロナ感染に関わらず、毎朝パルスオキシメーターで血中酸素濃度を測定しているそうです。

「コロナに感染しないよう十分に気をつけて生活していても無症状から急変する話を聞くとやっぱり不安だし、日々の数値が安定していると安心できる。もし普段の数字より低くなったときは病院医師に数字で説明できるから安心だ」

とご両親はとても喜んでくれたそうです。



たしかにパルスオキシメーターがあると安心できる気がする(個人の感想です)


もともと乾燥に弱くて空咳をしてしまいがちな私も、空気が乾いている日にノド(肺?)の調子が悪いときや、なんとなく空咳が多い日に、「コロナではないと思うけど、、、もしかして、、、」と思いながら時々パルスオキシメーターで測定しています。

今のところ動脈血酸素飽和度(SpO2)が95%を下回っていることは一度もなく、96~98%くらいの数字が出ます。肺の切除をしている雪ちゃんのお父さんの場合でも滅多に95%を下回ることはないそうです。(人によると思います)

体温計と同じで、測定がまずくて普段と違う数値が出る(低い)ことがあります。慌てず落ち着いて再計測してみてください。それでも95%以下の数字が表示されるようであれば急いで専門家の判断を仰いでください。

医療用のものでなくても、万一のために体調管理も兼ねてパルスオキシメーターがあると安心です。

コロナの場合は、軽症や無症状でも血液中の酸素量が減っているケースもあるそうです。一家に一台あれば毎日計測できるので、特に高齢者の方や基礎疾患がある方は毎日測定して正常値であることを確認すれば安心できると思います。

医療機器認証済みのパルスオキシメーターはどこで買えるの?


私は雪ちゃんから教えてもらった看護師さんが使うナース用品の専門サイト(アンファミエ)で日本製&医療機器認証済みのパルスオキシメーターを購入してもらいました。

調べてみるとパルスオキシメーターの一般需要が高まっていることもあり、Amazonや楽天でも日本製で医療機器認証済みの同等品が手軽に購入できるようです。

プロ仕様の医療用パルスオキシメーターから海外製のフィットネス用の安価なものまでめちゃくちゃたくさん出品されていますので、おすすめできそうな3選(医療従事者向けの①②を含めると5選)を掲載しておきます。

いまの状況で医療従事者でない一般の方が安心のために購入するのであれば、③か④か⑤をお勧めします。


①Amazonで医療従事者のみ限定で購入できるコニカミノルタのパルスオキシメーター

コニカミノルタのパルスオキシメーターです。Amazonで医療従事者の方のみ購入できます。最安の一般家庭用のパルスオキシメーターと比べると10倍以上の値段ですがそれだけ高精度なのでしょう。主に医療機関で使用されています。


②こちらも医療従事者向けのプロ仕様、日本精密測器(NISSEI)のパルスオキシメーター

よく見ると液晶画面の表示部分がコニカミノルタと同じだし外観の形状も同じみたいですね。もしかしてコニカミノルタからOEM供給されているのでしょうか。いや、逆かもしれないです。あくまで想像です。未確認情報です。


③Amazonの一般家庭用でもっとも評価が高く価格も高めのパルスオキシメーター(日本製・医療機器認証・国内検査済み)

お値段もまずまず高いですが、それでもコニカミノルタや日本精密測器信頼できるものを買うべきだと思います。


④Amazonベストセラー1位のパルスオキシメーターは評価やコメントがやや微妙だけどお手頃価格

微妙ではありますが、日本国内での医療機器認証取得済(日本製ではない)かつベストセラー1位なので、紹介させていただきます。お値段は手頃です。中国製のようです。

雪ちゃんの友人の看護師さんは同程度の金額のものを買って自宅に置いているそうです。「ちゃんとしたところ(看護師さん向け通販サイト)で買えば、値段は安くても関係ないよ」というのが現役看護師さんの見解ではありました。責任は持ちません。

なお、パルスオキシメーターは、指先が冷えているなど血液の循環が悪い方(血液の循環が悪いタイミングで測定すると)は数値が低く測定されることがあるそうです。指先をこすって温めるマッサージをすると正常値になることがあるようです。レビューコメントに「低く測定される」というものがあります。正しい機器で正しい方法で測定することが大切です。責任は持ちません。


⑤昨年発売された最新のApple Watch Series 6(アップルウォッチ)に搭載された血中酸素濃度測定アプリ

昨年発売された最新のApple Watch Series 6(アップルウォッチ)には血中酸素濃度測定アプリが搭載されていることで話題になりました。

血中酸素ウェルネス App を使えば、血中に取り込まれた酸素のレベルを手首からじかに、いつでも好きな時に (オンデマンドで) 測定して、全体的なウェルネスの状態を知ることができます。血中酸素ウェルネス App による測定は医療用ではなく、あくまで一般的なフィットネスとウェルネスを目的としたものです。
Apple社のサイトから引用:https://support.apple.com/ja-jp/HT211851

これは医療用のパルスオキシメーターではなくフィットネスや健康のための機能です。医療機器認証済みの精密性がないかもしれませんが、普段測定する必要のない一般の方にとっては、いざというときに備えるためだけに医療用パルスオキシメーターを購入するよりも、日常的に使用するアップルウォッチの方がよいかもしれませんね。


小池都知事もコロナで自宅療養となっている感染者にはパルスオキシメーターを配布すると言及


冒頭に雪ちゃんの話として書きましたが、自覚症状がない方でも急変することがあります。自宅療養中に急変して亡くなる方のニュースが増えています。とてもこわいことです。

昨日の会見で小池都知事も自宅療養の人にパルスオキシメーターを配布すると言っていましたので、もしかすると会見を見た方がパルスオキシメーターを大量に注文したりして、また在庫不足になるかもしれません。

コニカミノルタさんのホームページにもあるように本当に必要な方が優先されるべきです。この緊急時に使われない医療用パルスオキシメーターを一般家庭に眠らせてはいけません。(まして、パルスオキシメーターを高額転売して稼ごうとする不当転売業者には天罰がくだりますように)


医療機器認証済みでないパルスオキシメーターはどうなの?

1,000円前後の海外製「パルスオキシメーター」がたくさん出品されています。安いには安いなりの理由がありますので、レビューをよく確認してみてください。フィットネス目的であれば使えるかもしれません。

商品名タイトルには医療機器認証と書いてありますが・・・どこの国の医療機器認証なのか不明・・・というか認証済みなのかどうかも不明・・・まあ、899円なら・・・いや、いざというときに役に立ちそうにないかな・・・(責任は持ちません)


コロナ感染していない一般の人が安心のために買うのなら日本製&医療機器認証済みのパルスオキシメーターでなくてもよさそう

万一のときに慌てないためにも、血中酸素濃度の正常値やパルスオキシメーターの役割について理解しておくことは大切です。Fitbitなどのフィットネス用としてのものであれば、日常的に手頃に計測することができます。

昨年、アップルウォッチに搭載されてからアップルウォッチ以外のスマートウォッチにも血中酸素濃度を測定できるものがたくさん販売されていますので、ご自身の用途に合わせて選んでみてください。

Fitbitのスマートウォッチは、センサーを使って睡眠中の血中酸素ウェルネスを推定します。
Fitbit 血中酸素ウェルネス機能は、一般的な健康維持のみを目的としたものであり、医療目的で使用したり、判断したりするためのものではありません。質問や健康上の問題がある場合は、医療の専門家に必ず相談してください。
引用元:Fitbitサイトより
https://help.fitbit.com/articles/ja/Help_article/2459.htm


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