お子さんには「三日坊主!」と言わないでください
昭和・平成・令和と時代が変わるとともに使われる言葉も変わる中で、いまだに使われ続ける「三日坊主」という言葉・・
特にお子さんに対して使ってほしくない強い負の力を持つ言葉だと思っています。
その理由は、大人になっても「三日坊主の呪縛」から抜け出せない人を多く見てきているからです。
そんな悪い意味で強い影響力を持つ「三日坊主」という言葉をお子さんに向けることによる問題点は主にこの3つです。
子供の好奇心の芽を摘む
子供に「できない」「続かない」というレッテルを貼る
子供が白黒思考になるリスクが上がる
どれも、下手をすると大人になってからも抱え続けている悩みだったりします。
だからこそ、せめてお子さんに対しては「三日坊主」と言うべきでないと思うんです。
子供の好奇心の芽を摘む
赤ちゃんのなんでも口に入れてみることから始まって、怒られようがケガをしようが、その好奇心や行動力を簡単に失うことはありません。
親や周りの大人が温かく見守ってさえいれば・・・
そうなんです、誰も悪意を持ってお子さんに対して「三日坊主」という言葉を使うことはないはずです。
ただ、たとえ心配や愛情の裏返しからくる「三日坊主になってはダメ」という声かけであっても、度が過ぎると象につける足かせ(エレファントシンドローム)のように、お子さんが持つ好奇心や行動力を奪うことになります。
残念ながら、大人に近づくほど体裁や周りからの評価を気にして、好奇心のおもむくままに行動できなくなるのが現実です。
せめて子供時代だけでも、好奇心を満たせる環境を守ってあげたいですよね!
子供に「できない」「続かない」というレッテルを貼る
先ほどの好奇心も関連しますが、お子さんが行動するときには必ず子供なりのモチベーション(動機づけ)があります。
(友達の〇〇さんのようになりたい)とスポーツを始める
(空を飛んでみたい)と傘を片手に飛び降りる
(自分で生き物を育ててみたい)とペットを飼う
どれかひとつくらいはやったことがないですか?(僕は全てあります!)
ここでの問題点は「三日坊主」と言われ続けることで、お子さんの心に「どうせできない」「今回も続かない」というレッテルが貼られてしまうことです。
大人からレッテルを貼られることでモチベーションが下がりますし、最悪の場合はモチベーションすら持てなくなるリスクがあります。
いくら好奇心が旺盛なお子さんであっても、目標に向かって行動を起こすための燃料=モチベーションがなければ、元気に動き回ることはできません。
子供らしい子供ならではのモチベーションを持ち続けてもらうことを最優先と考えるなら、お子さんが挑戦を途中であきらめても「三日坊主になって!」なんて言う必要性は全くないですよね。
子供が白黒思考になるリスクが上がる
最後に、三日坊主という言葉の悪影響として白黒思考になってしまうリスクについてです。
白黒思考とは・・を簡単に説明すると、白か黒/0か100でしか判断できない考え方、大きく二極化してしまって間(グレーゾーン)がない考え方のことです。
もちろん、白黒思考になるのは、三日坊主をとがめられ続けたのが原因の全てなんてことはありません。
例えば、正解がひとつしかない受験勉強の副作用や同調圧力の強い環境などによる影響も当然あるでしょう。
とはいえ、三日坊主という言葉が白黒思考の原因のひとつになる可能性がある以上、封印して使わないのが一番です。
受験勉強や同調圧力など、どうやっても避けることが難しい原因が多い中で、お子さんに対して「三日坊主と言わない」ことは簡単に実践できることだと思いますので。
子供が三日坊主になったら
もしもお子さんが〇〇することをすぐにあきらめてしまったときは、どう声かけすればいいのか?
それは「どうしたの?」という問いかけです。
なぜなら、大人から「どうしたの?」と問いかけることは、お子さんなりの「なぜ?」を考えるきっかけになるからです。
そうすれば、必ず
やってみたら面白くなかった
自分にはできそうにない
やり方がわからない
などなど、三日坊主になった理由が出てきます。
この理由をもとに、三日坊主になった原因を一緒に考えてあげればモチベーション低下、能力不足、環境の変化、ノウハウ不足・・どこに原因あったのかが、必ずハッキリと見えてきます。
原因がわかれば、あとは次の挑戦に向けて何をどうするか、どのように変えるかを決めるだけです。
こうやって、大人が三日坊主=失敗ではなくて、三日坊主=目標達成の種とお子さんに示すことができれば、同じ三日坊主という言葉でも、その価値は180度変わります。
早く「三日坊主」がいい意味で使われるようになってほしいなと思います!
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