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富士見町おためし移住体験記

先日、長野県の富士見町に家族でお試し移住をしてきました。

3泊4日という短い期間でしたが、行って本当に良かった!
結論としては、富士見町へ移住するという決意がこれで固まりました。

今回は、その体験レポをお届けしたいと思います。


富士見町の風土

我が家のある埼玉県某市から富士見町までは高速で片道3時間くらいです。
中央道を利用して山梨県を横切り、小淵沢インターを下りて国道20号を北に走るルートだったのですが、インターを下りてからは何もなさすぎてびっくりしました
YouTubeのドライブ動画で予習していたはずなんですが、実際に生で見ると迫力が違います。
あまりの何もなさに(失礼)来たときは一抹の不安がよぎりましたが、4日間も住めば都で、ぎゅっとコンパクトにまとまっているいい街だなと思えるようになりました。

基本、街中はどこを見ても山だらけです。
直前まで台風直撃の予報があったものの、山に囲まれているおかげかそれほど影響はなかったとのこと。
地震も関東や関西に比べたら少ないらしいし、災害が比較的少ないのは魅力のひとつです。大雪はまあ、日常だと思おう…

4日間天気はあまり良くなかったのですが、それでも埼玉よりずっと湿気が少なく、カラッとしていてとても過ごしやすかったです。
標高は1000メートル近くあるらしく、持ってきた化粧下地の容器がパンパンに膨らんでいました。空気が澄んでいてとても気持ちが良かったです。

富士見駅周辺は人の気配がかなりあります。
個人商店が多く、セブンやマツキヨ、西友などチェーン店もあり、生活するには不便ない環境です。
ただ急な坂道が多いので、街中でも車は必須かな…と思いました。

今回の訪問は夏だったので気候に関しては良い印象しかありませんでしたが、冬はまた全然変わりそうです。
てか、時期的に真冬の移住になりそうなんだよなぁ…まあ、それはそれで。

お試し体験住宅「夢想庵」

富士見町には、古民家暮らしを体験できる宿泊施設「夢想庵」があります。名前から素敵。
今回はここに4日間お泊まりしました。

集落の中にひっそりと佇む一軒家。
移住相談室ウツリスムステーションのスタッフの方が待っていて、縁側から直接中に招き入れてくれました。

築250年の空き家をリノベーションしたという内装は、まるで高級旅館
オーナーさんの趣味だという古道具もそこかしこにあり、まさに古き良き日本家屋といった感じ。
11ヶ月の娘も見慣れないものがあちこちにあり、家中の探検に大忙しでした。

夢想庵 居間

風の通りがよく、窓を開けて扇風機をつければ十分涼しい。というかそもそも冷房がありません。
冬に来れば写真右にある薪ストーブも使えるそうです。
あと今回は使わなかったけど、浴室の奥には露天風呂もありました。

家の目の前にはオーナーさんが手入れしている畑があり、食べられそうなものは好きなだけ採って食べてくれと、なんともありがたすぎるご厚意。
初日の夜はミニトマトやナス、ししとうを採って夏野菜カレーを作りました。野菜がみずみずしくて最高に美味しかった!
帰るときにもオーナーさんがこれ持っていきな!と、畑から糸瓜などたくさん野菜をくれました。まさに田舎のおじいちゃん。

夜はすぐ近くを流れる小川の音と虫の声しかしません。
娘を寝かしつけた後に、夫と堅揚げポテトをつまみながらの晩酌、最高でした。
妊娠してからずっと飲んでなかったお酒。
1年半ぶりのアルコールは沁みた…

必要な生活用品もほぼ揃っておりまさに至れり尽くせり、「今日からここがあなたの家です」と言われたら「喜んで!」と言えるほど、充実の4日間でした。
当面はアパートを借りるつもりですが、将来こんな古民家に住めたら最高だな。

物価調査

街に入ってまず目にしたのがガソリン価格。
長野市に住んでいたときもそうでしたが、やはり長野は高い…埼玉より10円近く高い。
さらにうちはハイオク使用車なので1リットル198円くらいします。キツいなー

次にチェックしたのは食料品。
町内には西友とコープの2つのスーパーがあります。
初日と2日目に買い出しに出かけ、野菜、卵、牛乳、ヨーグルト、お肉など、主に生鮮食品をチェックしました。
全体的に、すこーしだけ埼玉より高いような気がします(というか家の近くのベルク(埼玉のご当地スーパー)がめちゃくちゃ安いということに気づきました)。
でも、野菜は新鮮で美味しいと思いますし、ご近所さんと仲良くなればお裾分けしてもらえたりしないかな…と淡い期待を抱いたり。

日用品類はしっかり見ませんでしたが、家賃などは埼玉より低いし、生活コストはこっちにいるときとトントンじゃないかなーと思います。
夏と冬でだいぶ違うでしょうがね…

絶品パン屋さんと本格自家焙煎コーヒー

富士見町には、オシャレなお店もたくさんありました。

特に、八ヶ岳周辺の街には美味しいパン屋さんが多く、富士見町・原村・北杜市の3つの市町村が合同で“BAKERY MAP”なるものを作るほどです。

今回のお試し移住中は、街中にある「ベーグルクラブ」と、街外れの「ぱん・パ・パン」に行きました。

ベーグルクラブはその名の通りベーグル専門店で、甘い系もおかず系もとにかく味が豊富です。
1個がとてもボリューミーで満足感がハンパなく、ものすごくアゴを使うので1個食べたら結構お腹いっぱい。

クランベリーとくるみとチーズのベーグル

ぱんパパンのパンは、小麦の甘い香りをダイレクトに感じられる至高の生地でした。
どれも絶品だったんですが、特に枝豆とチーズのクロワッサンは、サクサク生地の甘さと枝豆とチーズの塩気が絶妙にマッチして、絶対リピートしたい一品。
店の2階は広い個室になっており、ソファにゆったり座ってパンを味わえます。おもちゃもあり子連れにも優しい最高の空間です。

ぱん・パ・パン 素敵外観

どちらも本当に美味しかった!
八ヶ岳の綺麗な水が美味しい小麦を育てるんでしょうね(とどこかに書いてあった)。

そして、お試し移住前にここは絶対行きたい!と夫と話していたのが、国道20号沿いにある「Gardenia Coffee Stand & Roastery」というコーヒー屋さん。

大きな「COFFEE」の文字が印象的なオシャレスタンドです。
ここのマスターも移住してお店を開いたそう。

中はこぢんまりしていましたが、カウンターの奥は仕切りがなく焙煎風景を直接見れるオープンな雰囲気がとても良いです。

Qグレーダーというコーヒーのすごい資格(伝えられる語彙力がなくてホントすみません)をお持ちとのこと。
私はヘーゼルナッツラテ、夫はルワンダのホットを注文しました。めちゃめちゃ美味しかった!
スコーンも美味しいと評判だったので食べたかったんですが、この日は販売日ではありませんでした。残念…絶対リベンジします。

地域おこし協力隊 面接

お試し移住中、実は転職活動もしていました。
以前の記事で書いたように、信州フェアのときに地域おこし協力隊(森のオフィスというコワーキングスペースのスタッフ)の募集があることを知り、8月中旬頃に応募書類を送ったところ無事通過し、ありがたいことにお試し期間中に面接を設定してもらえることになりました。

面接は2日目の夕方。
車で現地に赴き、中に入ると現地域おこし協力隊の方がまず館内を案内してくれました。
もともと大学の保養所をリノベーションした施設だそうで、天井が吹き抜けとなっておりとっても綺麗で落ち着いた空間です。

案内が一通り終わりいざ面接室に通されると、オフィスの代表、ディレクター、町役場の係長と担当者、そして案内をしてくれた現地域おこし協力隊の方の、5人に囲まれての面接となりました。もうド緊張。
最初に軽く自己紹介と応募動機を話したあと、5人の面接官から質問攻めされるような形になりました。正直何を言ったかはほぼ記憶がありません。
(でも代表がクライミング経験者ってことだけははっきり覚えてる)

果てしなく長い時間質問されたような気がしましたが、実際には30分ほどで面接は終了。

手応えはあるようなないような、何とも言えない感じでしたが、お試し移住終了後、無事面接合格の連絡をいただきました。
次はいよいよ最終選考のインターンが10月に控えています。頑張ろう。

クライミングジム「LOKU BOKU」

今回のお試し移住中のメインと言っても過言ではないクライミングジム調査。
お隣の北杜市にあるジム、LOKU BOKUに行ってきました。
富士見町からは車で30〜40分ほどです。

廃校になった学校の体育館を改装して作られたジムとのこと。
ボルダリング壁は館内の真ん中に柱のように立っており、壁面が6面くらいあります。左右の端にはリード壁も2面ありました。
奥の方は壇上がキッズウォールになっていて、誰もいなかったので娘を放牧して遊ばせることもできました。

平日の利用でしたが結構人の入りは多く、瑞牆や小川山目的で雨敗退して流れてきた人もかなりいたようです。

課題は◯級表記ではなく、テープの色別に易〜難という表記(下から順に緑、赤、黄色、紫、黒、白の順だったと思う)。
触った感じ紫が3級あたりだったので、紫を中心に一通りトライしました。
岩場に近いジムだからかわかりませんが、結構指にくる課題が多かった印象です。
ゴリゴリにフィジカルを求められる感じではなく、持ち方とかポジショニングを考えないと登らせてくれない課題が多かった。
かなり頭を使わされて面白いです。打ち込みたい!と思える課題が多くてとても良き。
ちなみに紫はほぼゴール落ちして1つも落とせませんでした…くやしい。

富士見町から北に30分ほど走れば諏訪市のDボルダリングにも行けます。
キッズスペースが充実しているようで、子連れにも安心。今度はここにも行きたい。

まとめ

終わってみればあっという間だったお試し移住。
とてもとても充実した4日間でした。
冒頭にも書きましたが、夫も同じ印象だったようで、移住先は富士見町で決定ということで合意しました。

なんか、いよいよ本当に現実的になってきたな…
今までわりと流れに身を委ねてきた人生だったけど、初めて自分で自分の人生を操縦しているような感覚です。
自分の望む方向に人生を動かすことってできるんだなぁ。
もちろん、自分の力だけじゃなくて、一緒に同じ方向を向いてくれる夫がいてくれてこそです。この人とじゃなきゃ絶対ここまで頑張れなかった。
実際に移住してから見えてくる現実もたくさんあると思うけど、夫と娘がいてくれればどんなことも乗り越えられる気がする。

失敗を恐れず、これからも楽しく移住計画を進めていこうと思います!
次はインターンと物件探し、頑張るぞ!


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