PSVサッカーキャンプの通訳業務を通じて感じたこと
8月26日〜30日まで愛知県で開催された「PSVエリートサッカーキャンプ」に通訳として参加しました。
実際にオランダのPSVアカデミーからコーチが訪れ、大変貴重な体験をさせていただきました。
今回はこのサッカーキャンプで感じたことを、振り返ってみたいと思います。
サッカーの通訳業務を通じて感じたこと
今回の通訳業務では、単にコーチが英語で話したことを日本語で選手たちに伝えるだけでなく、アシスタントコーチとしての役割も含まれていました。
そうした中で得られた主な経験は次の2つでした。
サッカーでの通訳の醍醐味は、単に英語と日本語を変換するだけでなく、自分が実際にコーチになったつもりで選手たちと関わることだと感じました。
コーチの熱量を肌で感じながら、選手たちにどれだけ同じ熱量で伝えられるか。
言語の違いから全く同じ表現は難しいため、コーチが英語で伝えたことを、どの言葉で日本語に意訳し、自分なりに選手たちに伝えられるか。
自分自身のサッカーや人生の経験値を試されたような気もしました。
これまでを振り返って
今回の体験は、自分のこれまでを改めて振り返るきっかけとなりました。
私自身、小さい頃からサッカーを始め、中高はクラブチームでサッカーに溢れた生活を過ごしていました。
大学でアメリカに移り、海外で色々な人の中に混ざってプレーをして、心で繋がる体験をしました。ピッチ内での交流を通じて得られる感覚がとても好きでした。
帰国後日本のスポーツメーカーに就職し、単なるピッチ内の環境ではなく、仕事としてのスポーツへの関わり方や、自分の将来のキャリアを考えるようになりました。
数年後、新たなチャレンジとして「海外でサッカービジネスを学ぶ」という選択肢が入ってきました。そしてリバプールのサッカーMBAのコースへ進み、ピッチの外からサッカーに関わる仕事がどんなものなのかを体験しました。
自分にとっては「新しいチャレンジとして経験すること」を大切にその環境に飛び込みましたが、現地で時間を過ごす中で「せっかくサッカービジネスのコースに進んだんだから、自分はこの道を進んでいかなければいけない」と、知らない間に自分自身に制限をかけていっていました。
ピッチでの純粋なエネルギーが好きだから、サッカーが好きだったのに、サッカービジネスの分野に進んだことで「ピッチの外側からどのようにサッカーをマネタイズできるか」ということで頭が埋め尽くされていきました。
周りの人とギャップを感じることも多く、自分が間違っているような感覚になり、気づけば自信をなくしていったような気がしています。
改めて気づいたこと
そうした過去の体験によって、自分で自分の可能性を限定し、サッカーのリアルな環境から離れてしまっていました。
それでも今回、海外からコーチを招いて日本人の子供達にサッカーを伝える経験をしたことで、「やっぱり、自分はピッチにいることが好きだ」と感じることができました。
そして、これまで培ってきた語学力や海外経験を活かせば、色々な人の力になれると感じることができました。
自分の原点は「ピッチ内の交流を通じて色々な人と心で繋がること」「サッカーを通じて人として成長すること」。これを再確認できた今回の経験は、私にとってとても大きな意味がありました。
今後について
これまで、自分の心の中にあることを外に表現したいと思いながらも、なかなか思い切って自信を持てない時間が続いていました。
女性としてサッカービジネスを学んだこと。
女子サッカーよりも男子サッカーの環境に関わりたいと思っていること。
海外で得た感覚が日本で通用しないこと。
自分と同じ考えを持っている人と出会うことが少ないこと。
色々なことが理由で、自分に対して否定的になっている部分がありました。
それでも今回の体験を通じて、「自分らしさ」に自信を持って頑張っていきたいと感じることができました。
これまで自分が進んできた道に囚われず、形にこだわらず、自分が自分らしくいられる場所を追求していきたいと思います。
そして自分が日本と海外の間に入ってできることを模索し、言葉や文化の壁を超えて大切なことを伝えていきたいです。
一人でも多くの人が新しい環境に前向きになれるよう、海外への挑戦を後押しできるよう、これからも頑張っていきたいと思います。
読んでいただき、ありがとうございました。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
今年から、サッカーに関する2つのプロジェクトを進行しています⚽️
Nagoya International FC
Beyond the Borders - 世界と繋がるサッカーチーム
STEPOUT
「海外×サッカー」をコンセプトに、人々がサッカーをきっかけに海外に飛び出していくことを応援するプラットフォーム
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?