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思考を手放して、身体を信頼する〜お茶の稽古と「東福寺展」

日曜日はお茶の稽古。立夏を過ぎて、暦の上では夏。
湯を沸かす釜がお客さんから遠ざかる「風炉」の季節です。
すべては客人に、最高の一服を楽しんでもらうため。

季節の移り変わりは毎年経験しているはずなのに、道具の位置が少し変わるだけで脳内が混乱して、次の動きがわからなくなります。
そんなときには、深呼吸。
「次は何をするんだっけ……」などと頭で考えるのをやめて、身体に委ねてみます。
そうするとふっと力が抜け、自然に手が動いてお点前が流れはじめるふしぎ。
お茶の稽古は、思考を手放して、自分の身体や「場」を信頼するための練習でもあると思うのです。

お茶の後は、空手の稽古を終えた長男と合流して、東京国立博物館へ。
『東福寺展』最終日、すべり込みで間に合いました。

墨蹟や仏像など貴重な寺宝の数々、見どころが多過ぎて目が回りそうです。

展示をたどりながら、東福寺や禅の歴史を自然に知ることができる構成になっています。
修理後初公開の「五百羅漢図」小学生でも楽しめる工夫がされていて、とても面白かったです。

去年、関西に住んでいたとき、家族で東福寺の紅葉を見ていたので「あ、この通天橋っていう橋、知ってる!」と息子もうれしそう。

動画や写真で世界中の美しい風景に出会える時代ですが、現地に足を運んでおくこと、やはり大切だなあと思いました。
ちなみに小6の息子が一番印象に残ったのは「阿形と吽形の腹筋がバッキバキに割れていたこと」だそうです。

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