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音楽を学んで得られること

これは、多くの音楽家が日々考え、言語化しようと努めていることだと思います。簡単にこれとこれです!と言い切ってしまえることではないと思いますが、今日今現在、わたしや、わたしの周りの方の経験から感じたことを中心に書きたいと思います。
他にもこんなことあった!これもそうだった!と気づいたことがありましたら増えるかもしれません。増えたらいいな(笑)

音楽を学んで得られることはまず一つ目には技術です。楽器または声楽を学び、得た技術と楽しさは生涯の友ともなり得ることでしょう。自分の人生の楽しみを自力で見出して生きていかなくてはいけない今の世の中において、一生楽しんでいける物があるというのは生きていく上での助けになると思います。

二つ目には、これは音楽をする上では技術と呼ぶこともできるのですが、聴覚の機能向上です。音楽はどうにもこうにも聴覚を使いますので、繰り返し音を聞く行為は聴覚のトレーニングになります。洗練された聴力は音楽だけでなく、語学分野にも影響します。

三つ目は集中力。目を使って譜面を読みながら手や体を動かして音を出し、それを聴きながら確かめる行為は集中力を養います。音楽で培った集中力は他の分野でも大いに活かすことができます。

四つ目は情操面。美しい音、綺麗な音に触れ、作曲された背景や作曲家の想いに触れることはそれ自体が物語です。他者を思う心や自分の感情をコントロールすることも学べます。幼少期の人間形成にはもちろんのこと、大人の方も感情を思い切り出したり、あえて抑えたりする行為は自分自身の心の安定に効果的です。
このことは特に心から「お す す め で ー す!」と叫びたいほどで(笑)発達障害児育児中のわたしは、血管が切れる!と思うほどイライラすることが多く、またその時間が長いのですが、思いっきり強弱をつけてフルートを吹いてくるとあぁら不思議!スッキリして、「よし、じゃ、また頑張ろ!」と前向きな気持ちになって帰って来れます。(笑)フルートよ、ありがとう。

5つ目。人生において一番役に立つのは実はこのことではないかと思うのですが、習慣化の訓練です。音楽でもスポーツでも、どの分野においてもそうですが、何かを習得しようとしたときに最適な方法は習慣化です。目標を決め、それに到達するまでのプロセスをつくり、日々それを実行する。音楽とはこの工程を繰り返す作業です。しかもスポーツとは違い、“一曲”でそれを完成まで持っていく。そしてその一曲が終わったらゼロからまたその工程を繰り返す。
曲を仕上げる一連の作業が自分で出来るようになれば、例えば資格を取得しようとしたときや、ある分野を学ぼうとした際に、その経験が知らず知らず大きな後押しになることでしょう。

以上、今日現在の時点で言葉にできる点を5つ挙げてみました。
今回のこの記事は早期音楽教育でよく耳にする“脳”に関する言葉はあえて使わないようにしてみました。
最も複合的な動きが要求されるピアノが高度で、脳の発達に効果的である点は間違いありませんが、音楽というだけでもこれだけの効果がある。それに、これだけの効果効能があれば他の楽器であれ、脳に作用していないはずがありませんし、あとは本人が好きな音であるかどうかの方が習慣化する際のやりやすさに関わってくると思ったからです。

上にあげた5つの項目、どれも生きていく上で大切な力になると思いませんか?

一人でも多くの方の、音楽との素敵な関係が増えると良いなと願っています。
長い文章、お読みくださってありがとうございました。

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