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【本】『星の王子さま』サン・テグジュペリ わたしたちは、大切なものを大切にできているだろうか?

とても有名な本ですが、この本が好きだー!という読書仲間につられ、ひさびさに読んでみることに。

星の王子さまが自分の星をはなれ、旅を続けるうちに、ぼくやキツネ、他の星の住民との会話等を通じて、かけがえのないものに気づく、という物語。

一番大切なものは、目には見えない。心で感じることができているのか、
自分のほしいものはきちんとわかっているのだろうか、大切なものを大切にできているのか、誰かのために動いているか、物事を多面的に見ることができるか、

など、のメッセージを受け取りました。素敵な大人になりたい人におすすめです。

星の王子さま』(ほしのおうじさま、フランス語原題:Le Petit Prince、英語: The Little Prince)は、フランス人の飛行士・小説家であるアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの小説である。彼の代表作であり、1943年にアメリカで出版された。
2015年現在、初版以来、200以上の国と地域の言葉に翻訳される。 wikipedia



一番大切なことは目にはみえない

王子さまは、自分の星のバラを置き去りにして、旅に出ていました。

キツネ「さっきの秘密をいおうかね。なに、なんでもないことだよ。心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ」

かんじんなことは、目には見えない」と、王子さまは、忘れないようにくりかえしました。

「あんたが、あんたのバラの花を、とてもたいせつに思っているのはね、そのバラの花のために、ひまつぶししたからだよ」

「ぼくが、ぼくのバラの花を、とてもたいせつに思ってるのは・・・」と。王子さまは、忘れないようにいいました。

「人間っていうものは、このたいせつなことを忘れてるんだよ。だけど、あんたは、このことを忘れちゃいけない。めんどうみたあいてには、いつまでも責任があるんだ。まもらなきゃならないんだよ、バラの花との約束をね・・・」と、キツネはいいました。

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心でひとをみるんだよ

という風にも、受け取りました。目に見える外見、態度などと目にみえない性格、発する言葉、想いなど。価値観やフィーリングも目に見えないけれど、感じれるもの。

目に見えないことから、多くのことに気づくことが大切。

地球のひとたちったら、おなじ一つの庭でバラの花を5,000作ってるけど、・・・じぶんたちがなにがほしいのか、わからずにいるんだ

たくさんあっても、誰かのための大切なバラになっていない。見つけることができないことも、とても悲しい。

そして、大切なものをきちんと大切にできているのだろうか。

毎日の日常のなかに、自分が欲しいものを見つけて、感謝する気持ちを育みたいです。


誰かのためを想っているか、行動しているか

物語には、様々な星の住民たちが、でてきます。

1)えらそうで何も支配していない王
2)うぬぼれ男
3)呑み助
4)実業屋 数えて持って、管理するだけ
5)街燈と点燈夫
6)年よりの地理学者 探検家にはならない

王子さまは、もっと遠くへ旅をつづけながら、こう考えました。ーあの男(点燈夫)は、王さまからも、うぬぼれ男からも、呑み助からも、実業屋からも、けいべつされそうだ。
でも、ぼくにこっけいに見えない人といったら、あのひときりだ。それも、あのひとが、じぶんのことでなく、ほかのことを考えているからだろう。

ぼくは、あのひとだけ、友だちにすればよかったなあ。

そのなかで、王子さまは点燈夫だけ仲良くなりたかった、と振り返ります。

ほかの星の住民が、自分のことしか考えていない中で、星のために明かりをつける、という行為をしていた点燈夫だけ、星を守っていた時の自分の行動と重なり、理解し合えると思ったのでしょうか。

利己的と利他的とありますが、誰かのためを想って行動できているのかな、と普段の自分の行動を、考え直すきっかけにもなりました。


いかにポジティブに味わい深く感じることができるか

人間はみんな、ちがった目で星を見てるんだ。旅行する人の目から見ると、星は案内者なんだ。ちっぽけな光くらいにしか思ってない人もいる。
学者の人たちのうちには、星をむずかしい問題にしてる人もいる。ぼくのあった実業屋なんかは、金貨だと思ってた。だけど、あいての星は、みんな、なんにもいわずにだまっている。

でも、きみにとっては、星が、ほかの人とはちがったものになるんだ・・・

ぼくは、あの星のなかの一つに住むんだ。その一つの星のなかで笑うんだ。だから、きみが夜、空をながめたら、星がみんな笑っているように見えるだろう。すると、きみだけが、笑い上戸の星を見るわけさ

星の王子さまが夜空のどこかにいる、と思うと星に対する見方が、ガラっと変わりますよね。

日常生活でもどの面を切り取ってみるか、どう深堀してみるかなども、同じことではないでしょうか。


まとめ

心で感じること、自分のかけがえのないものに、時間をかけて向き合うことの大切さ、誰かを想い、誰かのために動くこと、ポジティブにとらえていくこと、いろいろ感じたので、ひとつづつ進化させていきたいな、と。

今を丁寧にいきていく、ということも。

改めて、いい本だなあ。

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※そして、天文ノートも読んでみましたが、こちらも良いです。

月から始まり、天文学、太陽系の話、流れ星、天文イベント、日食、オーロラの話、気象現象、星座、宇宙のはなしまで。

宇宙の137億年の歴史に比べたら、人類の営みなんて、ほんの一瞬の出来事なのでしょうね。なぜか、横倒しで回転を続ける天王星に親しみがわいたのと、土星をみるために、天体望遠鏡が欲しくなりました。

そして、星の王子さまの小惑星B612は、火星と木星の間の小惑星帯のどこかにあるようなので、いつか見てみたいなーと思います。


素敵な夜を、お過ごしください。


【再掲】

※豆知識
フランス語では小さな王さまの意味で、「星の」の訳がつくのは、日本語訳だけみたいです。サン・テグジュペリ自身は、実際に砂漠の危険地帯で遭難した、飛行機乗り✈を救う役目をしていて、人々から尊敬の意味をこめて「夜の鳥」と呼ばれていたそうです。
彼自身が、✈故障でサハラ砂漠をさまよったときの実体験がヒントになっているそう。



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