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さわって、のぼって、感じる芸術〜箱根・彫刻の森美術館

彫刻の森美術館へ。

むかし、フジテレビの夜の天気予報で、ジョージ・ウィンストンの「Longing/Love(あこがれ/愛)」にのせて彫刻の森美術館の映像が流れていた時期がある。

ひろびろとした緑の芝生を背景に彫刻が展示されている様子が心にのこり、音楽の少し切ない美しさとあいまって「いつか行ってみたいなあ」と子ども心にあこがれていた。

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大人になって、箱根には数えきれないくらい行ったし、いろんな美術館にも足を運んだのに、なぜか彫刻の森美術館だけは訪れる機会がなかった。

子どもたちが自分たちで絵を描いたり、工作を組み立てたりする年齢になって、ふと思ったのだ。いま、子どもたちと彫刻の森へ行ったら心にのこるんじゃないかって。

結果は大正解で、子どもたちはエントランスで受け取った地図を片手に広い園内を走り回り、たくさん体を動かしながら彫刻とふれ合い、自由に楽しんでいた。

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都会の美術館に子どもを連れていくと、どうしても「静かにして」「走らないで」「触っちゃだめ」と子どもの自然な動きを制限しなければならない場面が多い。

でも、芸術の楽しみ方はきっと、くしゃみをするのもはばかられるような静かな場所で、無言で作品と対面するだけじゃない。

声を出したり、触ってみたり、動かしたり、走り回ったりすることで、感じられることもある。

それは子どもだけじゃなく、たぶん、大人も同じ。

芸術ってほんとうは、選ばれた人たちのための特別なものじゃなくて、すべての人に向けてひらかれ、心をひろびろとさせてくれるものなんだ。

そんなことを感じさせてくれる素敵な場所。今度はお弁当を持って、ゆっくり訪れたい。

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