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虹の身体 | 女の哲学

  霧です
  霧がやってきたのです
  むこうから
  虹色の霧が…

    

  ガンジス川氷河のほとり
  水の倍音を聴きながら座していた
 
  冷気を感じて目を開けると
 
  源流から
  向かってくる
  霧の津波
 
  あっというまに
  丸ごとのみこまれた
  霧は七色


 
  水蒸気のプリズムに
  包まれた体は
 
  虹の身体
 
  変性する肉体
 
 
  虹の光は
  身体に溶け込み
  我を忘れた
 
  色の中に
  私は消えた
 
  ガンジス川の音だけが
  響いていた

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(Photo: ©MikaRin)



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