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恐ろしくて、やさしい母〜毒母と愛着障害〜

aわたしは発達障害と双極性障害の当事者です。

精神障害者となってから、
「どうしてこうなった?!」
と何度も何度も考えました。

わたしの人生に大きな影響を与えているのは、母でした。

人生ほとんどうつ状態

人生をふりかえってみると、小学校の5年生の時からうつ状態がありました。

小学生のころは、原因不明の微熱が何ヶ月も続きました。
寒い日ではないのに、猛烈な寒気に襲われました。でも、その時には熱はありません。だるまのように着込んで学校に行っていました。
中高のときは、感情が消えてしまい、人間不信にもなりました。
大学で少しずつ回復していったものの、就職してから過呼吸になり、うつと診断されました。
それからは、ずっと”うつ”との付き合いです。

元々の思考がネガディブなわけではありません。
どちらかというとポジティブです。
だから、うつ状態になっても、ポジティブに考えようとして躁転していたように思います。

発達障害の特性からの困りからの適応障害で、うつになっていたこともあるでしょう。
いじめからのうつもあるでしょう。

でも、一番大きな原因は、母親からの虐待だったと思っています。

教育熱心?しつけ?虐待?

お母さんから受けたことは「虐待」だったのか、「しつけ」だったのか。
こういう風に文章にする時には、いまだに迷います。

でも、世間一般で言われている「虐待」に当てはめてみると、
「しつけ」ではなく「虐待」になるのです。

「虐待」とは…

①身体的虐待 
保護者が子どもに、殴る、蹴る、水風呂や熱湯の風呂に沈める、カッターなどで切る、アイロンを押しつける、首を絞める、やけどをさせる、ベランダに逆さづりにする、異物を飲み込ませる、厳冬期などに戸外に閉め出す、などの暴行をすることを指します。

②性的虐待
子どもへの性交や、性的な行為の強要・教唆、子どもに性器や性交を見せる、など

③心理的虐待
大声や脅しなどで恐怖に陥れる、無視や拒否的な態度をとる、著しくきょうだい間差別をする、自尊心を傷つける言葉を繰り返し使って傷つける、子どもがドメスティック・バイオレンスを目撃する、など

④ネグレクト
保護の怠慢、養育の放棄・拒否など

<引用:オレンジリボン運動 https://www.orangeribbon.jp/

わたしが受けたものは、2つ。
①身体的虐待
③心理的虐待

たたく、ものを投げる、押し入れに閉じ込める
サランラップの刃のあるものを投げる、棒でたたく、掃除機を投げつける
服で隠れるところだけを狙ってたたく
泣いても謝っても、たたき続ける

常に怒っている、怒鳴る
一切褒めない、100点とっても「当たり前」という
成績が悪いと、脅す
泣いても謝っても言葉で自尊心を傷つけていく

これを「虐待」と気づいたのは、中学校の授業の時でした。

事例を聞けば聞くほど、
「あ、これお母さんや」
となりました。

それまでは、
「しつけが厳しい」「親がしんどい」「教育に厳しすぎる」
と思っていました。
我が家だけでなく、親戚もそんな感じだったので、
「子育てって、こういうものなんだ」と思っていたのです。

でも、「虐待」と気づいたとしても、
「まさか、お母さんが?」という気持ちや
「それでも、お母さんに愛されたい」気持ちが大きく、
逆らうこともせず、怒られ続けていました。

「まさか」と感じるのは、
ネグレクトがなかったからです。

ご飯は一生懸命作ってくれる。
お弁当もちゃんと作ってくれる。
怪我や病気をしたら、すぐに病院に連れていってくれる。
不意に、一緒にお風呂に入ろうと誘ってくる。

「お母さん、頑張ってくれてる」「ありがたい」

そういう気持ちも大きかったので、
母が入院した時には毎日自主的にお見舞いにいったりしていました。
(きょうだいは、全然行ってなかった)

親から愛されたい

「お母さんのことを恨んでいますか?」
「お母さんのこと嫌いですか?」
と聞かれることがあります。

いいえ、お母さんのこと、嫌いじゃないんです。
大好きではないけど、大事にしようと思っています。

幼いころは大好きで、母に愛されたくてがんばっていました。
虐待だったと気づいてからの思春期から38歳くらいまでは、恨んだり、かわいそうだと思ったり、それでも愛されたいと思ったり、揺れまくっていました。

今の活動をしてからは、
少しずつ過去とも折り合いをつけられるようになり、
フラットな気持ちで付き合えるようになっています。

それでもやっぱり、
いまだに「愛されたかった」気持ちが大きく、自尊心も全然ありません。

発達障害の診断が出る前は
「愛着障害」「自己愛性パーソナリティ障害」
「反復性うつ病性障害」か「双極性障害 II型」
と診断されていました。

当てはまるけど、なんか違うところもあるし…と思っていたら、
脳波、心電図、心理検査などを行った結果、
「発達障害」「双極性障害 Ⅰ型」
と診断されました。

とても似ている症状が多いので、診断が本当にむずかしいそうです。

とはいえ、
愛着障害は「確実にある」と思っています。

生きづらさの原因と向き合う

わたしが社会で生きづらいのは、
生まれながらに持った「発達障害」の特性と
生育での「愛着障害」と
社会に適応しにくい「双極性障害」、
この3つの障害と向き合う必要があります。

「受け入れられない」人もたくさんいると思います。
わたしも、なかなか受け入れられなかった時期がありました。

でも、逃げたくても逃げられないのです。

どの障害も、どんなに治療しても完治するものではありません。
一生、うまくつきあっていくしかないのです。

生きていく上で、どれだけ工夫するのか?

それが試されているんだな、と思っています。

障害を知る
障害、特性を理解する
障害、特性を受け入れる
障害、特性で工夫できることを知って実行する
障害、特性でトレーニングできることをする

段階があります。
今も、ずっとトレーニングと工夫の毎日です。

精神障害者はしんどい

24歳の時からずっと、
精神障害者保健福祉手帳 3級
を持っています。

手帳があると、京都市では、市バスと地下鉄の乗車が無料になります。
通院するときに利用しますが、最初は使用するのも嫌でした。
でも、今は結構堂々と利用させてもらっています。

精神障害者として生きることは、
結構しんどいです。

世間的にも、身体障害とは見る目が違うと、ひしひしと感じます。

だから、子どもたちには
絶対に「精神障害」にはさせたくない気持ちが大きいです。

そういう意味でも、居場所プロジェクトは大きな意味があると思っています。

いろんな居場所はあります。
学校法人ではない、居場所的な学校もあります。

でも、どこにも行けない子どもたちが気軽にいられる場所を作りたいと思っています。
これから、仕組みを考えていきます。
ご協力いただける個人だけでなく、企業、行政とも繋がっていきたいと思っています。
ぜひ、お力をお貸しください!

子どもの頃の話をまとめた本もあります。
よかったら、読んでみてください。

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