憧れの児童文学作家・岡田淳さんのトークイベント!に参加してきました
東京・神保町にあるとても大好きな児童書専門の本屋さん「ブックハウスカフェ」にて、児童文学作家の岡田淳さんのトークイベントがありました✨
参加したイベントはこちら👇
岡田淳さんといえば、「こそあどの森」シリーズが有名ですが、このシリーズの30周年を記念して行われたものでした。
このイベントのために、ちょっとだけこのシリーズを読み返したのですが、30年も経っているとは感じないほど内容は古びることもなく新鮮なワクワクに包まれていました。
岡田淳さんの作品の中で私が一番好きなのは『びりっかすの神様』という本なのですが、著作についてはまた別の記事で詳しく書かせていただきます。
心の振幅を大切に物語を紡ぐ
トークイベントの冒頭でまず、心にビビビッと響いた言葉がありました。
それは物語をつくる時に大切にしていること、という話題の中でされた、「心の振幅」という言葉です。
馴染みのある言葉に置き換えると、〝心の振れ幅〟、つまり感情の起伏だったり、気持ちの変化のことですが、心の振れ幅というありきたりな言葉を使うのではなく、「振幅」と表現されたことに、岡田さんの創作への思いを垣間見た気がしました。
トーク中も撮影OKとのことで、先生の素敵な笑顔を撮らせていただきました!
このお写真からも分かるように、先生の柔和で温かな言葉に、何だか物語の世界に迷い込んだような不思議な感覚になりました。
岡田さんの文章にはどれも不思議な温かさがあるのですが、その秘密は先生自身のお人柄にあったのだと教えていただいた思いです😊
登場人物たちのキャラクターが生まれる時
物語の登場人物たちを描いている時は、そのキャラクターの人格が乗り移って言葉が出てくるような感覚なのだともおっしゃっていました。後から読み返すと、自分では言えないような言葉を、登場人物たちが言っていると、驚きや新たな発見があるのだとか。
今回の講演に際して、先生自身もシリーズ12冊を一気に読み返されたようで、12冊一度に読むからこそ発見した新たな気づきがあったのだと、とても楽しそうにお話されていたのが印象的でした。
自分で書いている時にはそこまで深く考えていなかったけれど、主人公のスキッパーがこう考えていたのは、実はこういうことではないか、トマトさんがこういう質問をしたのは、実はこんな背景があったから、などなど、作者自身が自分の生み出した物語を考察しているお姿がなんともかわいらしく感じてしまいました。
12冊それぞれ、一冊ずつその本に込めた思いをいろいろと語って下さり、シリーズ全体としてではなく、一冊一冊に愛情を持たれていることがとても伝わってきました。
このシリーズ12冊については、先生へのリスペクトを込めて、別途詳しい記事書かせていただきたいと思います。
講演ではご自身で本の一部を朗読し、そのシーンの説明や考察をしてくださいました。
「作者自身が本の考察をするなんて、面白いですね」
「でも自分でも、まだ登場人物たちについて、分からないことはあるんです」
とおしゃっていていて、それもとても素敵だなと思いました。
岡田さんが幼少期に読み込んだ本
岡田さんのすごいなと感じているのは、本業は小学校の図工の先生として定年まで勤めあげ、その本業の傍ら、コツコツと作品を発表し続けられていることです。これまで200冊近い作品を描かれています!
そんな物語を生み出される背景を知りたいと思い、最後の質疑応答のお時間で「ご自身が幼少期にとても影響を受けた本」について質問させていただきました。
すると、次の3冊をご紹介くださいました。
「ドリトル先生」シリーズ
『誰も知らない小さな国』
『星の牧場』
実は『星の牧場』は読んだことがなかったのですが💦、最初の2つのシリーズを聞き、なるほどと感じる部分がありました。何となく、作品の持つ雰囲気や世界観が似ているような……!
『星の牧場』は早速読む本リストに付け加えました。
私も『誰も知らない小さな国』は大好きで、記事も書いていたので、とても嬉しくなりました。
https://note.com/mikisuzuka/n/na1bf00986275
YouTubeでもお話が聴けます
岡田さんの講演は、YouTubeに15分ほどの短い動画が上がっていて、そちらでも岡田さんの素敵なお人柄が窺えますので、気になった方はぜひご覧ください。
テーマが「物語が生まれる部屋」というのもいいですね😊
また、10年前の記事になりますが、「こそあどの森の物語」が20周年の時のインタビュー記事でも、物語の誕生秘話や先生のお人柄が垣間見えるので、講演に参加できなかった方やご興味がある方はのぞいてみてください👀
それから、トークイベントは終わりましたが、ブックハウスカフェでは引き続き、「こそあどの森の物語」シリーズの原画展が開催されています!素敵な絵がずらりと並び、著作もたくさん置いてあるので、お近くのかたはぜひ足を運ばれてみてください
12/26(木)までです!