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つづく。

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『つづく。』シリーズです。
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つづく2024

つづく2024

酒にめっきり弱くなった。年齢のせいか、飲酒習慣がなくなったせいか。昔は普通に朝まで飲んでたりしたのに、最近では5杯くらい飲んだらまあまあ酔っ払って、頭も痛いしちょっと気持ち悪いみたいな状況になってしまう。つらい。かと言って毎日飲酒するのはあまりにコスパが悪すぎるので本気で禁酒を考え始める今日この頃。

まだ5月だというのに蚊に刺される。ちょっと茶色いタイプのヤツで、羽音がうるさい。窓を開けて寝たい

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続け。

一杯だけビールを飲んだ。話し込んでしまって、あっという間に時間が過ぎて、ほんとはもうちょい早く帰るつもりだったのになという言葉を飲み込む。

「最近全然酒飲まないんだよ」が口癖になる毎日は果たして楽しいといえるのか、もしくは酒に頼らない毎日が楽しいと思えるようになったのか。
その割に今週はよく飲んだ。

3〜4年前はほんとうにひどく酒を飲んでいた。楽しかったからいいんだけど。
それから比べたら大し

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続×6・つづく

続×6・つづく

続いて欲しい。
友達が年下にさん付けで呼ばれてるのがなんか面白くて笑っちゃうこととか。
油断してたら自分もそうやって呼ばれてることに気づいてまた面白くなってしまうこととか。

続いて欲しかった。
喫煙所に行けばいつもの人たちがいて、他愛もない話の隙間を煙で埋めながら過ごす日々が。 
誰かがアメスピを吸ってるせいで自然と2本目のタバコをとりだすこととか。

続いて欲しい訳ではない。
でも、少しだけ仲

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続・続・続・続・続・つづく

続・続・続・続・続・つづく

路地裏。タバコに火をつける。いくつもの室外機がやかましく稼働している音が背中に響いた。
換気口から漂う居酒屋の匂いがふと懐かしさを覚えさせる。あのバイト先も、こんな匂いだった。

プラシーボ。どうやらそうだったかもしれない。変に体調が悪い気がしていたのは、多分気のせいだ。
「寒い?」と聞かれて「そうでもないですね」と答えたが、きっとホントはちょっと寒かったのだ。

電車。日曜なのにこんなに人が溢れ

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続・続・続・続・つづく

続・続・続・続・つづく

久しぶりに通った街。「ここ、古本屋だったなあ」とふと今は美容室になっている店の看板を見た。年季が入っている。
そうか、ここが美容室になってからも結構経っているのか。
最後にここで本を買ったのは多分もう10年以上前だ。古本屋独特の匂い、日焼けした表紙、無口な店主。悪くなかったな、と思い出してももうあの店はどこにもない。

今は学習塾になってしまった店を眺める。カレー屋の二階。前はダーツ・ビリヤードバ

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続・続・続・つづく。

続・続・続・つづく。

暑くなってきた。こないだまで寒い寒いと文句を言っていたのに、いつの間にか今度は暑い暑いと言っている。
初夏に訪れる夏の前哨戦。この後にはどうせ梅雨が来るんだろ、と未だに長袖に別れを言えていない。雨なんか降らないで欲しいとも思うが、そうすると多分夏の暑さはもっとひどくなるんだろうな。仕方なく受け入れる。

本が読めないでいる。僕の場合はきっと、読書には少し心の余裕が必要なのだ。
そして一度ついたはず

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続・続・つづく。

続・続・つづく。

一月は行く。あと数時間で2022年の最初の月が終わってしまう。この間−と言っても一週間くらいまえだが−「なんだか今年の一月は長い気がする」などと呟いたが、振り返ってみればそんなことはなかった。

前から冬季五輪が行われる年になると「オリンピックってこの前やらなかったっけ?」と思うが今年は特にそう思う。なんなら本当にこの前やったばかりだから、気のせいでもないのだけれど。

○月○日まで、とポスターに

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続・つづく。

続・つづく。

自分の人生が映画になるとしたら、なんて考えてみたりする。2時間半の映画だとして、今はどのあたりだろうか。

人生はよく時計に例えられたりする。「若い君たちはまだ朝なのだから」と言われたりするが、どうもピンとこない。
朝だろうが夜だろうが、寝てる日は寝てるし、大体午前中は脳みそが停止している僕にとって朝は恨みこそすれ嬉しいものではない。
それに、歳を取れば取るほど時間は早く進むという説もある。人生の

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つづく。

つづく。

親戚のおじさんの「もうこんなに大きくなったのか」という言葉が煩わしかった。
「しばらく会ってないんだからそりゃそうだろ」と思ったし、「じゃあ逆にどのくらい成長してればいいんだ」とも思った。
しかしどうだろう、今となってはその言葉の持つ意味が分かりかけている。
自分の後輩が気付けば大学を卒業したり、成人していたり、そんな場面に直面した時に「もうこんなに大きくなったのか」と言いたくなってしまう。

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