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『すずめの戸締まり』を観てきました。



はじめに

5月某日。
ついに観てきた!


公開が去年の11月くらいだったかな、たしか。
そのときは絶賛ひきこもり中で「行きたい気持ちはあるけど、無理だろうなあ・・・」なんて思っていたけれど

今週、やっと行けた泣
ロングラン上映していたから観られたんだよね~ありがてえ~


映画館へ

歴代の新海誠作品は何だかんだ映画館で観ていたわたし。

『君の名は。』は高校生のときにクラスの友達と、
『天気の子』は大学生のときに中学からの友達と観た。

公開当時はクラス中が盛り上がってたなあ。瀧と三葉の「入れ替わってる~~!?!?」ってよくやったよね笑

今回は自分ひとりでの鑑賞だ。
大学生のころから一人で行動することが増えた。授業やアルバイトなど、そうしなければならない場面が多かったから。飲食店に入るのは未だに苦手だけれど、誰かがいないと不安になってしまうということは大分減った。
ひとりで映画を観るのは今日が人生で初めてだ。


友達とよく通った映画館へ自転車を走らせる。
意外と距離があることや、道中古いボコボコな道を通らなければならなかったことなど色々と思い出した。
その友達とはたぶんもう疎遠になってしまったと思う。
そのことも少しわたしの胸を刺した。


映画館に着くとポップコーンの良い匂いが漂ってきて気分が上がる。なんなんだろうね。あれ。
スクリーンに入る前にトイレを済ませる。映画観るとき途中でトイレ行きたくならないか心配になるよね。分かります??笑

スクリーンに入る。独特の匂いがする。あ~この匂い好き~と思いながら席に着く。
ところで、全然人がいない!公開からだいぶ経ったからか、自分含めて3人での鑑賞だった!
前には誰も座っていなかったから、独り占めしているような感覚。贅沢!
こんなことは今まで経験したことがなかったから嬉しかったなあ(*^^*)




物語の流れ(多いにネタバレあり)






―――――ネタバレを含みますのでご注意ください。——————






まず、物語の流れはこんな感じです。
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宮崎に住む女子高生・すずめが出会ったのは、日本各地に開く災いを呼び寄せる扉を閉める「閉じ師」の青年・草太。
その災いとは地震のことで、大きなミミズの形をしたものが地面に倒れることで起こるのだという。その姿は閉じ師以外には見えないはずなのだが、あることがきっかけですずめにも見えるようになってしまう。町に突如現れたミミズの元へ向かうすずめ。扉に立ち向かう草太を発見し、共に扉を閉めることに成功する。
一件落着かと思った矢先、突然2人の前に現れた謎の猫・ダイジンが驚きの行動に出る。草太を椅子の姿へ変え、その場から逃げ出したのだ。想像を超える速さで逃げるダイジンを追いかけ、奔走する2人。とうとう愛媛へと向かうフェリーに乗り込んでしまう。
こうして、椅子と少女の日本を縦断する旅が始まった。

各地の温かい人々との交流を経て、東へと進む2人。ハプニングを伴いながらもなんとか東京までやってきた。そこで現れた扉を閉めるために、すずめはある選択を迫られる。何百万人の命と草太の命、どちらをとるか・・・。草太を犠牲にする選択をしたすずめは深い悲しみに暮れるが、草太を助けるという強い意志で再び動き出す。いつの間にかすずめにとってかげがえのない存在になっていたようだ。最後に辿り着くのは生まれ故郷・宮城県。
喪失を経験した地で、すずめは再び幼い頃の自分と対峙することになる。母を亡くし路頭に迷う幼いすずめを抱きしめ「必ず明るい未来が来る」と強く呼びかける。こうしてすずめの旅はひとつの終着点を迎えた。
草太の姿を元に戻し、開いた扉を閉めることにも成功したすずめ。草太との再会を誓い自分の生きる町・宮崎へと帰っていった。
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感想


ここから、印象に残った点をテーマ別に分けて書いてみました。
これは評論ではなく、個人の感想です!!ご了承ください。
まとめる技量がないので読み辛いかも!!スマセン。


音楽について


今回はRADWINPSの野田さんが歌う劇半が控え目な印象。それが逆に新鮮で良かった!陣内一真さんが作る和風なBGMの壮大さに息を呑み、それと効果音と映像が合わさったときただただ圧倒された。そして相変わらずタイトルバック&音楽の組み合わせ・タイミングが素晴らしく、感嘆してしまった。毎度毎度かっこいいんだよ
そして何と言っても「ル ルールルルルール」というフレーズと息継ぎが印象的な曲「すずめ feat.十明」。繊細さと壮大さが同居しているようで不思議な感覚になる。十明さんの声も透き通っていて素敵だ。
「時は まくらぎ 風は にきはだ 星は うぶすな 人は かげろう」という歌詞から人の世の儚さが感じられて好き。
「愚かさでいい 醜さでいい 正しさのその先で 君と生きてきたい」はすずめの草太への気持ちを表した歌詞だと理解出来たけれど、自分自身こんな気持ちになったことがないので「おお、、、すごいな、、」と温度差を感じてしまった。そんなに必死に誰かを想ったことはないよ、、、泣


アクションについて


今回の作品はアクションシーンが派手で新鮮だった!すずめの身体能力が高すぎて、ちょっと笑ってしまう場面もあったけど笑
椅子の姿になった草太が駆けるシーンはかわいいんだかカッコいいんだか不思議な感覚になったけれど、異次元の動きにおもしろみがあってよかった。ダイジンとの追いかけっこ(いや、あれはチェイス笑)もジャズ調のスリリングでスピーディーなBGMが盛り上げた。あの曲めっちゃかっこいいな!!

作品内での「東日本大震災」、作品のテーマについて


劇中、大きな被害をもたらした津波の直接的な描写はなかったが、流された建物や船が野ざらしになっている風景や、事が起こるまでのありふれた日常などが描かれていて胸が苦しくなった。特に色々な人の「行ってきます」という言葉が次々と流れる場面では胸がいっぱいになった。「行ってきます」と「おかえりなさい」は対になる言葉だが、必ずしもセットではない。家を出てそのまま帰ってこないことも当然あるのだと思わされる。

わたしは当事者ではないので言う資格がないかもしれないけれど、映像化に伴ってよく議論される「震災を消費する」という意識は少しも感じられなかった。被災者であるすずめをただ可哀想な存在として描いたり、震災での喪失体験を「克服する」という描き方をしなかったからかなと思う。そして震災のことより、「過去の自分との向き合い方」をより重要なテーマにしていると思ったからだ。これは特定の人のみならず全人類がぶち当たる壁だと思う。消えない苦しみを振り払って乗り越えていくのではなく、受け入れ、大事に抱えて、そこから前に進んでいく。「今」手にしている幸せに気付くことが出来れば、過去の自分も今の自分も丸ごと受け入れられる。そんなメッセージを受け取った。


地震の描写について


各地で起こる地震に関しては、「ミミズ」という形で生物のように表現されていたものの、中々リアルな印象を持った。緊急地震速報の音はNHKの緊急地震速報の音程をややフラットにしたもので、音階はそのままだったのでちょっとびっくりしてしまった。そして部屋にあるものが揺れる様子や地面が隆起する様は地震体験を思い出させるようだった。映画館ならではの体に響くような音響も相まって、地震を体感しているようで怖かった。アニメを観て、自然の大きさ・恐ろしさを体験するというのは不思議だったな。もののけ姫を観たときと同じような感覚。
そして印象的なのが、すずめたちが「戸締り」に失敗したら地震が起きてしまうというスリリングな設定。日本人にとって身近な「地震」がテーマになっているだけに、フィクションだけれど他人事ではないような心持ちになった。


声優さんについて


特に印象に残ったのが伊藤沙莉さん深津絵里さん。めっちゃ自然。めっっちゃ上手!!!!さいりちゃんの演じるお母さん役いいなあああと思いながら聴いてました。頼りがいのあるいい女という感じでした。さいりちゃんの声を聴くためにもう一度観たいくらい。ただのファンです笑 
深津絵里さんの声は全然誰か気が付かなかった!!!見終わってエンドロール観て、えっっっっって驚いた。サービスエリアでひと悶着あるシーン、すごいパンチあったなあ・・・
すずめの声の原菜乃華さんの演技も良かった。ショッキングな場面での「ハッッッ!!?」(文字で表現するの難しい)みたいな声が少しわざとらしいかな・・・?と思ったくらい。でも声もとっても素敵だったし、間合いに全く違和感を感じなかった!
あと神木君、新海誠作品御用達俳優になってきたね。笑 シリアスに偏りがちな作品の雰囲気を保ってくれる芹澤はとてもいい役どころで、演じた神木君のテンション感もとっても良かった。
ダイジン役の山根あんさん。かわいいの中に狂気を感じさせる演技、凄かった。アニメーションも凄かったなあ。ダイジンが人々の混乱に喜ぶとき、目がらんらんと光ったり毛が逆立ったりするの、めちゃ怖かった。あんなにかわいいのに、、、、いやあ、よかった。


おわりに


終映までに観に行けて本当によかったな。
地震描写が個人的に結構怖くて、劇場でもう一度観たいかと言われるとうんとは言えない。
上に書いたように、作品のテーマが刺さった。過去のことを抱えながら前に進んでいくっていうのは難しいけど、人類共通のテーマよね。自分も引きこもり期間に対して同じような心持ちでいたから、背中を押された気分になった。

ひとり映画、少しさみしかったけど結構よかった!ソロで動くと自由に時間を使えるのがいいな。
これから、やったことない色々なことにチャレンジしていこうかななんて
思った休日でした。

ではまた!

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