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刹那的山の楽しみ方(旅の続き・完)

旅の2日目 
朝7時に起きる予定が目覚めたら9時半。まさかの大寝坊。

朝食は10時までだったので、寝癖でスッピンのままダッシュでダイニングへ向かう。朝食になんとか間に合った。
ゆっくり味わう時間がなくて、上品な地産地消の朝食を早足でかき込む。

部活の合宿じゃないんやから…と1人ツッコミしながら、ふわふわのオムレツをほおばる。早食いがもったいないくらい美味しい。

食べ終わって部屋に戻ったあと、気を取り直してお風呂へ。あたたかいお湯に浸かって、身体がようやく目覚めてきた。

今日の12時にはこのホテルをチェックアウトしないといけない。でもまだ帰りたくない。もっとここにいたい。

フロントに連泊できるか聞いてみると運良く今の部屋が空いているとのこと。その場で連泊をお願いした。
お金は飛んでいったけど、自分の心地よさを優先できた。そんな日があってもいいだろう。

お昼頃、ようやく竹田城跡へ。
竹田城跡へは片道40分の山登り。

新緑が気持ちいい入り口。

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木漏れ日の間を進んでいくと、鳥のさえずりが聞こえてきて涼しい風が吹いてきた。
山に歓迎されている気分。気持ちいい。

1人で歩いてるのに楽しくて顔がほころぶ。
歩くたびに心と身体が新鮮な空気でどんどん満たされていく。

新緑をよく見るともみじだった。

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グリーンのもみじもなかなか良い。
紅葉だけではない魅力を発見。

さらに登っていくと、ハチ、毛虫、ヤモリ、トカゲに多数遭遇。山の恩恵として受け入れる。

この日はとても天気がよくて、40分の登山でも汗だく。少し立ち止まって休憩。
帽子を取ると、鳥の声、風の音、目の前の緑がダイレクトに響いてくる。

気持ちいいー。

全身が木漏れ日とマイナスイオンに包まれる。
思いきり感じたくてゆっくり深呼吸する。
山は私を受け入れてくれてる。
山の懐は深くて広い。
今だけは「リトルフォレスト」の主人公みたいな気分。


暑さにヒーハー言いながら、竹田城跡到着。

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もうめっっっちゃくちゃキレイ。
まるで楽園。

思わず駆け回りたくなるような解放感。
360度緑のパノラマビューが広がってる。

山頂に城跡があって、本当にラピュタみたい。
異世界のような不思議な場所。

城跡にはところどころに大きな桜の木が植えられている。

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もう花びらは散って新緑になってるけど、どっしりとしていて存在感がある。

桜の木の下に座って休憩。木陰に守られてるみたいで安心する。

ただぼーっと景色を眺めてみる。

柔らかい風が身体を撫でていく。

葉っぱがそよそよと揺れていた。

どこからか聞いたことのない鳥の声が聞こえた。

目の前には緑のパノラマビュー。

……調和している。

自然、時間、私、色んなものが。
そんな感覚に包まれて、なんか泣きそうになった。


竹田城跡がステキすぎて、2日連続で登った。
2日目も私の心と身体は、緑に囲まれて喜んでいた。

この2泊3日の旅は私にたくさんの喜びと癒しを与えてくれた。自分1人でこんなに心地良く過ごすことができるんだ、というのが大きな発見だった。

帰る時とても名残惜しい気持ちになった。
愛おしい記憶に後ろ髪を引っ張られて。
また来ようと思いながら後にした。

またあの素敵なホテルに泊まって、その季節にしか出会えない景色を見に来よう。

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