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真夜中に拡声器で叫ぶ

2024年11月 気分障害(うつ病)と診断を受けました。
その後、職場も病休から休職となりました。

毎日、天井とにらめっこしている時間が長かったです。
そして、お布団と仲良しになりました。

何かしたいと思っても
自分の体が言うことをきいてくれない。
睡眠時間も起床時間も、毎日バラバラで病院に行くのも一苦労でした。
たたき起こされて、ボケボケの状況で車に乗り、病院に連れて行ってもらいました。(心療内科以外にも通っている科があるので大変でした。)

うつ病中に、スマホに自分の思ったことをメモしていました。
それを心療内科でカウンセリングの際に伝えたところ、
「その想い発信してみるのはいかがでしょうか」とアドバイスをもらいました。
最初は、X(旧Twitter)やInstagramでもいいかと思ったのです。

しかし、想いをまとめて伝えることが苦手です。
文字数が上限を超えてしまうのです。
そこで出会ったのがnoteでした。

わたしの想いがどれくらいの人に伝わるかわからないけれど、
何か一つ読んでくれた人に、想いが伝わってくれたらいいな、
寄り添えたらいいなと思って書き出しました。

今は、最深部から少しずつ立ち直ってきている途中です。最深部の状況から見た現実や社会を言葉にして並べています。
きっと診断を受けたあの日からしばらくは
真夜中メモに向かって叫んでいたのだと思います。叫んだ後、それをキャンパスに散りばめて投稿していました。

それを今回のタイトル『真夜中に拡声器で叫ぶ』としました。
改めて、このタイトルをもとに最後に文章があります。最新作です。

※それ以外のお話は、以前noteに投稿したものですが、
一部改変しています。

自分が気になると思ったページから読んでかまいません。
あなたの心の空に何か残りますように。
心空オリジナル短編集 第1版 開演です。



レントゲンには、写らない

痛い
紙で指を切った
血が少しだけ出た
ばんそうこうを貼って
2、3日もすれば治る

痛い
ドッジボールで受け損なった
中指が腫れている
レントゲンを撮ってみたら
骨折していた。
固定したり、湿布を貼ったり
リハビリすれば
2、3ヶ月で治る

???
悪口を言われた。言いたいことが言えない。
助けを求めたのに、頑張れるから大丈夫と言われ、帰された。
頭やお腹が痛いが、病院ではなんともない。
怠けている、さぼっているだけだといわれた。

紹介してもらったのは、心の病院。

アンケート用紙みたいなものとボールペンを渡された。
レントゲンを撮ったり、MRIに入るのかと思ったけど違うみたい。
書き終えて先生とお話をした。
わたしは、心に傷ができたらしい。
それが原因でお腹が痛くなったり、頭が痛くなったりしてるんだって。

血も出ていない、レントゲンにも映っていないのにすごいな。
薬を飲んで、カウンセリングを受けるんだって。
先生とお話をしていくと、よくなっていくんだって。

でもね、一度傷ついた心は
元の形に戻ることはないんだって。
完全に治るのではなく、症状が和らぐ。
完治という言葉ではなく、寛解というんだって。

心の病は、
目にも見えないし、レントゲンに映らない

いつからわたしの心は傷ついていたのかな?
目には見えない傷って怖い。

おしまい
©️七沢 心空


灯は個性

いつもの朝 目覚ましが鳴る
何が起きたのか わからなかった
ひとりぽつん 取り残された

辺りは 真っ暗
灯が一つ落ちている
照らしてみると
暗い道が無数にあり 続いている

また少し進むと 灯が落ちている
ただ、夢中で 灯を集めた
少しずつだけど あたたかくなってきた
少しずつだけど あたりが見えてきた

集めた灯りを 落としそうになる
だいじょうぶ だいじょうぶ
誰か何人か寄ってきて、
手を 差し伸べてくれた
バラバラな灯が まとまってきた

何をしているのかな
照らした先にいたのは、自分
見たことのない新しい自分だ
これは自分探しなのか?
不思議な感覚
道は、たくさんある
進んで 戻っての繰り返し

あの日に戻りたい
あの日に戻りたくない
感情が入り乱れる
喜怒哀楽だけでは、まとまらない

だいじょうぶ だいじょうぶ
誰かが言う
生まれたときに 神様があなたのよさを
プレゼントしてくれている
わたしのよさを みてくれる人はいる

その集めた灯の中をみてごらん
「集中力」「アイドル」「読書」「お世話好き」
「余計な一言がある」
「ルーティンでないことが起こるとパニックになる」
あなたの「よさ」も「悪さ」も 書いてある

この灯は「個性」だ

だから 自分のできること
集めた灯 「個性」を使って
まずはやってみよう
自分のできたことに 大小なんてない
行動できたことがえらい

だいじょうぶ だいじょうぶ
また、誰かが言う
行動したことによって
2割の人は 賞賛してくれる
6割の人は 普通と思う
2割の人は 批判してくる
必ず2割の人は わたしの味方である人だ

行動したなら 休まなきゃ
経験したこと 学んだこと
無駄になることなんて
絶対にない

暗くて 不安かもしれない
でも それが一生続くわけではない
自分を見つめ直して
できることでいい
やってみる 休んでみる

そうすれば、いつかかならず
心の空が晴れて
きれいな虹も出て
素敵な人生歩めるよ

最後に だいじょうぶ だいじょうぶと
励ましてくれた人への
感謝の言葉を忘れずに 過ごす  

おしまい
©️七沢 心空


叶わない恋~Love letter~

推しを人として、好きになってしまった。

推しは、仕事という仮面して
わたしに接してくれている。
好意をもって接してくれているわけではない。営業だ。

だから、わたしは、好きと思えている。

しかし、仮面を外した
本当の顔の推しをわたしは、
何一つ、知らないことになる。

その仮面を外した
推しも好きになれるのか
それは、わからない。

推しの氷山の一角にも
満たない部分しか
知らないわたし。

けれども、推しが大好き

推しとお付き合いすることができたら
推しと一緒に暮らすことができたら
どれだけ、嬉しいことだろうか。

料理は、何を作ってくれるだろう?
一緒に買い物やドライブどこ行こう?
と妄想が風船のように膨らんでいく

現実、そんなことほぼあり得ない
宝くじで10億円当たるよりは確率高いのかな?

逆に、暮らすことができたとして
推しに自分のダメなところを見られて
推しが自分のことを幻滅してしまうのは、イヤ。

推しだって、神様ではない
苦手なことだってあるはずだ
あなたが思ってる推しと
かけ離れた性格かもしれないよね。

好きという想いだけでは、
付き合えないし、暮らせない。
そもそも関係が成り立たない。

何にしても
一緒に暮らすというのは、
いいところもダメなところも
理解し合うことが大切ですね。

そして、
ここまでは、譲れる!
ここは、絶対譲れない!
部分を受け止めることができないと
同じ生活空間には、いられない。

それは、推しと暮らすに限らず
どの人と暮らすにも必要なこと。

そんな夢物語でした。
もし、推しと暮らせる世界線に行くことができたら
これは、夢物語でも、妄想でもなく現実。

おしまい
©️七沢 心空


両方の人生なんて歩めない

『大丈夫 大丈夫』
そう言い聞かせながら 地下鉄を降りた
地下鉄の出口を降りると
ゆきがしんしんと降っていた

歩き出すと 辺りは、見たこともない制服ばかり
あの子頭よさそう きっと合格するんだろうな
英単語集読んでいる 私も読んだほうがいいかな
少しずつ不安が積もっていく

校舎に入る この学校の先生かな
おはようございます あいさつだけは自信あり
あいさつだけで合否決めてくれたら
絶対合格する自信ある
そんなに社会は甘くない

受験票をみて 自分の教室を確かめる
階段を上がるたびに 緊張が増していく
『あった』 教室に入ると
物音ひとつしない 静けさだ

みんな参考書や お手製のノートを見ている
私も見ないと その前にお手洗いに行っておこう
席に着く 参考書を見るが
頭に入ってこない 

それでもいい 眺めているだけで
そう自分に言い聞かせた
時間までに 会場にたどり着けただけでいいんだ

試験監督の先生が来た 注意事項等の説明があった
問題用紙が配られ 時間になるまで表紙を眺める
ドキドキ なんて言葉じゃ足りないくらいの緊張だった

「はじめ!」
一斉に問題用紙を開く 「バサッ!」
一瞬 出遅れた。

ゆっくりと問題を読み
解答用紙に答えを書いていく
あっという間に時間が
「やめ、手を置きなさい」
答案用紙が回収されていく。

「次は、○○時○○分から始めます。それまでに席についていてください」
やっと解放された 同時に
あの問題の答え あれだったかな
あの問題は あっている
なんて振り返っているのも、つかの間

次の教科の勉強しなきゃ。
その前に お手洗いに
始まったと思った試験も あっという間に 終わっていく

お昼休み 母の作ってくれたお弁当が とてもおいしく感じた
毎日 ケンカして 文句ばかり言っていたけど
この時ばかりは ありがとうと思った

あと一つ がんばろう
「やめ」試験終了
帰り道 校舎を見て
これが最後になりませんようにと
願いながら 地下鉄に向かった

全教科名前書いたかな?
あの問題の答えあれだったかも
色々反省点があるが どうしようもない
ただ 自分のやるべきことはやった
そう思うしかない

帰宅後 解答速報を見る
自己採点するが 本当にそう書いたかなんてわからない
落ちたかも そう思うがもう遅い

終わったことなんだから考えてもしょうがない
でも、気になってしょうがない

大丈夫
結果 そこで人生が決まるわけでない

合格だから いい人生なのか
不合格のほうが いい人生になったかもしれない
そんなの誰がわかるのさ
両方の人生なんて歩めない

どちらの道を進んだとして
メリット、デメリットがある。
もし違うなと思ったら
あなたの前には
沢山の道がある。

違う道に進路変更してもいいと思うよ。

おしまい
©️七沢 心空


朝は低空飛行 夜は宇宙圏

気分の波は
上がったり、下がったり

心の空
晴れたり、曇ったり

落ち着かない日々でも
わたしは 生きている

生きているだけで エライ
沈んでる時って ツライよね

ぶっちゃけ
最深部まで沈んだら
上がるだけだからね

元気な時だからそういう考えができるじゃん
ツライ時にそんな考えできん

わかる わかる

余裕のある 気分が上がってる時だから
そういう考えができるのね

ほんと不思議

朝は、低飛行(もはや落ちてる?動いていない?もはや飛んでもいない?)
夜は、宇宙圏(飛んでどっかに行ってしまっている)
そのくらい気分の差がある

もちろん
ずーーーーーっと低空飛行の日もある
ずーーーーーっと宇宙圏の日もある

低空飛行は

なにもしたくない(というよりできない
布団から動けない
体が重い・頭痛等の症状がある
テンションが低い
ネガティブ思考

ミクの低空飛行

宇宙圏は

活動的(疲れを知らない
めっっちゃ話す
お金の使い方が荒くなる
テンションが高い
ポジティブ思考

ミクの宇宙圏

心と体って 不思議だ
安定してすごしたい。

地面と宇宙圏を
行ったり来たりする
その振れ幅
もう少し小さくなりませんか

レントゲンには映らない心の傷。
すごく大きいな。

おしまい
©️七沢 心空


薄黄色のカーディガン

ブラザーを着る前に
新品の薄黄色のカーディガン
スラックスをはいて
重いかばんを背負い登校

見たくもない、桜色の校舎
腹痛や吐き気がする

カーディガンを着ていった初日
学年のトップニュースに

うちの中学校には、
校則というものは
存在しない

そのはずなのに
カーディガンは、校則違反
生徒指導の先生・担任
学年主任兼顧問に怒られる

担任の先生は
「女子みたいな恰好するのやめなさい」
え?男子がカーディガン着たらだめなの?
すごく不思議に思った。
だって学校寒いんだもん
暖房もっといれてほしい

「あいつ、女子じゃん。」
周りから声が聞こえる。

ブレザーの下に着るカーディガン
かわいいじゃん!と思っていたが、、、

「そっち女子トイレじゃないぞ」
とバカにされ、
登校しなくなった。

進学校であったためか
わたしのような底辺学力は、相手にされない
一年生の担任の先生に最初の個人懇談
言われた言葉は
「この程度の人間関係作れないなら社会でやっていけませんよ。あと、勉強にもう少し力入れないと社会から弾き出されますよ。」とね

今考えると、先生方も
不登校の生徒の扱いはめんどくさい
そんな風に思われていたのかも

校則なんて、いらない
何を着て学校に行ってもいいじゃん
どうして同じ方向に向けたがるのかな

成績だの、順位だの、人間関係だの
慣習?暗黙のルール?
くだらない
自由に生きていきたい

「まともな大人になれないよ」
「真面目になりなよ」
いろいろ
言われたが
知ったこっちゃない

悪いのはわたしじゃない

こんな制度を作った社会が悪い
成績だけで高校、大学を割り振られ
途中で脱落した人には、手を差し伸べてもくれない

そんな社会壊しちゃえ
どんな人でも
自分らしく生きていける

中学生の自分は
そう考えていた。

中学生のとき
そんなことを考えていた
彼は、自立はしていないが
何とか生きている

今生き方に悩んでいる・苦しんでいる
そんな子に送りたい
あなたの邪魔をしているのは
親でも、先生でも、友達でもない

社会の制度が悪いんだ
その社会の制度に騙されてきた
周囲の人たちが
あーだ、こーだ言っているだけ

あなたが生きたいように
生きてほしい
生きていれば
必ずいい出会いがある
必ずいいことがある
必ずあなたのよさを見つけて、
生かしてくれる人がいて、場所があるよ

おしまい
©️七沢 心空


公園の街灯

あの日
布団の上で
小さな窓から見えた
公園の街灯
わたしには とても綺麗にみえた

ある日
布団の上で
小さな窓から見えた
いつもより 早くついた街灯
わたしには とても綺麗にみえた

ある日
細かい何かが 落ちてきた
小さな窓から見えた
街灯に照らされる 雪だった
わたしには 眩しいくらいだった

ある日
部屋も外も暗い中
小さな窓から見えた
街灯を優しく包むような雪
絶望感と対比するような光景

ある日
布団の上で
もがく自分と
小さな窓から見えた
歪んだ、街灯と雪

ある日
その部屋を片付けた
小さな窓から見えた
街灯の灯りはない
雪がとても積もっていた

毎日 寝る前に
布団の上から
そっとカーテンを開ける
公園の街灯を見てから
寝床につく

いつもと変わらない
公園の街灯
どんな心空でも
変わらず、照らしてくれた

街灯の光
とても、大切だよ
起き上がることができたのも
きっとあなたのおかげ

比較対象は あの日
心が上か下か
さらに最深部か 
考えるだろう

わたしは、あの日みた景色を
忘れることは ないだろう


絶望 無気力 パニック
あの日
受け入れられなかったのか
心身ともに疲れすぎたのか
それはわからない

色々な出来事や
人のせいにした
言い訳だって
それをしたところでどうしようもない

置かれている自分の状況で
生きていかなければならない

そのために
「できること」をしてみよう
そして、人に頼ること
「助けて」と言えること
それが大切

一人じゃ何もできないもん

あの日から
片手分の月しかたっていない

あの日よりマシ
そう思える日々が1日でも多く来ますように

おしまい
©️七沢 心空


今を生きる

今の自分にできること
今の自分がしたいこと
やってみようじゃない

選択肢が多くて迷う
2つの道を進めない
誰か一本の道を選ぼう
どんな道も正解
何事もメリット
デメリットがある

自分は 人に恵まれてる
自分は 病気がある
自分は 障がいがある
自分は 個性がある
自分は 命がある

いつ死ぬかわからない
死ぬ間際に
満足が99%
後悔が1%であれば
いいと思う

この先の人生、決まっている

いや、生まれた瞬間に人生は、大方決まっているのだ
わたしたちに見えないだけで
神様はいつでも、複数の道を用意している
それはどれも自分には超えられない壁ではない

わたしたちはそこから選ぶ
自分が引っ張られる方に行く
自分の良さも悪さも連れて

決めた道の周りに
救いの手を差し伸べてくれる人がいる
それに気づくことができたら大丈夫
いつでも
助けて 手伝ってほしいですと言える

そして
必ずありがとうございますと言うだろう

ありがとう
有難い
有ることが難しい
だから
ありがとう

助けてくれる存在、自分のいる環境
それが日常に有ることが難しい
だからありがとうという

自分のことを
助けてくれる
理解してくれる
関わってくれる
寄り添ってくれる
そう言う人たちがいる(有る)ことが難しい
だから、ありがとうと言う

おしまい
©️七沢 心空


逆転ストーリーの始まりだ

生まれた瞬間 すでに周りと違った
どうして私だけ 何の価値もない
生きづらい世界 否定されて生きてきた
逃げ出すことすらできない 弱虫

暗い道を歩いてきた 何が行けないの
何もできない自分 どうして普通じゃないの
何度もここから 消えてしまいたい
あいつさえいなければ 消してしまえば

世の中ウソだらけ たたかれて 顔色伺って
浮いて 沈んで 飛ばされて 現在地はどこ?
人生の歩み方なんて 学校で教えてくれない
人生の歩み方なんて 教科書に載ってない

コントロールのきかない心と体
薬も注射もきかない 躁と鬱の繰り返し
寝むれない毎日 ただ時間がすぎていく
明日こそやるぞ 翌日、夕陽が沈んでる

わたしの道にどうして 光が入らないの?
悩んで もがいて 苦しんで 
もうムリだと不安で嘆き
意味のないこの日々に 終止符を打つ

今に見てろよ 個性(ぶき)を手にして
反撃開始
逆転ストーリーを創ってやる 
誰よりも何度もどん底から 這い上がってきた
ストレートに生きてきた 奴等とは違うんだ

私の進む道を邪魔しないでくれ クソな世界
そこまで邪魔して楽しいかい?
わたしならみんなが笑顔になる世界に導くよ
どろ沼の過去の遺産をすべて焼やして

少しの煌めき 努力と涙の糧をもって進んでやる
苦しんだ分 少しの攻撃じゃ効かないよ
わたしの人生の道 空けてくれる。

承認欲求を求めて 何が悪いの?
ほめられたいじゃん けなされて嬉しい?
生きるためには あたたかい光がないと進まない

何か文句ありますか? 
いいじゃんか やっと本気だそうと 
価値のないわたしが エンジンかけたんだから
わたしの人生 あなたたちに邪魔されたくない

変えられるのは 自分と今日という日だけ
信頼できるのは、自分と自分のスキルだけ
常識なんか覆してやる そこどけて
見てろよ 逆転ストーリーの始まりだ

おしまい
©️七沢 心空


真夜中に拡声器で叫ぶ

公演の街灯がついた
わたしの生活が始まる
またいつもと同じ天井

半径10m以内の生活。
食べて、飲んで、服用して。
お風呂は余裕があるときだけ入る。

なぜかって?
一度無理して入ってお風呂で貧血を起こしたり
パニック発作を起こして、体中アワアワのままお風呂場から出てきたり。

バームクーヘンとゼリーを食べる
薬を飲む(夜分)
朝と昼分の薬は、たたき起こされて飲んでいるので
飲んだかどうか記憶がない。

手元にあるスマホを見る
診断がついて病休・休職に入ってから毎日
思ったことや言葉などをスマホのメモ機能に残している。

その後、SNSを徘徊。
元気そうですね。批判して楽しいのか。
悲しそうだな。大変そうだな。様々な感情が出てくる。

一通り見たら携帯をポイ。
長い時間、携帯すら見るのが疲れる。
大好きな音楽も動画もマンガも一切受け付けない。
最初はそれがストレスでしょうがない。

どうして好きなことができなくなったの?

何のために生きているのだろう?
髪の毛が抜け(正確には、自分で無意識で引っ張って抜いている)
排便時に肛門が切れ出血。
ストレスによる空揚げ。食道が痛いって。
体に重りが乗っかっている。頭が重いのか痛いのかわからない。
かんがえれば考えるほど呼吸が苦しくなる。
息をしているのか、酸素は足りているのかわからない。

様々な症状が出てくると、生きている価値ある?
わたしをこんな状況にしたのは、職場のせいだ
わたしをこんな状況にしたのは、家庭環境を恨む。

書き足りなくなった瞬間。心からすべてのものが爆発。
物理的にものに当たり、叫び、自分でも何をしたのか覚えていない。
頓服薬を服用して、速攻眠気に襲われて寝てしまう。

でもあるとき。少しだけそんな自分でもいいんだと思える進歩もある。
ゼロヨンコース(0時から4時の宇宙圏タイム)
何でもできる。漫画も読める。文章だって書ける。スマホで動画も見られる。
一通り終わると、罪悪感。また寝ることができてないとね。
朝起きられず、また公園の街灯がつく頃起きる。

罪悪感や後悔、自己肯定感の低下はあるけれど、
「ゼロヨンコースかっこよくない?」と前向きな発言ができるように。

こっちは気分障害になって、片手しか月が経ってないんだよ
しょうがないじゃん。そんな簡単に、元気になったら
心療内科も精神科も混雑しないよ!
言い訳のように聞こえるかもしれないけど、
自分を受け入れようとしている。

過去のメモをもとに、またnoteの記事をもとに。
自分がどのような感情だったのか、どんな自分が舞い降りていたのか。
それは、真夜中に綴った言葉たちが自分が生きている証拠。

自分を受容する時、自分を拒否する時それが行き来する。
それがこのnoteやスマホのメモを通じてわかる。

そんな行き来も少しずつ差が縮まっていく。

ある日。
「ゴールデンウィークは10連休です。」と
インタビューに答えている人を見て、
「私なんか180連休超えますけれど・・・」と
自虐的にテレビにツッコミを入れることだってできる。

またまた、ある日
クマが出没しています。
「クマが冬眠から目が覚めんているのに、なぜわたしは目が覚めないんだ?クマに負けたということか。」ということもあった。

またまたまた、ある日
「中学校も高校も大学も社会人になっても学校にいけない時期があるのか、
もはや天才じゃない?」

自虐的に言っているが、「このままでいいとは思っていない」
早く復帰したい、早く日常生活を送りたいと思っている。
薬だって飲まない生活を送りたい。

「これが自分なんだ」完全ではないけれど受容できる日が増えてくる。
真夜中に拡声器で叫んだ毎日は、無駄ではなかった。
その経験や言葉があるからこそ、今の私がある。
その時の想いや辛さ、それは記憶だけでなく、体にしみ込んでいる気がする。

今日のこの瞬間も、この文章も自分の生きる上で支えとなってくれることだろう。

おしまい
©️七沢 心空


終わりに

健常者ではないことは、お分かりかと思います。
七沢 心空は、誰かの手を借りないと生きていくことができません。

それはこの先も変わらない事実です。
どれだけ努力してもできないことはできないです。

障がいや病気を抱えている以上、それを抱えたうえでどのように生活していくか、最大限考えて人生を送っていく必要があると思っています。

もちろん心空自信が、努力することはわかっています。
しかし、手を貸してくれる人や配慮を講じてくれる社会でなければ生きること自体が苦しくなってしまいます。

障がいや病気があっても生きやすい社会になるように、
男子だから女子だからはという性差もなくなればいいと思います。
どんなことが好きでもいいじゃないか。
どんな服を着たっていいじゃないか。
誰を好きになってもいいじゃないか。

もし、想いがあったら
真夜中に拡声器で一緒に叫びませんか?
真夜中でなくてもいいです。
叫ぶことで、解決はしないけど寄り添ってくれる人は必ずいます。

最後までお付き合いいただきありがとうございます。

心空オリジナル短編集 第1編 閉幕です。

心空オリジナル短編集 第2編は、こちら↓


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