長岡参

映像作家、映画監督 | 代表作『産土』『神山アローン』(U-nextで配信中)『あわうた』(ポルト国際映画祭監督週間コンペにて二部門受賞)池袋東西の伝統芸能を追う作品『音、鳴りやまぬ。』編集中。『それでも種をとる人(仮題)』『せきぞろ(仮題)』コロナ禍で大幅制作遅延してます。

長岡参

映像作家、映画監督 | 代表作『産土』『神山アローン』(U-nextで配信中)『あわうた』(ポルト国際映画祭監督週間コンペにて二部門受賞)池袋東西の伝統芸能を追う作品『音、鳴りやまぬ。』編集中。『それでも種をとる人(仮題)』『せきぞろ(仮題)』コロナ禍で大幅制作遅延してます。

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    • 参の徒然

    • 産土 / Ubusuna 第1部マガジン

      映画『産土』のオンライン再編集版にまつわるインタビューや、コラム等を掲載していきます。

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    陥穽(カンセ・ヰ)…第五回阿波しらさぎ文学賞応募作

     戸田雅之は、ふとい指で焦茶色の合皮の手帳をめくる。  一昨日の十四時三二分頃、Y川沿いのゴルフ場の池に落ち、あっさり逝ってしまった父・克己の手帳はそこで途切れていた。雅之は同じ部分を数度読み直してからそれをYシャツの胸ポケに挿れると運転席から身を捩り、充血した大きい蛙のような目を見開いて、倒した後部座席の上に横たわる白い特殊防厄袋を眺めつつ、スマホを取りだして電話をかけた。 「あ、かあさん?俺やけど、うん。今うけとってきたわ」「はぁ御苦労様でした~お父さん、どんな顔やっ

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      • 土取利行 浜辺のサヌカイト/いのちの海に捧げるサウンドレクイエム

        酷い時代になったものである。 これによって民主主義が崩壊するのか、 いや崩壊しているからこうなったのか。 僕にはさっぱり分からない。 分からぬまま、目の前のことを一つ一つ積み上げるしかない。 というわけで、久しぶりに新しい仕事を紹介させてください。 音楽家・土取利行さんの撮影を担当した音楽映像作品を 目下編集中ですが、それに先駆け昨夜半完成した予告編を アップしたいと思います。 いのちの海に捧げるサウンドレクイエム」というサブタイトルがつけられこのプロジェク

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        • 間ノート

          以下は、二三歳前後の僕が、青山ゼミで作成した『AA』という音楽批評家、間章のドキュメンタリーのための資料を集めながら書いた半ば台本のような、半ばただのノートのようなものである。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                                    「せせせせ・・・世界とおまえとの闘いでは常に世界を、ししし・・・支援せよ」フランツ・カフカ 〇字幕「A・A」点滅 (阿部薫、なしくずしの死 かかる)  AID

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          • 3/28 FBに書いた投稿

            ご無沙汰しております。 バタバタしているのもあり、最近めっきりFacebookに投稿していないですが、ショー・マスト・ゴー・オンってな具合で、Twitterには結構どうでも良いことをせっせと書いており、お喋りは止んではおりません。(そんな人がいるかどうかは知らぬものの)長岡の文章がなくて禁断症状が出てる方は、こちらまでどうぞ。 https://twitter.com/mile_nagaoka なんというか最近オフィシャルな感じで文章を書く機会がやや増えており、これまでブ

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            新作映画『音、鳴りやまぬ。』完成

            今朝2時ごろ、明日試写的に初公開する予定の、コロナ禍の中で苦闘する豊島区の伝統芸能の人々を追ったドキュメンタリー映画作品の編集が出来上がりました。60分予定のところが、83分に。ファイル名に「_0229」とかつけちゃうほど、もうこれ絶対終わらねとか思いながら、なんとか一切合切手を抜かずできました。(音とか色の調整はまだですが) ーー助成事業だし、ここまでやらなくていいのでは? 自分でもそう思います。しっかし、日頃映画制作の機会が非常に限定される身としては、そしてそのような

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            あけましておめでとうございまっす。

            あけましておめでとうございまっす。 本年もよろしくおねがいします。 2021年はその前年と同じく半分眠っていたようなものでした。眠り続けたら死が近づいてくるというのに、寝覚められないという眠り。まあこれは僕だけではないものの、人前に出ていけない、どこにも参っていけないというのは、職業柄やはり悲「惨」になってしまいます。 数年温めていた企画をクラファンを敢行→達成して、どりゃあ撮るぞぉと思っていたいたものの、ご時世柄外に出れず、気がつけば種蒔きの季節も、収穫の季節も終わっ

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            第4回阿波しらさぎ文学賞一次選考迄通過作『火夫』

            「なんあれ?」  助手席の妻が低い声でそう呟き顎をしゃくった。 「え?」「そこよそこー」エイヤッと覚悟して首を右へ捻り、なんとか視線を向ける。羊羹屋横の原っぱに汚らしい猫の額程度の木造小屋があり、ボロ壁の隙間からにゅっと突き出た炎がトタン屋根を火先でペロペロ舐めていた。小屋の前にいる五十台後半と思われる見知らぬ男が農業コンテナの上からヒョイっと飛び降りると、素早く木片を小脇に抱えた。男は棒のような身体に眼鏡をかけた瓜実顔をちょこんとのせ、ダンスでもしているかのような軽やかな身

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            9年ぶりの木頭村

            佐々木芽生さんに会いに久しぶりに木頭村に赴いた。 僕の住う佐那河内村と同県であるが、近いようでいてかなり遠く片道2時間半ほど、つまり大阪に行くのと同程度の時間がかかる。月日を数えてみると実に9年ぶりだった。 那賀川沿いのクネクネ道をひたすら進み木頭村に入る。 最初はあまり変わっていないようにも思えたが、次第に変化に気付いてくる。 たとえば、ロケで宿泊していた小森旅館という旅館はすでに休業していたし、当時はなかった今風のロゴや建物を見て暫しギョッとし浦島感が湧く。 佐々木さ

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            [ご報告と募集]

            熟慮の末の決断ですが、この度神山町の中心部にある旧製茶工場を改装した私の仕事場/COJOを売りに出すことにしました。 (9/27追記…やや進展があり、購買後の賃貸を前提に購買を検討されている方が現れてきました。なので下の条件面を若干変更します) 2013年にこの場所をこの辺り一帯の地主さんから譲ってもらい、仕事場として使うようになってから約8年間、自分のスペックを遥かに超えた大きさと古さのこの建物を、いかに有効にリノベーションできるのかを考え、いろんな事にチャレンジしてき

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            心象 11/30

            自分でも忘れがちになるが、結局僕は「SNS作家」なのだと思った。 DIY作家でも、自称映画監督でもなんでもいいが、 結局ネットの海なしでは何もできないくだらない者だ。 - 2008年6/3に僕はTwitterに「お。」という初のツイートをし、同日生まれてはじめての痛風を発症した。 - 2010年3月、Twitterの外部アプリで、ご近所さん検索をし、トムさんと出会った。 - 同年6月、Twitterで出会った見知らぬ女性と同棲を始めた。今の嫁である。 結局今の徳島での生

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            ep3 『森林鉄道』解説

             以下に書く事は基本的には蛇足である。 本編映像 ============ 1. イン・ザ・資料の山 今更ながら8年前に大量に取り寄せた資料の山を崩し、仔々細々、改めて読みだした。  『産土』本篇の中では、ほとんど〈遠山エリア〉のことを扱えなかったため、それ以上後追い/深堀りをすることがなかったのであるが、今回再編集するにあたり、何も知らないでいるのはなにか失礼であるような気がし、純粋にもっと知りたいと思った。そして紙の資料とともに頂いていた数枚のDVDも改めて見た。

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            徳島そごう最終日 2020.8.21

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            「生きていく方向」 渡邉嘉蔵さん(飯田市元副市長)インタビュー

            渡邉嘉蔵さん(昭和29年3月生まれ) ——まずいきなり単純な質問ですが、飯田市ってどういうところですか? 渡邉:飯田ってどういうところ?(笑)…難しいな、どういう点に着目してってところになるんだけど、今「多様性」って言葉が一つのこう、時代のキーワードみたいに色んな所で言われてるけど、そういうことから言えば飯田ってまさに色んな面でほんとに「多様性に富んだ地域」ってことが言えるんじゃないかな、っていうふうに思いますね。例えば文化しかり、自然環境しかり、産業構造しかり。広い

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            産土 オンライン版 (Episode 2) 解説

            ●イントロダクション  いきなり言い訳から入るようで恐縮至極だがこれはもう8年も前の事。うろ覚え感は否めない。かの高名な文化人類学者レヴィ=ストロースだって『悲しき熱帯』を刊行したのは、旅から18年後くらいだったと云うが、それに比べれば自分の年月なんてまだまだ余裕が…なんて事を考えて自分を慰めようともするが、叶うならばもっと早くこういうものを書きたかった。だが映像というものは不思議なもので、幾多の撮影したフッテージを見続けていると、当時の空気感や息使いのようなものが妙に蘇って

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            石垣の公営塾生徒たちの感想

            *注意:この記事は映画の内容のネタバレになる恐れがあります。  映画監督で元衆議院議員の長島一由さんが運営に携われている石垣市公営塾にて、ゲスト講師として招聘されていた土屋敏男さん(日本テレビプロデューサー)の授業で『神山アローン』を上映していただきました。 授業の模様  僕自身はただ映画を提供しただけなので詳細を知らなかったんですが、調べてみると公営塾とは次のようなものみたいです。 石垣島の近くには、竹富島、与那国島、波照間島、西表島、小浜島など多くの離島があります

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            『神山アローン』への応援コメント

            各分野の識者の方々に、忝なくもコメントを頂いておりますのでここに紹介させて頂きます。(敬称略) 吉村萬壱(小説家)   徳島県で一番最初にマニキュアを塗った女「サッちゃん」の生き様に、私の心は鷲掴みにされた。  神山という美しい天空の村。そこに生きた一人の型破りの女の過剰なる生。劇団の花形女優にして数億円を稼ぎ出し、前科二犯にして娘に先立たれたサッちゃんの波乱万丈の人生が凄い。道を求めていた長岡マイルという一人の映像作家が、生活を賭して彼女の人生に喰らい付き、その栄光と後

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