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腰痛撃退!!からだがラクになる考え方

一度かなりツライ腰痛を経験すると、もうあの痛みは経験したくないと思いますよね?

それを機に、自分のからだケアを意識する方も多いと思います。

そんなときどんなふうに考えたらいいのか、例も挙げてお伝えします。

そんな捉え方もあるのか、と参考になれば嬉しいです。


痛みってなんなの?

世界疼痛学会によると、痛みとは

痛みの定義・改訂版(2020 年:IASP 公式日本語訳) 「組織損傷が実際に起こった時あるいは起こりそうな時に付随する不快な感覚および情動体験、ある
いはそれに似た不快な感覚および情動体験」
Pain: An aversive sensory and emotional experience typically caused by, or resembling that caused by, actual or potential tissue injury.

と定義されています。


どういうことかというと、ひとつは組織が損傷したときに感じる痛みで、もうひとつは起こりそうなとき、最後は似たような体験のときにも感じるということ。

つまり純粋な組織の損傷だけではなくて、心理的な要因もかなり大きいということなんですね。


痛みの認知も人それぞれで、重い荷物を持ったときに腰痛を同じように感じたとしても

「なんか腰が痛かったなぁ。ま、すぐ良くなるか!」

と軽く感じる人もいれば、

「この痛みがどんどん強くなったらどうしよう」

と不安が伴う人もいると思います。

腰の痛み自体は腰の組織の損傷による痛みですが、その痛みの増減には認知も大きく関わってくるんです。


難しく話してしまったけど、簡単にいうと、痛みはからだと心の両方に影響されて感じるということですね。

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腰の痛みの原因

腰痛の原因ってなんなの?という疑問には「腰痛の原因」と検索するといっぱい出てきます。

例えばコレ。

腰痛と言っても、原因は同じではないんですよね。

この記事でいう「前屈腰痛」と「のけぞり腰痛」は対応が全くの逆になるので要注意です。

そのため、どんなときに腰痛を感じるのか、どの場所が痛いのか、しっかりと自覚する必要があります。

痛いところをマッサージすれば良くなるんじゃないか、という対処法が効果的なのはこの記事の情報では「筋性腰痛」であるたった1割の人だけですね。


さらに下肢症状といって、腰の症状が足に出る人もいるんです。

それは腰から出てくる神経が足の感覚や神経を司っているからです。

膝の裏の痛み、ふくらはぎの痛み、お尻から走るような痛み、これらは腰が原因になっていることも多いです。


原因を特定していくには、


① どんな動作で痛みが出るか

前かがみ、反らしたとき、起床時、体を捻ったとき、歩き続けたとき、ずっと座っていたとき、ずっと立っていたとき、何もしなくても痛い、寝ている以外では痛いなど


② どの場所が痛いのか

腰のウエストの部分、ウエストより下のあたり、お尻のあたり、足に響く感じ、背中全体


③ どんなふうに痛いのか

ズッキーンと鋭い感じ、ズーンと重たい感じ、トントンしたくなる、ジワーっと不快な感じ、固まっている感じ、気づくと動かしたくなるような感じ、走るような痛み、座りたくなる感じなど



その情報と生活スタイルや仕事、その痛みの捉え方、セルフケアのやり方と照らし合わせて、どの部分が一番痛みに影響を与えているかを考えます。

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<ケース1>お尻腰痛 40代女性

「腰が痛くて立っていられない。友人で腰椎椎間板ヘルニアで苦しんでいる人がいるから私もそうじゃないかと不安になって。」という40代女性にお会いしました。


症状はお尻(尾てい骨の少し左上のあたり)の痛みで、ずっと立っていると痛い、台所での炊事が一番つらいとのことでした。

きっかけは久々に始めたテニス。

座ったり、寝ている時は大丈夫だけど、左上の横向きは痛くてできないとのこと。


見てみると、お尻のプリッとしたふくらみ(大殿筋というお尻の大きな筋肉)がなくてペタっとしていて、その奥にある梨状筋という小さな筋肉がガチガチになっていました。

この筋肉がガチガチになるとこの筋肉がつくあたりが引っ張られて痛みが出たりします。

それがちょうど痛いと尾てい骨の少し上という、この方が痛いと訴えているあたり。

そして横向きで足を曲げようとしたとき、この筋肉が固いと痛みを感じるんです。


きっと大きなお尻の筋肉の大殿筋がうまく使えなかったり弱っていて、代わりに小さな梨状筋が頑張りすぎてガチガチに固くなってしまったのですね。


こんなにガチガチなのに、立ち続けようとすれば痛みが出て当たり前です。

梨状筋のストレッチと大殿筋のトレーニングを行うと1回でほぼ痛みがなくなり、2回目で終了になりました。

この方の場合は痛みが減っても、大殿筋がしっかりついてこないと再発します。

自宅でストレッチとお尻トレーニングを続けてもらっています。

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<ケース2>のけぞり腰痛 60代女性

「歩けなくて困っている。」という60代女性にお会いました。

初めてお会いした時は車椅子に乗っていて、立ってもらうと右足に力が入りませんでした。

これは腰の神経症状でした。

右の太ももの筋肉を動かす神経が腰で圧迫されていたんです。

その方が横向きに寝ると股関節は真っ直ぐに伸びませんでした。

股関節が固かったので、その分腰を反らせることでバランスをとっていたため、のけぞり腰痛が悪化して、神経まで影響してしまっていたんですね。


歩けなかったこの方の股関節を柔らかくして、腹筋トレーニングを指導しました。

起き上がりや立ち上がりに背筋ばかり使って動作すると悪化するので、腹筋を使った動作の仕方を練習しました。

この方は、家庭の家事をほとんどやっていたので、反らし姿勢になる洗濯物干しは控えるか腰の反らしに気をつけながらやってもらうようにお話ししました。

2〜3回の私との練習と自宅での練習や意識した動作で歩くのは問題なくなり、右足の力も出てきました(整形外科医の処方薬の服用もしています)。


「もうあの痛みは経験したくない!」とのこと。

そうですよね。

でも怖さからついつい体に力が入ってしまい、背中の筋肉はいつも張っています。

これに対しては筋肉のリラクゼーションの方法をお伝えしました。

それと、症状が良くなってきたら今まで怖かった動作にも少しずつ挑戦してもらいました。

「あ、これやっても大丈夫」

そういう感覚の上書きも大切になります。(背骨の変形がひどい方は運動方向に要注意です)

腸腰筋のばし


<ケース3>前屈腰痛 50代女性

「デスクワークが基本で、家では父の介護をしています。でも腰と足が痛くて大変になってしまいました。」という50代女性にお会いしました。


デスクワークも介護での介助動作も、実はどちらも腰椎は前屈する動作になります。

この方はずっと座っているときや家事、介護で痛みが強くなるとのことでした。

ひどくなると足まで痛くなるとのこと。


痛みが強い時は痛みが出る動きを減らす、できればなくすくらいの徹底が大切です。

痛みは組織が傷ついて炎症を起こしているので、休ませてしっかりと回復してもらうのが鉄則。

捻挫して痛いのに走り込んだり足首の運動をガシガシやらないでしょ?


それでも避けられないことはあると思います。

その時は背中反らし運動が効果的

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前屈腰痛は椎間板という背骨と背骨の間のクッションへの圧が前ばかりにかかりすぎるのが原因です。

なので時々反らして、圧のかかり方をリセットしてあげるのが大事なんです。


またデスクワークの時は、腰が丸くならないようにお尻や腰にクッションを入れる工夫をお伝えしました。


また、この方は話を聞いていると

「私がやらなきゃ誰もやれない。」

「休んでいられない。」

という発言をよくしていました。


そういう状況にあるということ、よくわかります。

私も子育てに関してはその気持ちをなかなか手放せずにいました。

でもそれではからだがキャパオーバーで、悲鳴を上げているから痛みが悪化してしまったのかもしれません。

この場合は「休んだらいけない」ではなく、「休んでもいい」と思考の切り替えも必要になります。


この方は私に症状や状況を話しているうちにご自分で気づかれて、バランスをとるようにしたようでした。

痛みはからだからのSOS、と捉えて、「回復させる」ために休むことも大事ですね。

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<ケース4>筋性腰痛 80代女性

「夫のベッドからの立ち上がりを介助していたら腰が痛くて困ってる。」という80代女性にお会いしました。

介助の仕方をチェックすると、どうも上に引き上げています。

ご主人の動作能力をお聞きすると、どうやら背中が丸まっていて、なかなか立ち上がれず、立っても後ろに倒れやすいとのこと。

要介護4だけれど、ベッドは介護用品ではなくて普通のベッドをお使いのようで、手すりなどはなさそうでした。


ご主人に必要なのは上に上がる前の前に体重を移す力

対策としては、床に置く手すりのようなもの、突っ張りの手すりなど、自分の体を前に引き寄せられるような環境設定の変更がひとつ。

できるだけ自分でやってもらえるのがベストです。

夜のトイレも何回もそうして手伝って連れて行っているそうです。

その都度、体を引っ張り上げるようにしていたようなので、結構腰には負担がかかっていたと思います。


もうひとつは介助動作の仕方です。

上じゃなくて前に、もしくは上斜め前な感じで、上に引っ張りあげないようにします。

ご主人の足に体重を乗せてあげるような感じでやってみたらどうかな、と実際に練習してみました。


最後は腰背部の筋肉のストレッチなどで血流改善と筋肉の伸長を促すこと、お尻の筋肉が弱い分が腰に負担がかかりやすい要因にもなっていたのでお尻の筋肉の強化を実践しました。


この方は負担がかかりすぎると元に戻るという状況ではあるものの、徐々に痛みが減っていて、夜間のつらい痛みからは解放されたようです。


この方の場合は筋性腰痛です。

介助動作によるオーバーユースなので、介助する環境や動作の指導と、頑張りすぎているからだを整えていくことを行いました。

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からだケアは3つのバランス

からだトラブル、特にからだの痛みに関しては、こころとからだ、そして環境の3つのバランスがとっても大切です。

痛みがあるけどどうしたらいいかわからないときは、ぜひご相談ください。


以下のような方にはオススメしています。


◆ 自分の痛みの原因を知りたい方

◆ からだの困りごとを聞いてもらいたい方

◆ 痛みをどうしたらいいかわからなくて困っている方

◆ からだと心、環境のバランスを一緒に考えてほしい方

◆ 定期的に相談に乗ってもらいたい方


みかんに相談する流れ

相談の流れとしては


LINE公式に登録してみかんとつながる

② 困っている内容をLINEで具体的に相談する

③ みかんにできることや簡単な対処法の返信がくる

④ より詳しく知りたい、自分の状況を聞いてもらいたい、実際の動作を見て判断して欲しい、からだに合ったセルフケアを教えてほしいなどがあれば、個別相談に申し込む

 1時間5000円です。←2021.3.31まではモニター価格で3000円です。


気軽にご相談くださいね♪

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